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第111話 商品アイデア会議

ブックマーク240件突破しました!!

(剥がれて減ってるかも知れませんがこの更新の時点では241件です)


実は最近ブックマークが増えたり減ったりしています。一回240件になったんですけど238件に戻ったりで、最近の展開面白くなかったですかね?


でも読んでくださる方々本当にありがとうございます! これからも頑張って更新を続けます!


このまま目指すぞ300件!!

第111話 商品アイデア会議


 翌日の工房。


 俺、ガーネット、ルナリア、メイド長、ついでにハウ。


 机の上には疾風と、1/12ガーネット。


 屋敷の全員が再び集合した。


「皆アイデアは考えてきたでしょうね? 私はばっちり考えてきたわ!」

 

 偉そうだなこいつ。


「じゃあ、お前から発表しろよガーネット」


「いいわよ聞いて驚きなさい! 私のアイデアはこれよ」


 ガーネット案。


 ガーネット著。「食べられる草の見分け方ガイドブック」。予価1冊1280エン。


 ガーネットが長年の経験から、食べられる草とそうでない草の見分け方を解説したガイドブック。遠征先で薬草を切らした? そんなときにはこの一冊! 現地で薬草を見分けて採集できます! 冒険者ギルドのクエストのお供に1冊! 美味しい秘伝の野草シチューのレシピも大公開!


「ほお」

 と、俺。


 こいつにしてはマトモなアイデアを出してきたと思う。


 正直ちょっと読みたい。


「で、本の原稿はどのくらいできてるんだ? 薬草の写真は撮影してあるんだろうな?」

 

「……」


「無いのかよ」


「これから書くわよ! 写真なんか庭ですぐ撮れるし!」


「何ヶ月かかるんだよそれ。つーかこの屋敷カメラないだろ?」

 カメラはこの異世界にそこそこ出回ってるみたいだが、馬鹿高い。


「じゃあ私がイラストを用意するわよ」


「本は素晴らしいと思いますが」

 と、メイド長。


「屋敷で作るという前提が崩れますね。印刷所に手配しないといけません。印刷代もかかりますし」

 

 まともな意見だ。メイド長は頼りになるな。


「売る場所もバトルアリーナよりも、冒険者ギルドのほうが需要があると思います。今すぐ出版というわけにはいきませんが、将来的に実現すべき事業かと思います」


「私は良いアイデアだと思います。お姉さま!」


「ありがとう、メイド長、ルナリア」


 ガーネットのアイデアは一次保留ということになった。


 次。


「俺のアイデアか? ちょっと早すぎない?」


「勿体つけてないで、さっさと発表しなさい」

 と、ガーネット。


「わかったよ。俺のアイデアはこれだ」


 1/12ガーネットを机の上に押し出す俺。


「これ? 私?」


 カラスマ案。


 1/12バトルアリーナファイターフィギュアシリーズ・001仮面のファイタースカーレット(ガーネット・ベルン)。予価1体3980エン。


 バトルアリーナの人気ファイターをフィギュア化するシリーズ。その第1弾として、仮面の男装ファイターとして女子ファンの人気を集めるスカーレットをフィギュア化。


「バトルアリーナでは、ファイターのブロマイドとか売ってるだろ? それの立体物版みたいな感じで売ったらどうかと思ってさ。本当はズーランのほうがいいんだろうが、アイツに肖像権を支払うのも勿体無いし、ウチにはスカーレット=ガーネットがいるんだから、そのフィギュアを売ってみてはどうかなと思って」


「カラスマ」


「なんだよ?」


「素晴らしいアイデアよ! 私は今とても感動しているの! 貴方を召喚して良かった! 本当に良かったわ」


 泣いているガーネット。それほどか? そこまで嬉しいのか?


 まぁ、1/12ガーネットを型取り複製して、その顔に仮面をつけるだけだからお手軽に作れるわって考えただけなんだけどな……。


 俺のアイデアは御前様の強烈な鶴の一声で採用となった。


 次。


「私のアイデアというか、私の持ち物をお出しするだけなんですが」

 と、メイド長。


 羽根うさぎの夫婦を机の上に出すメイド長。


「私のアイデアはこれです」


 メイド長案。羽根うさぎの夫婦廉価版。予価一足6万エン。


 羽うさぎの夫婦をレジンの樹脂のみで複製した品。ドラゴンや魔道鉱石の素材は使わない。魔力が込められていない分ジャンプ力やキック力の増幅幅は少ないが、それでも常人のジャンプ力が+1~2メートルかさ上げされるだけでも十分有用なマジックアイテムと言える。


「隣町までお買い物がしたいときなんかに、履くと便利かと思います」


「ダウングレード版とはいえ威力が強力すぎない? 主婦の便利グッズみたいな感覚で売っていいのかなこれ」

 と、俺。


「学生に履かれて、運動の成績を不正に上げられても困るわね」

 と、ガーネット。


「この程度のマジックアイテムでしたら、魔道具屋では珍しいものではないと思いますよ」

 と、メイド長。


「他の店では普通に売ってるのか。ファンタジー異世界だしな」

 と、俺。


「私も羽根うさぎの夫婦を履きたいです」

 と、ルナリア。


「わからん」

 と、ハウ。


 メイド長のアイデア。採用。


 次。


 ハウ案。


「わからん」


 羽根うさぎの耳をつかんで机の上に掲げるハウ。


「これか」


「ごはん」

 と、ハウ。


 ハウ案。羽根うさぎの肉入りスープ。予価一杯500エン。


 羽うさぎの肉入りスープ。羽根うさぎの肉を屋敷の野草と一緒にとろとろになるまで煮込む。ちょっと寒い日にオススメ。からだがぽかぽか温まる。


「……ということでいいのかハウ?」


「わからん!」


「違うの?」


「カラスマ。ハウはこう言っています」

 とメイド長。


 ハウ案。羽根うさぎのフィギュア。予価1体3000エン。


 見ているだけで思わず欲しくなる、愛らしい羽根うさぎのフィギュア。子供からお年寄りまで、皆に大人気間違いなし。お土産にいかが?


「なぁメイド長? なんでハウの言ってることがわかるんだ?」


「長年の仲ですので」


 うさぎのぬいぐるみとか観光地のお土産屋では鉄板だと思う。


「良いアイデアね」

 と、ガーネット。


 ハウ案。全会一致で採用。


「最後は私のアイデアですね」


「がんばれよルナリア」


「ありがとうございますカラスマ様! 私のアイデアはこれです」


 粘土細工を机の上に置くルナリア。


 なんだこれ? シリコンスライムみたいなおまんじゅうに、人の顔が描いてある感じ。


 これは……? 俺か?


「これはですね!」


 ルナリア案。ゆるキャラ、カラスマくん。予価1体3000エン。


 バトルアリーナのファイターであり、ビッグバトルの優勝者であるカラスマをゆるキャラ化。かわいい。私、これ欲しいです。かわいいカラスマ様です。とは、ルナリアの弁。


「ムトー様にいただいた粘土で作ってみました」


「よく出来てるわね、ルナリア」

 と、ガーネット。

 

「売れるのか……これ」

 と、俺。


「カラスマは女性人気はありません。売れないと思います」

 と、メイド長。


 ズバっと言ったわこの人。


「そ、そんな!」

 涙ぐむルナリア。


「……ですが、原型がここにある以上あとは複製をつくるのみ。試しに販売しない手はないと思います」

 と、メイド長。


 この人、ルナリアにも甘いな。

 赤ん坊の頃から面倒見てたみたいだしな。


 ルナリア案。採用。


 商品のアイデアは十分な数出揃った。


 あとは商品を用意し、バトルアリーナで販売スペースを確保すれば、商売がすぐに始められる。


 そういうことになった。

 拙作はいかがだったでしょうか?

 続きは頑張って書きたいのですが、書く力を得続けるには、ポイントの力が必要です!!!


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 またブックマークがつくことが何より嬉しいです!! 


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