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リンパ浮腫  作者: 手古奈
20/22

最後に

 最後に。

 もしリンパ浮腫患者さんがこの文を読んでくださっているのなら。


 ご自身でのリンパ浮腫についての勉強はやはり必要です。

 やっぱり世の中、知っている者と知らない者では、知らないものが損をするのです。

 前にあげた紛らわしいリラクゼーション、マッサージ屋さんのいいカモにされないように気を付けることはもちろんですが。

 正規の病院や治療院に対してもいえることです。

 病院だって商売なのです。本音をいえば、再び悪くなってまた来院してほしいのです。

 医療なんてのは病気の方からお金をとって成り立つ業の深い商売なのです。


 もしご自身が炎症を繰り返して、入退院を繰り返しておられるなら。

 炎症を繰り返さないように、努力できるならすることです。

 本屋さんで売ってるセルフケアの本を買って勉強したり。

 ご自身で治療院を探し、通えそうな治療院があったら、定期的に通ったり。(患者さんが多すぎて余程手が回らない病院や治療院以外は、知っていたとしても、まずほかの治療院や病院を紹介してくれたりなんかしません。自分の所の経営が第一ですから)


 もし、通っている病院や治療院がセルフケアを詳しく教えてくれないならば。

 ご自身でセルフケアの本を買ったり、または教えてくれそうな治療院に行って技術を学んでやるくらいの心意気が必要です。

 お金を払うのはあなた自身ですから。


 もちろん患者さんの中には


「セルフケアは大変だし金銭的には余裕があるから、私は構わない。リンパドレナージは心地いいし、週に一回通いたい」


 なんて患者さんももちろんおられるでしょう。


 そういう患者さんはこちらとしても、とてもありがたい患者さんであります。もちろん拒否しません。お好きなように来てくださればいいと思います。


 しかし、あなたが極力治療に使うお金を減らしたいのなら。

 ご自身で努力できるならすべきです。


 また、今通っている病院や治療院に週に1~2回通うように言われていて、何の疑問も持たずに通われているようなら。

 むくみの程度には個人差があるように、当然その状態に応じて治療間隔はそれぞれ異なるはずです。

 自分の治療間隔について考えてみるべきです。

 もし回数を減らしてみて(たとえば隔週に1回、さらに月に一回等)それでご自身の浮腫状態が悪化しないようでしたら。

 その治療間隔であなたはいいということです。惰性で通院してはいけません。

(しかし、病院のリンパ浮腫外来なんてのはもうからないのが当たり前なので、経営難のためにせっかく開いた外来を閉めてしまう病院があるのも事実。そうなればまた本末転倒。持ちつ持たれつ、という関係も少し考慮していただきたいと思います。……すみません、矛盾することを言ってしまいましたが)


 とにかく、あなた自身が主体になってほしいと思います。




 そしてこの文を最後まで読んでくださった読者の皆さん。


 リンパ浮腫という症状について、少しは知っていただけたでしょうか。

 まだまだ一般にはなじみのない疾患名ですが。

 首都圏では、山手線等に乗っていると茶色い包帯を巻いてる方をわりと見かけたりします。

 そんなとき、ああ、リンパ浮腫の患者さんか、と理解してくださっただけでも私はうれしいです。


「リンパ浮腫」は他人事ではない、と思います。

 これを読んでくださっているあなたも、もしかしたらリンパ管の機能が生まれつき弱く、お年を召されたとき、または妊娠、出産、怪我等をきっかけにリンパ浮腫を発症するかもしれません。


 二人に一人ががんになると言われている現代。

 毎年、日本国内では癌の手術の後遺症によって腕のリンパ浮腫患者約二千人、脚のリンパ浮腫患者約三千人が誕生しています。


 あちこちで耳タコのように言われていることですけれども。

 特に女性の皆さんは、きちんと乳がん、子宮がん検診を定期的に受けましょう。

 早期発見が第一なのですから。

 かくいう私も、この間の子宮頸がん検診でグレーゾーンが出て、冷や汗をかきました。いまは経過観察中です。

 本当に他人事ではないのです。


 皆さんが自分の身体に興味を持たれ、ご自身のかけがえのない健康についてどうかなおざりにされませんよう。

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