第8話
「文官ですか?」
「うむ。そなたもわかっていると思うがこの国には文官がいない。今はいいが近い将来この国は貧困し民が苦しむだろう。豊かにするには文官が必要だろう」
確かにこの国は文官いないもんな。
俺が病と評して寝込んでいる間に何人かの部下達が見舞いに来てくれたが全員体がでかくいかにも脳筋だったからだ。
俺はアクションゲームの三国志しかプレイしたことないからあまりわからないが華陀はシミュレーションゲームの三国志をプレイしていて孟獲のいる領地の部下は文官がいないから苦労したと言っていた。
この国に戻ってくる予定はないが、兄である孟節に押し付けるのだから人材探索兼登用ぐらいはしないとダメだろうな。
勧誘はするが結局相手が決めることだし。
「わかりました。私ができる範囲でがんばります」
俺の答えに満足した孟節は頷く。
「あと孟獲悪いがお前の持つ南蛮覇王剣を俺に預からしてくれないか」
なに? その中二病みたいな剣?
「お前腰にある剣だよ」
そう言って俺の腰にある剣を指差す孟節。
「これですか?」
「ああ、その剣は南蛮王である証の剣だ。 一時的だが俺がこの国を預かるのにその剣があれば他の王族や豪族たちを抑えることができるのでな」
なるほど。
出て行く俺には無用な剣だな。
「わかりました」
俺は南蛮覇王剣を孟節にわたす。
孟節は剣を受け取り
孟節は俺の肩に手を置き
「孟獲、一時的にこの国は俺が預かる。文官の件は頼んだぞ。あと……体に気をつけてな」
「兄上もお元気で」
俺は孟節に別れを言い城には戻らずそのまま華陀と旅立った。




