14 まおうぐんのにちじょう2 おまけパート
王国の子供達の日常。
小説に見せかけた、別の何か…………
「ねぇ、今度お父さん達に感謝のプレゼントしない?」
王国の一室、奴隷だった子供達が相談していた。
自分達を救って親になってくれたメギド達へと何かを送る為にと。
それを提案したのは一番背の大きなイブレーテであった。
歳にして七つぐらいで、金色の髪を短髪にした女少女である。
青い瞳は美しく、この歳にして中々凛々しく育っている。
「プレゼントって、何がよろこぶのかなぁ」
そう言ったのはシャーイーンという少年で、ルーキフェートの兄である。
ルキとはその顔つきも似ていた。
黒の髪に黒い瞳、優しそうな顔つきをしている。
「は~い、お菓子作ろうよ! なんか美味しいやつ!」
元気に返事をしたのはアンリマインと呼ばれる少女だった。
元気一杯返事をし、その場で飛び跳ね笑っている。
白い髪をおかっぱに切りそろえ、肌も雪のように白い。
エメラルドの様な瞳が輝いている。
「お菓子作るのぉ? なら苺がいい?」
マーニャは可愛い顔をしているが、あまり頭は良くないようだ。
栗色の髪を二つに縛り、赤茶けた瞳もつ少女である。
城の兵士達に一番人気があり、良くお菓子などを貰って喜んでいる。
「苺は果物でしょっ。苺入れるならショートケーキが良いわ。パーズもそれで良いでしょっ」
ラヴィ―ナは、少し大人びた少女だった。
髪をファサッとかき上げ、少し落ち着いた印象を受ける。
金髪で髪を長く伸ばし、とても美しく、動かなければ綺麗な人形にも見えた。
美少女と呼ばれるぐらいのレベルで、崇められるほどのものだろう。
「……それで良いよ」
パーズは、恥ずかしがり屋さんだった。
皆の意見に同意し、一番後ろに着いている。
髪は黒く、少し赤みがかかった瞳をもつ少年だ。
最近はコッソリと、一人で剣を振っていたりもする。
「んと、どうやって作るの?」
ルーキフェートは、この中では一番小さく、黒髪と黒の瞳の少女だ。
嫌なものは嫌と言い、小さくともシッカリとした意思を持つ、結構頑固な性格である。
その七人は、お菓子の作り方に悩んでいた。
皆が考え、答えが出たようだ。
「「「「「「わかんな~い」」」」」」
例えどれほどのシッカリさんでも、知らないものは知らないのである。
結局いくら悩んでいても分からず、マーニャが何か思いついたらしい。
「わかんないからぁ、料理人のおじさんの所に行きましょうかぁ」
マーニャの提案に乗り、七人は厨房に走って行く。
タタタと全力で走り続けた七人。
一番早く着いたのがシャーイーンだった。
「ついた~一番!」
「お兄ちゃんまって~」
「シャーイーンはやいよぉ」
「負けちゃった!」
続いてルキ、マーニャ、アンリが続く。
「……んはぁ」
「んもう皆速いぃわっ」
「皆走らなくても、おじさんは逃げないよ」
少し遅れてパーズ、ラヴィ―ナ、最後にイブレーテが到着した。
七人は城の厨房を尋ね、一人の男に呼び止められる。
「お、何だお前達、お腹でもすいたのかぃ。少しまってな、何か作ってやろう」
この男は、料理人のハンセンという人物で。
昔イモータル(ミーシャ)に殴られた料理人である。
まだ謝って貰っていないが、特に気にしていないらしい。
そのハンセンに、ルキが質問を切り出した。
「あのね、苺のショートケーキ作りたいの」
「皆にプレゼントするんだよ!」
「作り方わかんないのぉ」
それにアンリマイン、マーニャが続き、大きな声でお願いをする。
「「「「「「「作り方を教えてください!」」」」」」」
「そっか。ケーキが作りたいんだね? じゃあレシピを書いてあげるね。材料を用意してあげるから待っててね」
ハンセンは、苺のショートケーキのレシピを紙に書き、材料を子供達皆に手渡した。
流石に火を使わせるのは怖いので、ハンセンは近くで待機している。
厨房の一角を借り、子供達がケーキを作り始めた。
「……ここにお湯入れるの?」
「そうみたいねぇ」
パーズがお湯を用意し、ラヴィ―ナが頷いている。
「卵を入れて」
イブレーテが卵を割り入れる。
「お砂糖入れるよ!」
アンリマインがお砂糖をドバっと入れた。
「混ぜるんだね、任せてッ」
シャーイーンが混ぜ合わせ。
「……粉を入れるね」
パーズが粉を入れ。
「もう一回混ぜるのねぇ」
マーニャが少しかき回し。
「ここに入れて焼くのねっ」
ラヴィ―ナがオーブンに入れた。
あとはハンセンが火を入れて、じっくりと焼き上げて行く。
火が通るのを全員で待ち続け、土台となる生地がフワッと焼き上がった。
「ほら、焼きあがったよ。切るのは危ないから、私がやっておくね」
ハンセンは生地をオーブンから取り出して、二つに切ると厨房のテーブルに置いた。
少し冷まして子供達が触れるようになると、ハンセンは残りを子供達に任せる。
「生クリーム塗るね」
ルキが作ってあった生クリームを持ち、初めにそれを塗り始めた。
交代交代にケーキを塗り、苺を置いてショートケーキが完成した。
「やったねー!」
「やったー」
皆が喜んでいる。
完成したケーキをメギド達の前に持っていき、楽しいパーティーが始まった。
「うわ~ありがとう皆」
「とっても嬉しいわ。ありがとう皆」
イモータルとメギドが喜んでいる。
パーティーの最中に、疲れた子供達は眠ってしまった様だ。
皆で楽しい夢を見れると良いね。
ルーキフェート イブレーテ シャーイーン
アンリマイン パーズ マーニャ
ラヴィ―ナ ハンセン(王国、料理人)
レシピは調べたものですが、間違ってたらすみません。
7人が話すのって難しい。






