第26話 職員室
お久しぶりです!
色々忙しく中々更新できませんでしたが、なんとか更新することができました!
今回の話も皆さんに楽しんで貰えるように書きましたので、是非とも楽しんで行って下さい!
先輩と別れた僕は、一度教室に戻ることにした。
別に、何か忘れ物をしたとかではないのだが。今家に帰っても、先輩にバレることが無かったという喜びと、約束の日が明日まで迫っているという事実から、無駄にテンションが上がり、興奮してしまうからだ。
テンションが上がること自体は、構わないが、その結果、騒がしい行動をしないとも限らない。
その結果、家族に迷惑が掛かるし、普段から人間以下の何かを見るような目線で接してくる妹の目が、今度こそ、ゴミを見る視線を送ってくるかもしれない。
僕としては、そんな視線をいちいち気にしないが、ただでさえ、少し悪いと感じる家の空気を、これ以上悪くするのは得策ではない。
よって、この胸の興奮が落ち着くまでは教室で本でも読むことにした。
教室に着くと、自分の席に座り、誰もいない教室で愛読書を開き、読むことに没頭した。
ふと、顔を上げると外は既に紅みがかっており、そのまま視線を下に向ければ、まばらに残っている部活組が片付けを始めている。
読書に没頭しすぎて、時間の経過を全然気にしていなかった。
「さてと、流石にそろそろ帰るか」
席を立ち、本を鞄にしまった僕は、教室に鍵をして、どこも開いていないことを確認し、教室を後にした。
本来ならこのまま帰りたいところだが、職員室に教室の鍵を返さないといけないため、玄関口とは反対側の職員室に向かった。
「失礼しまーす」
「ん、青山じゃないかどうしたんだ?」
職員室に入った、瞬間に教師に捕まった。しかも、うちのクラスの担任ときた。早く帰りたい僕からしたら、この上なく面倒くさい。
「教室の鍵を返しに来ました」
「ああ。うちのクラスの鍵が戻って来てないから、誰か残ってると思ってたけど、青山だったのか。お前以外に残ってる人はいたか?」
「いいえ、教室には僕一人でした」
「そうか、ありがとう。それで、お前はこんな時間まで教室で一人何をしていたんだ?危ないことでもしていたんじゃないだろうな」
「なんですか?危ないことって」
「ん?それはあれだよ、思春期特有の衝動に流されて、好きな女の子の私物を漁ったりとか」
「しませんよ!そんなことしてる奴がいたら、そいつはただの変態ですよ!」
「そうか、残念」
(おい教師!そのがっかりした顔はなんだ!自分の生徒に何を望んでるんだよ!)
と、この馬鹿教師にめっちゃ言ってやりたい!けど、我慢だ。こんなんでも一応教師だし、ここは職員室だ。他の教師だっている。そんなところで、自分の担任に向かって怒りながら罵倒するなど、僕の信頼を失い兼ねない。
「じゃあ、こんな時間まで本当にお前は何をしていたんだ?」
僕の精神的戦いも知らず、白々しく再び質問してくる教師に、落ち着かせた怒りがこみ上げてきたが、何とか、我慢することができた。
「ただただ、本を読んでただけです」
「ずっとか?」
「はい、気づいたらこんな時間になってました」
「そうか、つまらん!」
何がだ!
「まぁいい、気を付けて帰るんだぞ」
「はい」
はぁ、やっと帰れる。本当に無駄な時間だった。
にしても、何故あんな人が一年の担任なのか、本当に謎でしかない。
「失礼しました」
僕は職員室に背を向けて、歩き出すと、
「はぁ」
ため息を一つ大きめに漏らした。どうせ、こんな時間に誰もいないし、職員室からも離れてるし誰にも聞かれることが無い。
とにかく、明日の準備の為にも、早く家に帰るとしよう。準備にはそれなりに時間もかけたいと思っている。
まぁ、準備っていっても大したものを用意するわけでは無いので、本来ならそんなに時間をかける必要も無いのだが、僕の場合は荷物よりも服装面に問題がある。
中学の時から、服装など気にしたことも無かったし、そんな金があるなら、漫画やラノベの方を優先的に買っていた為、何分持っている服が少ない。その中からまともな服を探すとなると、時間がかかる。
(まともな服、どこにしまったかなぁ)
そんなことを考えながら、僕はいつもより二割増しの速さで家までの道のりを歩いた。
どうでしょうか今回の話は?
楽しんで行って貰えたでしょうか?
楽しんで貰えたなら嬉しいです!
久々の更新で誤字脱字があるかもしれませんが(いつも通り)見つけたら是非とも指摘してください!
その他感想や指摘がありました遠慮せずに言ってください!
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