お嬢様学校にいくお嬢様 ④
私この学校に入りたくないと思っている。
どうやら、名家の令嬢御子息が一番権力があるらしく、なんていうがマジのゲームみたいにある組織があるらしいのだ。薔薇の王とかなんとか……。BLの王……。
吽神さん、苑木もその何とかの王に入ってるらしい。
「お金持ちはなんでも優劣つけたがるの?」
「みんな対等ってわけじゃないのよ。みんな違ってみんないいじゃなくて、立場違って上えらいって感じ?」
「うわ、お金持ちこっわ」
上の者は下の者を下に見るし下の者は上を敬うって感じか。
下になった瞬間なんか辛そうだ。嫌なことがあっても上には何も言えず、ただただ歯をかみしめるだけ。私金持ちじゃなくてよかったぁ!
「俺は選民意識は基本的にないが、あるやつはある。露骨に表してくれるならまだしも駒として利用してあえて上の者だという意識を植え付ける者もいるが、大抵庶民を見下してるやつだな」
「利用した挙句に捨てそうだなー。こえーな……」
すると、また奥から金髪のロングの女性が現れた。
「あら、ごきげんよう。苑木様」
「……高津」
「そちらは?」
「阿久津よ」
「あの阿久津家の方の! 貴方のお父様にはお世話になっておりますわ」
「…………」
「それでそちらは?」
自己紹介しないでいると私に振られた。
嫌な予感がしたからしなかったんだけどな。
「夢野」
「まあ、聞いたことありませんわね! うふふ」
「わかっていってんなこいつ」
「それで苑木様。全国模試の勉強の調子はどうでしょうか?」
「ばっちりだ」
「そうですか! でも今年もまた二位でしょう? 中等部の時も永遠の二位でしたから!」
へえ、意外と頭いいんだ。
「ま、今年も二位お疲れ様ですわー!」
といって去っていった。
模試……。私もやってるな。うん。うん。なんか悪いことをした。
「そうよね。全国統一模試……やるのよね」
「あ、ああ。俺も結構点数が高いが、さらに上がいるんだ。四問くらいしか間違えてはいないのだが……」
何となく悔しそうにしている。
「一位は誰だと気になるんだ。そんなに優秀な頭脳を持つならばぜひとも欲しいのだが……」
「だ、そうよ。パン子」
「ええ……」
「……君がか?」
「こいつ、基本満点よ。前の模試の結果は?」
「オール満点」
「はあ!? こんなぽけーっとしてそうなやつがか!?」
そんなぽけーっとしてる?
「勉強方法は!? 模試直前は何をしてる!?」
「いや、普段の授業を真面目に受けて復習ぐらいしか最近はしてないな」
「それで満点とれるものなのか!?」
「天才、というものよ。頭が切れるから私も敵に回したくはないわ」
敵に回したくないってよく言われるけど、別にすべての敵に排他的になるわけじゃないよ。
「……今度勉強を教えてくれないか」
「さっき睨まれたしなー」
「悪かった。謝る。だから今度うちにきて勉強を教えてくれ」
「わかったよ」
そこまで頼まれたらね。
別に嫌っていうわけじゃないし。
「一応、連絡先を交換させてくれ」
「はいはい」
携帯を取り出し、連絡先を登録する。
他校の友達は基本的にいなかったし、連絡先といっても同じ中学の同じクラスだったやつだけだし結構寂しいものだったがお金持ち、一人追加。
金持ちこのまま囲っちゃうか? おい。
意外とこういうの楽しくて結構かけてる




