凶悪犯罪奴隷ウルフ ①
明日の更新は多分ねえっ…!
私は椅子に座る。
「お客様本日はどのような奴隷をお買い求めになられますか?」
手をすりながらそう聞いてくるちょび髭の男性。
私は、カタログを見ながら考える。この国では奴隷制度というのは合法らしい。
奴隷のことを説明しておくと、奴隷は二つに分かれており、犯罪奴隷と通常奴隷。通常奴隷は金を稼ぐために自ら進んで奴隷になった人で、そいつにはちゃんと賃金を払う、暴行不可などの厳しい条件がある。
犯罪奴隷はその逆で犯罪を犯して奴隷に落ちた人で隷属魔法を体に刻み込まれており、主人に従わないと罰が下り、また、主人は嬲るなり犯すなりなんなりしていいんだとか。怖いものである。ちなみに賃金はない。
渡る人が悪いと死んだほうがましだと思う目にあうんだとか。ちなみに犯罪奴隷のほうが滅茶苦茶安い。
「んー、気になるのは数名いるけどなー。安い奴隷とかいくら?」
「ざっと十万ぐらいですね」
「じゃ、そいつら見して」
そういうと奴隷商人ははーいと奥の方に入っていく。
私は、机に脚を置いて背もたれにぐーんともたれかかった。
「こういうのあまり好きじゃねーんだよなぁ」
「なんや? ならなんで来たんや」
「ま、手駒探し。できるだけ心が痛まない人」
「考えが真っ黒やで……」
レブルたちはおいてきてローキッスと二人で奴隷探しをしている。
掘り出し物があるといいけどなー。
「強制的に従わせることはいつもやってるけど嫌がってる相手にやるのが楽しいんだよなー」
「サディスティックやわぁ……」
「で、カタログの犯罪奴隷も窃盗、暴行、器物破損ってそんな重い罪じゃないやつばっかだし」
「なんや? 凶悪な殺人犯のほうがええんか?」
「そりゃね」
第一殺人犯というのならうちにもいるのだ。
合法的な殺人犯と非合法的な殺人犯だったやつが。私がやった悪事に負けてるのでは調教や洗脳のしがいがない。
もっと楽しませてくれよぅ。
「お客様。お待たせいたしました。こちらがカタログの奴隷たちであります」
小さい子どもから大きな大人までがぞろぞろと並べられていく。
たいしてめぼしいのないじゃねえの。安けりゃこんなもんだろうな。
「全員いらね。もっと犯罪奴隷でも凶悪なのいない?」
「お、おりますよ。手が付けられないのが一人」
「お、じゃ、そいつで。何万?」
「一応百万となっておりますが……。本当によろしいので? いうことも聞かない、自分勝手なやつではありますが」
「そのほうがいたぶりがいがあるよね。いいよ。持ってきて」
「かしこまりました」
私は百万を用意し、商人に渡す。
百万も払ったんだからそれ相応の奴だといいんだけどなと思いつつ奴隷が来るのを待った。




