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現実世界に現れたガチャに給料全部つぎ込んだら引くほど無双に  作者: ARATA
第六章 グレートブリテン王国・ドラゴン編

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第76話  潜水艦

 フランス・ブレスト――


 フランス軍が有する原子力潜水艦(SNLE)が軍港に停泊している。これに乗ってイギリスのワージングに向かい上陸するようだ。


 俺と王たち、聖域の騎士団(サンクチュアリナイツ)、それと軍関係者がココに集まっている。ブレストの軍施設で待機している所だが‥‥‥。


 昨日、フレイヤから聞けたのは彼らが持っている武器は元々サルマンの所有物で許可を得て自分たちに与えられてるとのことだった。


 フレイヤや他のメンバーも、サルマンが武器や防具をどこから入手したのか知らないらしい。


 手がかり無しか‥‥‥サルマンに直接聞けば何か分かるかもしれないが、あのオッサンとの接触は難しそうだな。


 俺や王が控室で話をしていると、関係者が呼びに来た。どうやら出発するようだ。


 施設を出た所で聖域の騎士団(サンクチュアリナイツ)が集まっている。



 「王、五条! 今から出発するが、その前に我々のメンバーを紹介させてくれ」



 そこには、レオを含め8名の人物が並んでいる。



 「正規のメンバーは12人いるんだが、4名は後方支援として残ってもらう。ちなみにロシアのチームにも後方支援をお願いした。こころよく引き受けてくれたよ」



 レオはニコニコしながら話していた。邪魔だから切ったな‥‥‥。



 「俺は勇者でフレイヤは竜騎士という職業だ。どちらも前衛として戦う」



 レオは背の高いイケメンの男の前に立った。



 「彼はカルロ、魔物使いだ。召喚士サモナーとして強力なモンスターを召喚する。このチームの要になってくれてる」



 レオは他のメンバーも紹介してくれた。聖戦士のエリアス、狩人のルカ、魔法戦士のアレクサンダーとアンナ。



 「そしてグレスだ。グレスは戦闘職ではない探索者だが、サポートとして連れていくことにした。以上が聖域の騎士団(サンクチュアリナイツ)のメンバーだ」



 最後に紹介されたグレスは確か壮行会の会場にいたよな‥‥‥浮かない顔をしてるように見えるが‥‥‥。


 王が一歩前に出た。自己紹介するのか?



 「王だ! 中国の“朱雀”のリーダーをしている。“モンク”だ。そこにいる副長の劉も同じ“モンク”だ。そして――」



 王は俺を見て手で示した。嫌な予感がする‥‥‥



 「日本の五条! 私が唯一認める男で、史上最強の“モンク”だ!!」



 レオを含め聖域の騎士団(サンクチュアリナイツ)のメンバーが全員ポカンとしている。



 「五条は武術も使えるのか?」



 当然の疑問だろう。答えに困るな‥‥‥



 「ああ‥‥うん、まあ少しだけね‥‥‥」


 「‥‥‥まあ、いいか。それより王、君に渡したい物があるんだ」



 レオは脇に置かれていた台車を運ばせた。上に乗っているのは黒い箱と1メートルほどの棒だった。



 「これを君に使ってほしいんだ。持ってみてくれないか?」



 そう言ってレオは王に、その棒を渡した。王が握った瞬間、棒は淡い光を放ち2メートルほどの長さに伸びた。



 「なんだ‥‥これは?」


 「それは如意金箍棒にょいきんこぼうという武器だ。君に合うんじゃないかと思って持ってきたんだ」



 俺はその棒を鑑定してみた。




 如意金箍棒にょいきんこぼう  SSR


 長さを自由自在に変えられる。

 

 モンクの職業を付与する。


 補正 筋力×150%

    俊敏×150%

    器用×150%

    幸運×150%



 

 如意金箍棒にょいきんこぼうを握った王のレベルが“モンク99”から“モンク1”に変わっている。すごい武器だな‥‥‥王の強さの上限値を大幅に引き上げている。



 「それと、もう一つ」



 レオは黒い箱を開けて中の物を取り出した。青緑の色をした防具のようだ。



 「“龍装”という龍の鱗と皮を使った防具だ。これも君に合うと思うんだ。試しに着てみてくれ」



 王は興味深そうに観察しながら、その防具を身につけていった。不思議なほどサイズはピッタリのようだ。手甲を始め、足や腰、胸当てなどを着ていく。


 こちらも鑑定する。




 龍装    SR


 補正  防御×250%

     魔防×200%


 火耐性を得る。




 王には、かなり似合っている印象だ。



 「本当に使っていいのか?」


 「ああ、このドラゴン討伐の間だけにはなるが、所有者からの許可は出ている。是非、使ってくれ! 君には期待している」



 喜んでいる王を見て、ひょっとして俺にもあるんじゃないか? と期待したが、まったく何も無かった。俺と劉さんだけ微妙な表情になっていた。


 とりあえず全員で潜水艦に乗り込む。夕方に出発するのも上陸するのが夜ならドラゴンに見つからないと考えたからだろう。


 潜水艦の中はせまいが、意外と収容人数は多いらしい。この潜水艦で80名も乗れるようだ。



 「潜航する」



 NATO軍の軍人さんが、たくさん乗艦している。俺たちは潜水艦の発令所という場所に集まり、潜水艦に関する注意事項や上陸後についての説明を受けた。



 「7時間ほどでイギリスのワージングに着くはずだ。それまでは各自、部屋で休んでいて構わない」



 レオはそう言ったが、ほとんどのメンバーは部屋には行かず発令所で話をしていた。部屋と言っても狭いみたいだからな、あまり休まらないんだろう。


 それから3時間くらい経った頃‥‥‥



 「ん? 何か来るな」


 「どうかしたのか五条?」



 王や劉さんと食堂で話している時、“敵意感知”と“空間探知”に反応があった。水中なのでイマイチはっきりしないが‥‥‥。すぐに発令所に行き、レオに伝える。



 「レオ! 何か感じるんだが、ドラゴンが接近してないか?」



 少し驚いた表情になったレオだが、すぐに“狩人”のルカに尋ねた。



 「ルカ、何か感じるか?」


 「いや、特になにも‥‥‥」


 「ソナーには何か映っていないか?」



 レオが軍人に確認するが、やはり何も映っていないと言う。

 


 「何か感じるのか五条? 探知系の魔法か?」


 「いや‥‥そういうわけじゃないんだが」



 気のせいだと思いたいが間違いない! 近づいてくるぞ。その時ソナーを確認していた軍人が叫んだ!



 「ソナーに反応がある。何か来ます!!」



 あたりは一気に緊張に包まれた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] > 如意金箍棒にょいきんこぼう  SSR > 長さを自由自在に変えられる 俺も持ってるぞ、小さめだけど
[良い点] シンプル話の流れが上手。続きが気になる。リピーターを逃さないね。 [気になる点] 好奇心が更新ペースを凌ぐ。 [一言] 商業誌としてまとめて世に放つなら他のコメントが言ってることも最もだけ…
[一言] わたし、モンクチョットデキル
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