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【神世界転生譚】 リセットしたいとは言ったけど、こうじゃないだろ?!神になるとか聞いてない!  作者: Resetter
第三章

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便利なアイテムを便利に創ってもらうには、やっぱり試練が付き物な件

 

 やって来ました時の神殿。


 とりあえず神鳥フィーネイリオロスは、ルビィとアマネに運搬及び連行を頼んどいたから、いいとして。


 まぁ……多分大丈夫だろ。


 さすがに火の海に戻したりはしないと信じよう。


 はぁ……。


 とはいえ、時の神殿も全く気乗りしないんだ。


 なんつってもなぁ。


 時の女神アイカフィアーも……かなり濃いめだからさ。


 われにがて。



 とはいえ、便利グッズの仕上げにはどうしても来なくてはならなかったんだ……!


 ああ……神よ! 我に力を与えたまえ……!


 って言いたい。


 まぁ無駄だけどな! オレも神なんだしよ!


 なんだこのセルフ感。自己解決しか手段がないってさ。人も神もその辺は同じだよなー。


 はぁ。


 ま、あんまりアマネを待たせるとマズイからな。


 んー、神スマホ新機能チャットアプリ的なやつ教えとこうかなぁ?


 いや、鬼連打されそうだしやめとくか……?


 ま、いいや。


 とにかく伏魔殿……もとい姉呼び強要叔母神殿に……いざ!


 と、一歩神殿に足を踏み入れると……


「レイく〜ん! いらっしゃい♡ 来てくれたんだぁ〜? うふふ。おねぇちゃんうれしいなぁー。んー」


 すでにアイカフィアーの目の前にいるわけなんだ。


 本当に目の前。


 てか、腕の中。


 初手から抱き締められとーる。


「んーちゅっ」


 逃げ場ナッシング。


 まぁ、これしきは犬だとでも思えば……なんてこともない!

 こちとらルビィに舐められ続けてんだ! ふやけるまでな!


「アイカ姉さん……」


「なになにー?」


「ちょっと頼みがあって……」


「うんうん。あ! お姉ちゃんとイチャイチャしたいの? いいよー? 可愛いレイくんだもん。いっぱいしよ? たーくさん力、分けてあげるー。んーちゅ」


 ん? なんつった? 力を分ける……だと? イチャイチャ……してか?


 どういうことだ……? そういう仕様なのか……?


 いや、先ずは本題だ。


「いやぁ、お姉ちゃんは可愛いんだけどさ……」


 はぁはぁ……ヤバい、ダメージがっ……! 耐えろ……! マイハート! ビジネスの基本は煽てる事だ……! 思い出せ社畜根性……! 震えるぞボディ……! 燃え尽きそうなソウル……!


「えぇ〜? レイくんったらぁ……」


 ぐっ……! 頬を染めるんじゃあねぇ……!

 クソッ……チョロい系突き抜け距離バグ女神め……!


 お前そんなんでも、見た目の破壊力エグいんだからな!


「この、袋……無限収納にして欲しいなって……」


「えー? そんなのレイくんがお姉ちゃん♡ と〇←(ずっきゅーん)したら、一発で創れるようになるのにぃ〜? お姉ちゃんにさせたいの〜?」


 おい、サラッとなんかすげぇこと言ってないか?


 ま、まぁ今はいい……


 さぁ、いけ! マイハート! お前はやれる! オーバードライブだッ!


「オレ、アイカ姉さんのすごいとこ見たいなぁ……」


 グハッ……! 思いのほかダメージが深刻だ……


 か、仮面……仮面はどこだ……石のヤツ……


「えー?! いいよいいよー、かしてっ!」


 アイカフィアーは、袋をバッと受け取ると、中に手を突っ込んで……


 いや、なんかヒジまで入ってグリグリ回してるな……


 10cm程度の小さい袋なんだが……


 いやそうはならん……


 まぁ、なるんだろうなぁ……神様だしなぁ……


 そして、淡く輝いたかと思った次の瞬間に、閃光が走った。


 ぐぁーっ!? 目が! 目がぁー!


「はい。できたわよー?」


「あ、ありがとう……」


 と、言ってもだな。目が開けれんのよ今。じっと見てるんじゃなかった。


 ちょっと今、ムス〇ってる。


「ん? レイくんなんで目つぶってるの? あー? ちゅっして欲しいんだ? んふふー」


「……いや、ちが、眩しくて!」


 ぎょんっと気合いで目を見開いた!


 あんまりハッキリ見えてないが、ボヤっとアイカフィアーの輪郭がすごいスピードで迫ってきていた!


 バッと身体を翻す。


 刹那の交差。


「あれ? レイくんったら、結構素早いのねー。」


 ふっ……。そりゃ必死だからな!


 まさか化物や竜族の攻撃躱す時より集中する事になるとはな。

 恐ろしいぜ……。マジで敵じゃなくてよかった。


「あ、アイカ姉さん。袋、ありがとうね。ちょっと竜族の問題があるからさ、色々準備しないとなんだ。」


「え? もう行っちゃうのー?」


「ま……またくるよ……」


「えー。もー。はやくしてねー?」


 アイカフィアーは頬を膨らませていた。


「じゃ!」


 が、オレはババッと手を振り、ササッと回れ右!


 ダッと走りだした瞬間――


 やっぱり神殿の外にいた。


 うーむ。これは送ってくれてんだろかなぁ?


 まぁ、感覚は少し狂うけど、時短はありがたいわな。


 出来ることなら、ご本人との面会も時短したい……

 と、ご本人に言ったらオレは多分死んでしまうから言わないが。


 まだ少し冥土の旅編には早いしな。


 さーてと。ミッションクリアだ。

 神狐の郷行こっと。


 あーあ。ゆっくり風呂にでも浸かりたいぜ……。


 ――――

 ――


 神狐の郷。


 転移石繋がってる場所は便利だね。

 と、早速帰ってきたわけだが……


 あー……このまま森に包まれたこの神秘的な和風建築群を眺めていたい……


 と、めちゃくちゃ思うけど、カオスになるだろうこと請け合いな場へ……オレは向かうのだった。


「ご主人様……おかえりなさいませ……」


 お、アマネが一番のお出迎えか……

 ルビィじゃないのはちょっと珍しいかも?


「ただいま」


 とりあえず軽く撫でておいて、と。


 うん、一旦アマネも満足そうだな。目を閉じて微笑んでる感じだ。


 そんなわけで奥に進む。


 そして謎は全てとけた。

 じっちゃんの名にかけなくても、ひと目でまるっと全部お見通しだ、コレ。


 神鳥……ルビィに組み敷かれとるわ。


「あだだだだだっ?!」


 そりゃ、ルビィが出迎えないわけだな!


「あー、ボスー! おかえりー!」


「ただいま」


 ルビィ……それ、放ったらかして走ってきたらダメじゃ……

 ま、いいか!


 押し付けちゃってたしなぁ。しっかりムツゴ〇ウスペシャルで……


「うひひ〜」


 うむ。ルビィはもふもふであるな!


「あぁん。レイリィきゅんじゃなぁい! やっと……」


「静夢幻、壱の型"静調子(しずかなるしらべ)"」


 すうっと幻のように現れたフウカが、優雅な動きで薙刀を振るった。

 それは能楽の舞のような、ゆったりと見えるほどの動きだった。


「……」


 そして神鳥フィーネはすっかり大人しく……いや、音無しくなった。


「フウカ、短時間で型まで創ったのか?」


「ふふ。こなたもやるときはやるのえ。」


「そ、そうか……」


「そうぞえ。……ん。」


 そう言って、頭を突き出してくるフウカ。


 ……撫でろってことね。


 まぁ、はい。


 とりあえず軽く撫でる。

 人型のフウカはサラッとした髪なんよな。まぁこれはこれでいいか。


 だが、またいつかスーパーモフりヘブンフィーバー・ナインスペシャルを堪能したい次第である。


 たまには静かなる癒しを所望するんだ。

お読みいただけまして、ありがとうございました!

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