表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
寒い月と私たち
267/648

ワグマをおとせ

 レオンを王に押し上げ、私は少しだけ複雑な気持ちになっていた。

 殺したわけではないが、あのままだとあの王は死刑確実だろうなー。なんて思いながら過ごしている。カイハの部屋で。

 カイハの部屋でレブルが実験台にされていた。


「ちょ! やめてくださいぃ! 私に何するつもりですかあ!」

「慌てるなって。悪いようにはしねえから!」


 傍から見れば百合してるようにしか見えない。

 どちらも見た目は可愛い。こういった行為はちょっと見てて恥ずかしくなる。こういうのに案外耐性はあるが、結構百合も好きなために……うん。ごちそうさまです。

 薔薇は無理だが百合ならイケる。


 と、その時だった。

 レブルが乗せられている機械のふたが閉じられ、レブルが中に閉じ込められる。そして煙が湧き、中から出てきたのは……男性だった。

 ふぇ!?


「やりい! 性別転換装置! 出来たぜ!」

「な、なんですかこれえ!?」

「性別を変える装置だぜ! 女性なら男性に、男性なら女性になるすぐれもんだ! 俺様の才能が怖えぜ!」


 うん。私も怖いと思うよ……。

 ……そうだ。


「ねえ、それ私もできる?」

「できるんじゃねえか?」

「なら私もやるー」


 私も機械の中に入ったのだった。







 私が男性となったらこんな感じかぁと鏡を見て確認した。

 水色の髪が短くなっていてひょろっちい。筋肉ムキムキというよりかはショタのほうに近かった。でも、爽やかなイケメンって感じ。クマは健在。

 なんだろう、我ながらかっけえなって、思います。


「ワグマたちにいたずらしかけてやろっと」


 愛の言葉でも囁いてやるか。バレたら多分殴られるけど。

 レブルは蹲っていた。レブルは普通にイケメンだった。少し筋肉質だけど、普通の体格で普通に顔がかっけえ。

 

 と、そう考えてカイハの部屋を出ると早速ワグマに出くわしたのだった。


「あなた……だれ?」

「初めまして。僕はパールといいます」

「パール……。プレイヤーね?」

「あはは、わかりました?」


 私は適当に笑っておく。

 どうやら鑑定はされていないようだ。たぶんされたら一発でバレる。そもそも忙しくて鑑定するということを忘れているだけかもしれないな。それは僥倖。

 

「なんで見知らぬプレイヤーが魔王城にいるのかしら?」

「えっと……それはですね」


 私はワグマに近づいた。そして、抱きしめ顔を近づける。


「貴方に会いに来たんですよ。魔王様」

「なっ……!」


 顔がどんどん赤くなっていった。

 ぷしゅうとショートしているように顔が赤くなって体温が熱い。しょうがないな。ネタバラシしてやろうか。盛大に笑ってやろう。


「ひっかかったー!」

「は、はあ!? あなた私に愛を囁いておいて!」

「まず私パールって名前じゃねーし! 鑑定してみなよ!」

「は?」


 訝しげに私を鑑定したのか、どんどん顔が驚きの表情になっていた。


「あなたパンドラ!? なんで男になってるのよ!」

「あっはっは!」

「むきー! 腹立つわね! 騙されたわよ! 男になるなんて思わないじゃないの!」

「どう? 嬉しかった?」

「それは……まぁ」


 そうだろうな。

 ワグマがかっこいいと思うのはいい悪役だが男の好みはというと可愛い系が好きらしい。もろに私がタイプってわけだ。

 だからこそ無抵抗だったんだろうな。


「じゃ、次ビャクロ堕としてくる」

「わ、私も行くわよ……」
















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] 野生の勘と筋肉鑑定眼で見破られそう
[一言] 更新乙です! コンビニに立ち寄った時の話ですが、レジ打ちしてた店員に「垢が付くから触るな!!」って言ってる猛者が居ましたよww 王を交代させた方法、商会や騎士団殲滅した時の方法依りかは…
[一言] ビャクロを墜とす?無理な気がするけどw……というか直感で誰かバレそうww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ