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【書籍9巻&ジュニア文庫2巻発売中】この世界の顔面偏差値が高すぎて目が痛い【web版】  作者: 暁 晴海
第二十章 帝国との対決編

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子育ては真面目に戦場!

シレッと新章スタートしましたv


『この世界の顔面偏差値が高くて目が痛い』8巻予約発売中です。

特典SSは以下のとおりとなっております。本編では語られない裏エピソードとなっておりますので、興味のある方は是非!

◆書籍書き下ろしSS:『●●の精爆誕!』

◆電子書籍書き下ろしSS:『紅の宝玉は最愛の胸に抱かれ眠る』

◆TOブックスオンラインストア特典SS:『白ウサギは優しい世界でまどろむ』

◆シーモア特典SS:『ダンジョン妖精は過去に思いを馳せる』


※ジュニア文庫1巻も予約販売中ですので、宜しくお願い致します!

マリア母様が弟を出産したあの日からちょうど一週間が経過し、離宮は賑やかな忙しさに溢れていた。


「エレノア!この子、もうお腹いっぱいみたい」


「はーい!」


「エレノア、待って。まずはげっぷをさせてから……はいはい、良い子だね。さあ、君の大好きなお姉様が抱っこしてくれるよ?」


「あーあ!う~!」


ううう……!本当に、なんで赤ちゃんって、こんなに可愛いんだ!!?


産湯に浸かった後、おくるみに包まれた小さな弟を、お爺ちゃん先生に手渡され、初めてこの腕に抱いたあの瞬間、ほにゃほにゃと泣きながら小さなモミジのような手で、私の指をキュッと握ってくれたっけ。


あの愛らしさ、言葉で表現出来ないほどの感動は、生涯忘れる事はないだろう!まさに「子は宝」と言われているとおり、この子は私の宝物である。


アリアさんやパト姉様、ミアさんを筆頭に、獣人メイドさん達もすっかり弟にメロメロになってしまっているし、母様も久し振りに産んだ赤ちゃんって事で、自分で授乳したりして頑張って子育てしております。


……まあでも、全員が全員同じ気持ちという訳ではないんだよね。


なんせ、まだ名前を決めていなかった為、仮名『チビボス(ボスワースの『ボス』から取りました。案の定、全員床に突っ伏していた)』と私に命名された弟は、紫紺色の髪と瞳を持って生まれてきたのである。その上、顔立ちもまだ赤子とは思えないほど、物凄くキリッとしたイケメン顔をしている。


……まあ、その……。つまりアルバの男性あるあるというか、この子も父親の色と容姿をしっかり引き継いでしまったわけなんです。


その所為で、生まれたてのチビボスを見た兄様達や父様方、そして殿下方は、それぞれアルカイックスマイルを浮かべたまま、硬直していたっけ……。


『だ、大丈夫。受け継いだものはどうあれ、真っ新な状態で生まれた赤子に罪は無いって分かっているから!』


『そ、そうだぞ!経緯はどうあれ、お袋が生んだ俺達の弟だって事に変わりはないんだからな!』


あの時のオリヴァー兄様とクライヴ兄様、口元が思い切り引き攣っていたなぁ……。


『い、今から離乳食を色々考えないとね!……うん、君の弟だもん。僕も全力で可愛がるよ!それに、「弟」って存在、実は憧れていたんだよね』


今から離乳食の心配とは、流石はセドリック。しかも兄様方同様、心中複雑そうだったけど、寧ろ私と同じで『弟』って存在にワクワクしているっぽい。


『…これは……!……うん、大丈夫だエレノア。僕は全てを受け入れるよ!』


アシュル様はそう言って笑っていたけど、兄様達ばりに口元が引き攣っていたなぁ。


『こいつ、見事に父親の血が出てやがるよな。……まあ、俺はあいつと直接的に対峙してねぇから良いけど、クライヴ達や兄貴達は大変だよな』


ディーさんはというと、わりと冷静だった。


元辺境伯に対しては、今でもめっちゃ怒っているっぽいけど、過去は過去と、スパッと割り切っているところが、ディーさんの良いところだよね。……尤もそれ言いながら、弟の頭をつついて泣かせていたけど(可愛かったかららしい)。


『…………僕、この子とは、必要最低限接触しない方向で』


うん。フィン様はいつでもフィン様だったね!まあ、『徹底排除!』って言わないだけ、物凄く譲歩しているみたいだけど。


『フィン兄上……。……うん。思いっきり複雑だけど、子供に罪はないし。それに実は俺、『弟』が欲しかったんだよな!だから俺もセドリック同様、この子を全力で構う!』


リアム……。あんた、本当に良い子や!


因みにですが、『魔眼』によって重傷を負わされたグラント父様とメル父様。最初は複雑そうな表情を浮かべていたけど、『母子共に無事で良かった』って、アイザック父様と一緒にしっかりマリア母様を労わっておりました。


まあ、あんだけ色々あった因縁の相手の子ですからね(しかも容姿が瓜二つ)。皆の気持ちは痛いほど分かります。だからどうか、無理のない範囲内で頑張って可愛がってあげてください。


え?寧ろ私の心理的外傷(トラウマ)が心配?大丈夫!無垢な赤子の笑顔が、全てを洗い流してくれましたから!







そんなこんなで子育てがスタートしたわけなんですが、マリア母様、今回の出産ではゴッソリ魔力を持っていかれちゃったらしく、当分の間は安静にしなくちゃいけないので、授乳以外は主に私を含めた他の人達がお世話をしています。


……え?マリア母様、いつもは初乳だけあげて、後は乳母任せにしていたから、今回の子育ては物凄く頑張っているですと?

しかも高位貴族は初乳も魔道具で採取して、それを乳母が哺乳瓶で与えるのが普通だから、いつも直接与えている私は、他の母親よりも頑張っていたんだ?……な、成程。流石は(アルバ女性の中では)母性溢れるマリア母様。貴女は偉い!


――だがしかし。


チビボスちゃん。魔力が多めゆえか、もの凄くお乳を飲むから、大体途中でマリア母様がギブアップしちゃうんだよね。


でも幸いにして、マリア母様の出産日よりも二週間早く子供を産んでいたノラさんが、予定どおり乳母となったから、自分の赤ちゃん(リス耳と尻尾を持った、女の子のベビケモっ子!超絶可愛い!!)とセットで、飲み足りない分を授乳してくれているのだ。


パト姉様にしても、「実はその子、貴女が生んだんじゃないですか?」とばかりに、抱っこもあやすのも危なげなくこなしているうえ、なんならノラさんの赤ちゃんも一緒にあやしてあげたりしている。


ううむ……。流石は元アルバ男性、子育てに関して超ハイスペック!


獣人メイドさん達も、入浴させたり着替えやオムツを替えたりと、まさに至れり尽くせり。ハッキリ言って、育児ド素人の私の出番など無い……と、普通はそう思いますよね?


ところがどっこい、私にしか出来ない、超重要な役割があるんですよ!


それはなにかと言いますと……。


「うわっ!また泣き出した!!」


「クライヴ、俺に貸せ!って、泣き声のボリュームが上がった!!オリヴァー、なんとかしろ!!」


「ディラン殿下。僭越ながら、先日僕が抱きあげた瞬間、ひきつけを起こすほど大号泣しましたので無理かと思われます」


「使えないね、君。僕の時は泣かなかったけど?」


「フィンレー殿下、あれは泣かなかったのではなく、硬直していたのです!しかもしっかり、ミルク吐き出してしまっていたではないですか!!」


「ああ、はいはい!こっちに寄越してください!……あ、泣き止んだ。はい、よしよし。良い子ですね~!」


罵り合いだしたオリヴァー兄様とフィン様の間に慌てて立つと、ディーさんからチビボスを受け取る。すると、私の腕に抱かれた途端泣き止み、キャッキャと笑いだしたチビボス。そしてそれをジト目で見つめる兄様方と殿下方……。


まあ、つまりはこんな具合に、チビボスがむずがって泣き止まない時、私が抱くとピタッと泣き止むのである。


最初は気の所為かなと思ったんだけど、夜泣きしていた時、私が近づくと泣き止むし、寝たかと思ってその場を離れようとすると、火が付いたように再び泣き出す。


実は私、一度クライヴ兄様と同衾した時、抱っこされたまま寝落ちしちゃった事があったんだけど、朝目が覚めたら、ミアさんとノラさんとパト姉様が完徹でフラフラになっていました(子供部屋には防音結界が張られているので、他の部屋にいると泣き声が聞こえない)。


なので今現在の私は、昼も夜もベビーバスケットに寝かされたチビボスと添い寝しながら眠っております。


兄様達やロイヤルズも一緒に添い寝しようとするんだけど、気配を感じてぐずりだすので遠慮してもらっている。ええ、そりゃもう、全員ブーイングの嵐ですよ。


この子超人見知りなんです。勘弁してあげてください。ほら、パト姉様やノラさん達にもぐずる時があるし……え?「いや!明らかに僕(俺)達に対する態度が違う!!」ですか?……え~っと……。まあ、本能で母親以外を避けているんじゃないですかね?所謂いわゆる同担拒否?(違う!)


でも皆、なんだかんだと私がチビボスの育児に参加するのを止めない。それどころか、積極的に面倒を見ようとしてくれているのだが、それにはちゃんとした理由があるのだ。


私が育児疲れでうとうとしていると、嫌がったり恥じらったりせずに、大人しくキスや抱っこや給餌をさせてくれるという事が一つ。


そしてその際、私が寝ぼけながら「将来、自分の子供が出来た時の予行演習になりますね。きっと凄く可愛いんだろうなぁ……」と、のたまったらしい。いや、全然覚えていないんですけどね!?


そんな私の発言に、皆様大いに奮起し、「予行演習!」とばかりに張り切って、なにくれと育児に参加しようとしてくるのである(因みにフィン様ですが、使節団の一員としてスワルチ王国へ到着した瞬間、空間転移で戻って来ております)。


まあでも今のところ、「皆様がいると、この子が泣いてしまいますから!」と、早々にノラさん達やパト姉様に追い出され、予行演習のよの字も出来ていないのが現状なんだけどね。


「よしよし。ふふ……良い子だね」


「きゃっきゃっ!」


パト姉様から手渡されたチビボスを、表情を蕩けさせながらあやしている私を、やや離れた所から見守っている婚約者ご一行様ですが、そんな中、オリヴァー兄様が、おもむろに口を開いた。


「エレノア。一度、この子に憑いているモノを、大聖女様に浄化してもらった方がいいんじゃないかと思うんだけど……」


はい!?オリヴァー兄様、『憑いているモノ』ってなんですか!?ひょっとして、元辺境伯とかケイレブの霊が、この子に取り憑いていると!?


「……いや。寧ろ、生まれ変わりなんじゃないかと……」


いやいや、そんな馬鹿な……って、なんで全員大きく頷いているの!?


あれっ、チビボス?ついさっきまでぐずっていたのに、なぜ急に眠りにつくのかな?ひょっとして、現実逃避……?いや、まさか……ね?

あいも変わらず、ネーミングセンスが光っております。

そして赤子可愛さで、無事にトラウマを乗り越えたエレノアでした。


観覧、ブクマ、良いねボタン、感想、そして誤字報告有難う御座いました!

次回更新も頑張ります!

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◇書籍1巻表紙です◇
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◇書籍2巻表紙です◇
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◇書籍3巻表紙です
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◇書籍4巻表紙です
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◇書籍5巻表紙です
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◇書籍6巻表紙です
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◇書籍7巻表紙です
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◇書籍8巻表紙です
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◇書籍9巻表紙です
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― 新着の感想 ―
【ひと言】 おっと、まさかの 君、どんだけエレノアが好きだったのよ...(;-ω-)ノ まさか、執着だけで転生...!? 流石アルバ男児 侮れないですね...... 諸事情で読むのが遅くなってしまい…
2025/07/16 09:44 退会済み
管理
チビボスがアザト可愛いのです。本当に生まれ変わりなの?との疑惑濃厚ですね。そしてエレノアちゃんのチビボスへのデレデレ振りがフィアンセズにも向いて欲しいと兄様達が思っているに十万ペリカ 本当は昨日八巻…
赤ちゃんなのにキリッとした顔ww エレノア独占の仕方といい、これ生まれ変わりですね絶対ww 仮にボスワーズさん(大人)の記憶持ってても、赤ちゃんの武器を惜しみなく使うとは…赤ちゃんになって何かタガが外…
感想一覧
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