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第124話 TVアニメシリーズ「モノコックウェポンズ・フラウ MW:F」第1話「疾風」

第1話「疾風」


 「モノコックウェポンズ・フラウ MW:F」


 オープニングアニメーション。


 オープニングテーマ、「Klein×Klein」が流れる。


 ×  ×  ×


 第1話「疾風」


 ×  ×  ×


 私は清水翠しみずみどり


 どこにでもいる普通の高校1年生の女の子。


 でも私には秘密がある。


 それは誰にも言えない友達のことだ。


 ×  ×  ×


 東京都武蔵村山市。


 ある高校の教室。


「なんか今朝校長の高級外車が盗まれたらしいよ」


「ウチの父さんの現場のショベルも無くなったんだって」


「こわいねぇ」


 窓の外を見ながら、噂話に聞き耳を立てている翠。


「フヒヒッ、ねえ翠、放課後コビ屋に行かない? 新作プラモのモノコックウェポンズ・フラウがついに発売されたんだ」


 悪友の慶コビ子。模型部の部長でプラモ大好き。プラモの話しかしない変な笑い方の子だけど悪い子じゃないんだ。


「ごめん、コビ子。今日は先に約束があって」


「フヒッ、またなのぉ! 次は絶対一緒に行ってよでござる」


「うん! ごめんね」


 ×  ×  ×


 放課後の誰も居ない道。


「出てきてエーテル」


 翠の胸から手のひらサイズの光る球体が飛び出す。


 それは、球体から妖精のような姿をとる。


 これは翠の秘密の友達。宇宙生命体のエーテルだ。


『はい、翠』


「盗難事件ってやっぱり悪いエーテルの仕業かな?」


『調べてみる価値はあると思います』


「よし、じゃあ盗まれた校長の家に行ってみるか」


 ×  ×  ×


 校長の家にエーテル体の反応があり、それを追跡してゆく翠とエーテル。


 深夜。


 廃棄自動車置き場にたどりつく。


 廃棄自動車が次々と動き出し、翠とエーテルに襲い掛かる。


「エーテル!」


『ハァッ!』


 エーテルから飛び出したエネルギー弾が、廃棄自動車を次々と撃破する


『エーテル体U6.tm8sか。人間と共存するエーテル体か。流石は最強の一角』


『エーテル体DFkH.j3gか』


「あそこを見てエーテル! 校長の高級外車とショベルがある!」


 高級外車とショベルが合体し、メカニックキマイラになる。


「私の体を使ってエーテル!」


『了解、翠』


 エーテルが翠の体に憑依する。


 超パワーでキマイラを撃破する翠。


「さっすが、エーテル! 強いね」


『いいえ、翠のおかげです』


 ところが、メカニックキマイラが廃棄自動車を次々と取り込み始め、やがて巨大な廃車怪獣となる。


「そ、そんなの聞いてないよぉ!」


 激闘する翠と廃車怪獣。


 戦いは武蔵村山市の市街地へ。


 ×  ×  ×


『これで終わりだ、エーテル体U6.tm8s!』


 廃車怪獣の口から、超強力な荷電粒子砲が発射される。


「だめ、このままじゃ武蔵村山の街が壊されちゃう!」


『危険です翠、下がって!』


「だめ、そんなの絶対だめ!」


 荷電粒子砲の閃光に飛び出す翠。


『バリヤー最大!』


 エーテルの貼ったバリヤーによって、荷電粒子砲は防がれる。


 だが……。


 玩具店に墜落する翠。


 エーテルが分離する。


「エーテル、ありがとう……ごめんね、私が無茶したから」


『……』


「大変! エーテルが消えかけてる……」


 エーテルの消耗は激しく、もはや有機生命体との合体は不可能であった。


『……』


「エーテル、駄目! 消えないで」


『……無機物に定着できれば、消滅だけは免れます』


「無機物って」


 その辺にあった適当な箱を引っつかんでエーテルに押し当てる翠。


「お願いエーテル! 助かって!」


 エーテルと箱の融合が間一髪間に合い、なんとか命を取り留めるエーテル。


『生命活動、維持限度レベルで安定しました。感謝します翠』


「よかった。でもこれって」


 翠が適当にひっつかんだ箱。


 それは、ヨロコビヤから発売されたプラモデル、モノコックウェポンズ・フラウ001疾風。そのパッケージだった。


「プラモデルぅ?」


 ×  ×  ×


 自分の家に帰る翠。


 手にはプラモデル疾風の箱。


「お金は置いてきたけど、万引きじゃないよね」


『その気持ちさえあれば大丈夫です翠』


「プラモデルの箱とおしゃべりするなんて、とってもシュール」


 TVをつける。


 ニュースでは、武蔵村山の町を襲う廃車怪獣の姿。


 次々と町の自動車を取り込み巨大化を続けている。


「あのエーテル体を止めなきゃ、武蔵村山が大変なことになっちゃう」


『翠、私にいい考えがあります』


 ふわふわ浮かびながら喋るプラモデルの箱。


 実にシュールな光景だ。


 ×  ×  ×


「フヒヒッ! まさか翠からニッパーを貸して欲しいなんて言ってくれる日が来るなんて超幸せでござる! 一体どうした風のふきまわしで?」


「私もコビ子を見習ってプラモデルを作ってみようかな? なんて、あはは……」


 ×  ×  ×


「工具一式は借りられたけど、コビ子のプラモ談義に大分つき合わされちゃった」


『翠、はやく私を組み立ててください!』


「わかったわエーテル! でも自信ないなぁ、うまくいかなくても怒らないでね……」


 ×  ×  ×


 プラモデル組み立てシーン。


 苦戦しながらなんとか組み上げる翠。


「だんだんプラモが出来ていくのってちょっと楽しいかも」


 ×  ×  ×


 武蔵村山市街。


 巨大化を続けるメカ怪獣。


 そこに現れる翠。


「エーテル体! それ以上武蔵村山を壊すのは許せない!」


『エーテル体U6.tm8sと一緒にいた地球人か。バカめ、拾った命を無駄にしにくるとは……』


「いいえ、私一人じゃないわ、私達はあなたを倒しに来たのよ!」


『なんだと?』


「いくよ、エーテル! いいえ、新しい私の友達、『疾風』!」


 翠のバッグから飛び出すプラモデル、モノコックウェポンズ・フラウ疾風!


『いくぞ、エーテル体DFkH.j3g! これが私の新しい体だ!』


 手のひらサイズの美少女プラモデル疾風。剣道美少女のようなデザイン。デザイナーは島田ミカ。


 戦闘機の鎧に身を包んだ空戦タイプだ。


 疾風とメカ怪獣。まるでアリと巨人のような体格差。


 だが!


 圧倒的パワーでメカ怪獣を圧倒してゆく疾風。


『バカな、なんだその力は!? エーテル体U6.tm8s!』


『このボディ、私の体にすごく馴染むようだ。それと翠が組み立ててくれた想いの力かな』


『戯言を! こいつをもう一度喰らえ!』


 超高出力の荷電粒子砲を発射するメカ怪獣。


『私の名前はエーテル体U6.tm8sではない、私の新しい名前、それは疾風だ』


「いくよ疾風! エーテル体最大励起! 疾風、四式戦装甲、リンクアップ!」


 疾風の飛行ユニット、その推進機関の魔導エンジンが回転数を上げる。


 翠の操作で、空に飛び立つ疾風。


「疾風、必殺!」


 主翼から飛び出した日本刀を構える疾風。


『「必殺! 左捻り込み、斬! チェストオオオオオオオオオオオ!!」』


 荷電粒子砲ごと、メカ怪獣を一刀両断する疾風。


『グオオオオ、おのれー、おのれーッ!』


 消滅するエーテル体DFkH.j3g。


「勝ったね、疾風」


『はい、翠』


「でもどうやって家まで帰ろう。道はぼろぼろだし」


『私にいい考えがあります』


 ×  ×  ×


 疾風に背中を引っ張られて空を飛ぶ翠。


 夜景、眼下に広がる武蔵村山と立川の街並み。


「すごいわ疾風、私達空を飛んでるのね!」


 ×  ×  ×


 起動するアーティファクト。


 この星で行われているエーテル体による女王選抜戦の管理者だ。


『エーテル体U6.tm8sの覚醒を確認。残存エーテル体をカウント。これより選抜戦は決勝フェイズに移行する』


 ×  ×  ×


 第1話 疾風


 エンディング&エンドロール。


□□□□■□□□□◆□□□□■□□□□◆


 ぱちぱちぱちぱち。


 食堂に拍手が流れる。


「これが第1話だ」


「疾風がすごい強かったです! カラスマ様」

 と、ルナリア。


「あの翠さんという女性もかわいかったですね」

 と、メイド長。


「わからん」


「なんか、ウチの疾風と、アニメの疾風って形が違わない?」

 と、ガーネット。


「アニメの疾風が正式なプラモデル版の疾風だ。俺の疾風はカスタマイズして今の色なんかに塗装してある」


「なんだかルナリアに似てるのよね」


「俺も不思議に思った。俺がかわいいと思って改造したんだけどな」


「嬉しい! カラスマ様にかわいいと思っていただけてたなんて」


「そういう意味じゃないから。あれ? そういう意味なのか?」


「でもうちの疾風様は喋らないんですね。アニメみたいにお話できればいいのに」


「そうだなぁ、こいつが勝手に喋って動き出したら、どんなにいいかなぁ」


 疾風を手に取る俺。


 この異世界でもそれは無理っぽいが。


「とにかく、疾風が飛ぶ様子はあれでイメージできたろ? あんな感じで飛ばすんだぞ?」


「魔導エンジンが動いて飛ぶのよね……」


「エンジンを回すんですね!」


「よし、じゃあ庭に出て飛ばす訓練の続きだ」


「まってカラスマ。第2話もあるんでしょ? 見ないの?」


「私も見たいですカラスマ様」


「見るべきですカラスマ」


「ごはん、ごはん」


 そういうことになった。


 いいのか? 決闘まで時間はないが。


 まぁ息抜きも必要か。


「よし、第2話を再生するぞ」

 拙作はいかがだったでしょうか?

 続きは頑張って書きたいのですが、書く力を得続けるには、ポイントの力が必要です!!!


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