第79話 最強の雑巾
※大切なお知らせ
現在、あらすじと、冒頭1話~6話の書き直しを検討しています。ご了承下さい。
第79話 最強の雑巾
「な、なんですその雑巾は……」
「雑巾の一撃で侍エイジが吹っ飛ばされたッス……」
「超強えぞあの雑巾……」
「幼女……」
「全員ひるむな、雑巾ごときがなんだっていうんだ!」
やっぱこれ、どう見ても雑巾にしか見えないよな。
俺は棺をブン回すマテリアルを見て、そう思った。
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観客席。
魔法のディスプレイにカラスマとゴーレムマスター達の戦いが大写しになっている。
『あの雑巾めっちゃ強くない?』
と観客席の声。
『ああ、だが何で雑巾で戦ってるんだ?』
と観客席の声。
震えるガーネット。それを見て声がかけられないルナリアとメイド長とハウ。
「雑巾て何よ……私、一生懸命縫ったのよ」
顔を真っ赤にして怒るガーネット。
「……お姉さま、徹夜されてましたものね……」
とルナリア。
「そうよ、それなのになによ……雑巾て、見えるわけないでしょ、ぞ、雑巾なんかに」
やや落ち着いたのか、現実を否定するガーネット。
「わからん」
とハウ。
「雑巾じゃ……ないわよね……」
やはり客観的評価を受け入れたくないガーネット。
「ねぇ、メイド長」
メイド長を救いを求める目で見るガーネット。
「御前様」
それを受けて『えっ、私に振るんですか』とは言えないメイド長。
「雑巾じゃないわよね? あれはローブとマントよね。そう見えるわよね。あのゴーレムマスター達が口が悪いだけよね」
「御前様……」
「メイド長」
「お裁縫。お勉強なさいませ」
「……うん」
落ち着いたガーネットは、すうっと息を吸い込み、
「許すぞカラスマ、そいつらをブッ(中略)せ!!」
と叫んだ。
「お姉さま……こわいです」
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「全員距離を取るッス! あいつの雑巾は疾風みたいなスピードは出ないッス!! 鉄球攻撃は良く見てればかわせ……」
「『バスターコフィンキャリアー』、射撃モードリンクアップ!」
バラララララララララ……ッ!!!
「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ……ッス!!!!! 痛いッス、痛いッス、超痛いッス!!!」
俺はマテリアルが構えたカンオケを、ガトリング射撃モードに変形させ、釣り師フィッシャーの本体を蜂の巣にする。
一応ゴム弾くらいの威力は出ているはずだ。当たると痛いぞ。
このヨロコビヤC・A・S=カスタマイズ・アクセサリー・シリーズ、『バスターコフィンキャリアー』は、鉄球のように振り回せる棺なのだが、何故か銃モードにも変形できるのだ。
ちなみに俺はギターケースの中にサブマシンガンやバズーカを仕込んだあのガンアクション映画の大ファンだ。
あと、この棺、キャリアーの中には色々なものが入っているのだが、それは後のお楽しみ。
その前に、ヨロコビヤC・A・S=カスタマイズ・アクセサリー・シリーズについて説明をしておこうか。
ヨロコビヤC・A・S=カスタマイズ・アクセサリー・シリーズは、モノコックウェポンズや、モノコックウェポンズフラウと組み合わせて遊べるようになっている武器のプラモデルシリーズだ。
剣や、銃なんかはもちろん、シリーズには色々な種類がある。
武器をモノコックウェポンズフラウに持たせるとかっこよく遊べてブンドド妄想遊びがはかどるんだなこれが。
たまたまマテリアルと一緒に異界堂に入荷していたC・A・シリーズを俺は手当たり次第に買いしめた。
おかげで大会の参加費すら支払えないくらいスカンピンになってしまったんだが。
「ギブ、ギブ、ギブ、ギブ、……ギブアップっス」
釣り師フィッシャーとそのゴウレムの姿がフッと掻き消えた。
なるほど、これが転移魔法か。
「じゃあ次いくぞ!」
バラララララララララ……ッ!!!
俺=マテリアルは次のターゲットに向けてガトリングを掃射した。さっきから幼女幼女うるさいソードマンロコリコを標的にする。
バラララララララララ……チュンチュンチュンチュン……。
銃弾が何かにさえぎられた。
『飛び道具とは相変わらず卑劣ですねカラスマ!』
奏刃のアルタのハリネズミゴウレムが、ターゲットにしたソードマンロコリコの前に立ちふさがっていた。
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