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第126話 TVアニメシリーズ「モノコックウェポンズ・フラウ MW:F」第3話「はじめてのともだち」

第3話「はじめてのともだち」


 「モノコックウェポンズ・フラウ MW:F」


 オープニングアニメーション。


 オープニングテーマ、「Klein×Klein」が流れる。


 ×  ×  ×


第3話「はじめてのともだち」


 ×  ×  ×


 翠の部屋。


 ベッドから起き上がる翠。


『大丈夫ですか翠?』


「うん、もう平気だよ疾風。ちょっと疲れすぎちゃったみたい」


『翠、精神エネルギーの供給は今後極力避けましょう』


「大丈夫よ疾風! ただ単に疲れるだけで、一晩寝れば直っちゃうんだから」


 ガッツポーズなど元気な様子を見せる翠。だがカラ元気だ。


 それがわかる疾風。


『翠……』


 ×  ×  ×


 武蔵村山市街。


 その空中を飛ぶミセリコルデ。


『人間、人間、どこかに精神エネルギーを吸い取るのに最適な人間はいないかなの』


 空中で悩むポーズを取るミセリコルデ。


『成熟した人間は精神力を吸い取ろうとしても抵抗するから面倒なの。なんか適当に弱っちそうなヤツがいいなの。精神力を吸い上げたらポイするなの』


 マンションを見つけるミセリコルデ。


 マンションをスキャンする。


 生体反応の描写。マンションの中の様子、住んでいる人間がサーモグラフィーのように透けてみえる。


『ビンゴ! あそこに弱ってるのが二匹居るなの!』


 ×  ×  ×


 マンション室内。


 すさまじい汚部屋。


 汚れた服を着た幼児、女児が二人いる。6歳と4歳の姉妹。敏子と明子。


 親から虐待を受けていて、食事も満足に与えられていない。前身アザだらけで、やせ細っている。


 すり抜けて入ってくるミセリコルデ。


『くさいなの! なんなのこの部屋はなの?』


「う、ああ」


『この小さい人間ガリガリなの! 栄養失調を起こしてるなの』


「妖精さん? 妖精さんだ。お願い妖精さんご飯を頂戴!」

 と、姉の敏子。


『ご飯? 養分が欲しいなの?』


『(さっさと精神力を吸い取ってしまうなの。でも養分を与えればもっと搾り取れるかもしれないなの。こいつらを肥育するかなの)』 


『ちょっと待っているなの』


 ×  ×  ×


 スーパーいのげやを襲うミセリコルデ。


「なんだ? 小人が空を飛んでる!」


『栄養分が高いやつをごっそり貰うなの!』


 スーパーから食材を強奪する。


 ×  ×  ×


 虐待姉妹の部屋。


 がつがつと食材を手づかみで食べている姉妹。


『よしよし、ちゃんとゆっくり噛んで食べるなの! (くふふ養分を吸収して元気になっていくなの)』


「ありがとう妖精さん」


『いいってことなの!』


 食材を喉に詰まらせて咳き込む明子。


『こらこら気をつけるなの! 死んじゃったら精神力が吸い取れないなの』


 ミセリコルデ、ジュースを明子に飲ませてやる。


 ×  ×  ×


 姉妹を風呂に入れるミセリコルデ。


『皮膚を清潔に保つなの。病気になるなの』


 背中を洗ってやる。


 ×  ×  ×


 洗濯機を電子ジャックし、パジャマを洗濯するミセリコルデ。


『最近が繁殖してるなの。清潔にするなの』


 ×  ×  ×


 姉妹と一緒の布団で眠るミセリコルデ。


『よしよし、よく眠って、肥え太るなの!』


 寝息を立てる姉妹。

 ミセリコルデも子守唄を歌ってやり、寝てしまう。


 ×  ×  ×


 数日後。


 すっかり血色がよくなり、健康状態を取り戻す姉妹。


『よしよしなの、そろそろ精神力をいただくなの』


「妖精さんつぎは何をしてあそぶなの?」


「明子はかくれんぼがいいなの!」


『語尾をまねしないで欲しいなの!』


「あはははなの!」


「うふふなの!」


『だからまねするななのー!』


 そこへ姉妹を虐待している両親が帰ってくる。


 恐怖の表情に変わり、布団を被って震えだす姉妹。


『なんなの?』


 帰ってきた両親は、姉妹に殴る蹴るの虐待を始める。


 唖然としてみているミセリコルデ。


『人間。親が子供を攻撃しているなの。信じられないなの……』


「たすけて、妖精さん! 妖精さん!」


「妖精? 何の話だ? 部屋に隠してある(中略)でもやったのか?」


「あなた、アザをつけるのはやめてよ! 虐待だってバレたら保険金が下りないでしょ!」


「妖精さん、妖精さん!」


「そんなもんいねえよ!」


『ここに居るなの!』 


 虐待両親の前に現れ、殴る手を受け止めるミセリコルデ。


「なんだこれ? おもちゃが空を飛んでるぜ」


「(中略)のやりすぎよアンタ」


『敏子と明子をいじめたなの! 絶対に許さないなの!』


 超空間を作り出すミセリコルデ。


 超空間に引きずりこまれる両親。


『全マスターアームエンゲージ! オープンフルファイヤーなの!』


「うぎゃあああああ」×2。


 開くミセリコルデの全砲門。筆舌に尽くしがたい残虐な方法で虐待両親を焼却するミセリコルデ。


 超空間から戻ってくるミセリコルデ。


『敏子、明子。もう安心するなの! あいつらはやっつけたなの』


「妖精さん! お姉ちゃんが! お姉ちゃんが!」


 敏子。ぐったりして動かない。


『大変なの! でも、どうしたらいいなの。人間はどうやれば治療できるなの!?』


 ミセリコルデ、吸収するはずのエネルギーを逆に自分から敏子に供給する。


 だが、動かない敏子。


『人間……人間のことは誰に聞けば……そうだなの!』


 ×  ×  ×


 翠の部屋。


 TVゲームの対戦で遊んでいる、翠と疾風。


 玄関の呼び鈴が鳴る。


『これは、エーテル体反応? この反応はミセリコルデです!』


「えっ?」


 戦闘態勢で玄関に出る翠と疾風。


 そこに焦っているミセリコルデがいる。


『疾風! たのむなの! 助けて! 敏子を助けてほしいなの!』


 涙を流すミセリコルデ。


 ×  ×  ×


 虐待マンション。


 救急車に運びこまれる敏子。連れられる明子。


 翠が救急隊を呼んだのだ。


 敏子はその後一命を取り留める。


 敏子が入院している病院をたびたび訪れるミセリコルデ。


 ×  ×  ×


 翠は児童虐待の事実を児童相談所に通報する。


 ×  ×  ×


 武蔵村山市上空。


 疾風とミセリコルデが対話している。


『疾風。今回の件は助かったなの。貸しとして預けておくなの』


『ミセリコルデ。そのことなのですが、もうあの姉妹には近づかないほうがいいでしょう?』


『な、なんでなの?』


『我々は常に戦いを強いられる存在です。あの姉妹を戦闘に巻き込む可能性があります。彼女達を危険な目に合わせてもいいのですか?』


『じ、自分だってあの人間と一緒にいるなの! ずるいなの!』


 空中から飛来するアーティファクト。


『エーテル体同士の会敵を確認。戦闘行動は認められず。何故だ? 何故お前達は戦わない?』


『きょ、今日はそんな気分じゃないなの! 戦う気分になったら戦うから待っているなのアーティファクト!』


 飛び去るミセリコルデ。同じく場を離れる疾風。


『……』


 無言のアーティファクト。


『人類との過剰な接触は、エーテル体の精神に悪影響を及ぼすものと認める』


 ×  ×  ×


 児童養護施設。


 大きな部屋に大勢の子供達が寝ている。


 窓がコンコンとノックされる。


 荷物を抱えたミセリコルデがやってきたのだ。


 起き出す子供達。敏子と明子も居る。


「妖精さんだ! みんな妖精さんが来たよ!」


『みんな良い子にしてたなの? 玩具をたくさん買ってきたなの、あそぶなの!』


 ミセリコルデ。人間社会のことを疾風に習い、いまやバイトした金で子供達に差し入れや寄付を行っている。


「敏子妖精さん大好きなの!」


「明子も妖精さん大好きなの!」


「ぼくも大好きなの!」


 妖精さんに子供達から折り紙の王冠のプレゼント。


 みんなのだいじなともだちへとひらがなでかいてある。


『ともだち? ともだちってなんなの』


「これが友達だよ妖精さん」


 手をつなぐミセリコルデと敏子、明子。


『不思議なの、胸の奥が暖かくなるなの』


 その時、児童擁護施設への総攻撃が始まる。


 複数のエーテル体が、ミセリコルデをターゲットに攻撃を始めたのだ。


「こわいよ妖精さん」


 パニックになる子どもたち。


『みんな隠れているなの! みんなは絶対に私が守るなの!』


 戦闘を開始するミセリコルデ。


 ×  ×  ×


 上空。


『……』

 無言のアーティファクト。


 戦いの趨勢を見守っている。


 (多数のエーテル体は、アーティファクトが連れてきた。戦いを先導するためだ)


 ×  ×  ×


 児童擁護施設を守るために防戦一方のミセリコルデ。


 ボロボロで戦うことが出来ない。


『我々は常に戦いを強いられる存在です。あの姉妹を戦闘に巻き込む可能性があります。彼女達を危険な目に合わせてもいいのですか?』


 疾風の助言を今になって回想するミセリコルデ。


 ミセリコルデがあと一撃で破壊される、大ピンチのその時。


 疾風と、翠が駆けつける。


 児童擁護施設が攻撃されていることに怒りを覚える翠(次回への伏線)。


「疾風、必殺!」


『左捻りこみ・斬! チェストオオオオオオオオオオオオオオオ!!』


 疾風、すさまじい強さで、敵の無数のエーテル体を撃退する。


「えっ、今のは何?」


 攻撃の威力が上がっていることに自分でも驚く疾風と、翠(次回への伏線)。


 ボロボロのミセリコルデを、介抱する疾風と、翠


『疾風、お前の判断と意見は正しかったなの。疾風。お前こそ、我々の女王にふさわしいなの』


 驚く疾風と翠。


『アーティファクト! 来て欲しいなの』


 飛来するアーティファクト。


『アーティファクト。ミセリコルデは女王になる資格を放棄するなの! そして疾風を女王として認め臣下になるなの!』


『……。承認する。これよりエーテル体QD.Pm8CEは、エーテル体U6.tm8sの麾下ユニットとする』


 以下、ミセリコルデと子供達のお別れのシーン。


『みんな、元気でなの。もうミセリコルデは皆には会えないなの』


「そんな、妖精さん、妖精さん」


 翠をひっぱる疾風、ミセリコルデが上空へと飛んでいく。


「妖精さんを連れて行かないでおねえちゃん!」


 だが、ミセリコルデが戻らないことを悟る。


「妖精さん! わたしたちはずっとお友達だよ!」


 涙が止まらないミセリコルデ。


『ミセリコルデ、女王継承戦をはやく終わらせましょう。そうすればまたあの子達とも会えるようになります』


『わかったなの疾風!』


 ×  ×  ×


 戦いの様子を見ていたベイズラード。


『ミセリコルデ。人間の感情にひっぱられすぎたな……』


『……』


 一緒にいるアーティファクト。無言でベイズラードを見ている。


『見ていな裁定者! 我はあんなヘマはしない。我は人間を飼い殺す!』


 ×  ×  ×


 第3話「はじめてのともだち」


 エンディング&エンドロール。


□□□□■□□□□◆□□□□■□□□□◆


 ぱちぱちぱちぱち。


 食堂に拍手が流れる。


「これが第3話だ」

 と、俺。


「ミセリコルデ、良い子でした」

 と、泣いているルナリア。


「あの子、良い子ね」

 と、ガーネット。


「カラスマ! 何故ミセリコルデは男爵家にはいないのですか? カラスマ!」

 と、はぁはぁしているメイド長。


 こわい。


 メイド長の目が怖い。


 ミセリコルデのプラモ。実は、ムトーさんが持ってるとか言わないほうがよさそうだ。


「わからん(最後に出てきたベイズラードが何をしでかすか気になる)」


「続きを見せなさいカラスマ。でないと、ベッドの下に隠した写真集を焼きますよ」

 と、メイド長。


「うそ! カラスマまだ写真集持ってたの!? この裏切り者!」

 と、ガーネット。


「よーし、第4話を見るか」

 と、ごまかす俺。


 そういうことになった。

 拙作はいかがだったでしょうか?

 続きは頑張って書きたいのですが、書く力を得続けるには、ポイントの力が必要です!!!


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 またブックマークがつくことが何より嬉しいです!! 


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