099 330年後 紅姫、黄花、青紫の旅立ち
330年後、紅姫、黄花、青紫の魂への神力チャージが完了した。
シクペリア
「では、紅姫の魂を転生させよう。」
イウラ
「紅姫に近い場所で、近い時間に、黄花の魂を転生させましょう。」
ボク 女神サトス・ルウナ
「紅姫と黄花のすぐそばに青紫を転生させたい。
ボクはいっしょに暮らせないけれど、また3人で仲良く暮らして欲しい。」
紅姫、黄花、青紫は、魂の格を上げるために旅立った。
◇
15年後、3人は、理想的な両親の愛情を受けて育っていた。
このまま順調に何事も無ければ、21歳のころには運命的な出会いをして仲良し3人組が誕生するはずだった。
ルウナ
「3人とも昔の姿にそっくりだ。 なつかしい。
・・・
あれ? うれしくて、涙が出ちゃった。」
家の中では女性の服装だったけれど、外では男装していた3人だったので、明るい外で女性の格好で明るくはしゃぐ3人の姿は、とても新鮮だった。
ドアがノックされた。
イウラ
「ルウナ、入るわよ。
さあ、ミサキも入って。」
ミサキ
「ルウナ、やっと見つかったわ。」
ルウナ
「なにが?」
ミサキ
「あなたの大事な3人が幸せになる未来へのルートが。」
ルウナ
「うん、いま見ているところだよ。」
イウラ
「ルウナ、落ち着いて聞きなさい。
このままでは3人は、いいえ、あなたが未来で守護するはずの未知のものたちも含めて全員が危険な目にあって全滅するわ。」
ルウナ
「イウラ? 縁起が悪いことを言わないでよ。」
イウラ
「ミサキが見た未来は事実よ。」
ミサキ
「50年以上かかってしまったけれど、ようやく生きるルートがヒットしたわ。
あなたたちには、先ず最悪のルートを見てもらいます。
かなり厳しい内容だからね。
吐いても大丈夫なように、燃やしても大丈夫な黒いビニール袋を用意してください。
わたしの分もお願いね。
その後で、生存ルートと手助けができるポイントを説明するわ。」
ルウナ
「分かりました。少々お待ちください。」
ボクは、3人分の黒いビニール袋を用意して、イウラとミサキに手渡した。
ふたりは袋のくちを開けて、いつ吐いても大丈夫なように準備していた。
ルウナ
「あれ? ミサキは未来知見の女神だから未来が分かるんだよね。
どうして、黒いビニール袋を用意してこなかったの?」
ミサキは、顔を真っ赤にして恥ずかしそうにした。
イウラ
「ルウナ、言わないであげてね。
未来検索を実行するときでも、他の用事を並行でできるけれど、かなりの神力というか脳の処理を必要とするの。 つまり、ほかのことがお留守になっちゃうのよ。」
イウラは、ミサキの胸元を指さした。
いつもよりボタンが2つ多く開いている。
気を回す余裕が無いようだ。
ルウナ こころの声
『青紫のお胸も大きくて見事だと思うけれど、ミサキのお胸は1枚上手だな。』
ルウナ
「イウラ、ミサキ、お茶も用意するね。」
ボクは、イウラにウィンクして分かったと合図してから、お茶の用意をした。
まるで、これから、映画を鑑賞するような雰囲気だ。
◇
ボクが見せられた画面には、紅姫、黄花、青紫が全裸で立っていた。
ルウナ
「あ、もしかして、3人でお風呂に入っているのかな?」
ミサキ
「よく見なさい。」
ルウナ
「えっ? 3人とも人生をあきらめたかのような、うつろな目をしている。
首にある輪っかはナニ? 鎖でつながれている!?
どういうこと?
鎖を持ってニヤニヤしている男性は、モンテマニー公爵に似ている。
えっ、彼の子孫がこんなひどいことをするなんて、信じられない。」
ミサキ
「あの愚物は、モンテハート大公爵。
子孫は劣化版コピーになるようね。」
ルウナ
「こんな未来になるのなら、ボクがモンテハート大公爵にカミナリを落としに行ってくるよ。」
ミサキ
「お待ちなさい。 ほかの未来も見なさい。
つぎは、モンテハート大公爵がいなくなった未来よ。」
ルウナ
「紅姫が大勢にリンチされている?
どうして? 紅姫なら、同時に10人20人を倒せるのに。」
ミサキ
「それは、前世の話でしょ。 今回の転生目的をクリアするまで、前世と同じ系統の力は使えないわ。」
ルウナ
「今回の転生目的とは?」
ミサキ
「難しい判断をする頭脳労働をすることよ。まあ、報告書類を決裁する仕事ね。ただし、ハンコを押すだけのひとではダメよ。」
ルウナ
「ああ、そう言えば、難しい書類とにらめっこする未来の紅丸を見て笑ったことがあるよ。
ええ、もう倒れたのに攻撃され続けている。
ひどい、やめさせて。」
紅姫の姿は無残という言葉でしか表現したくないくらい、ひどいものだった。
ミサキ
「次に、黄花は医療の道に進むのだけれど・・・」
ルウナ
「えっ? 四面楚歌? 全員で仲間外れにして、黄花から権限を奪って、責任だけ押し付けている。 精神を削られて、正常な判断ができないように追い詰められている。
ああ、ダメだ。 黄花、逃げなさい。 逃げて。」
ミサキ
「ここで、黄花の人生は終わったわ。」
ルウナ
「そんな・・・」
ミサキ
「青紫は、どうなるかというと・・・」
ルウナ
「な、なによ、あれは? 1,2,3・・・6人の男性がひとりの女性を襲っている。
青紫が助けようとしたけれど・・・
5人目を倒せていない。
助けようとした女性が身代わりになってくれたおかげで、5人目を倒せた。
良かった。
えっ? 6人目を倒せていなかった。
そして、6人目に、や、やめてー、ボクの青紫に、そんなひどいことしないで。
ミサキ、もう我慢できない。 ボクをそこに転送して! 助けに行ってくる。」
ミサキ
「ダメよ。 もう遅い。 あそこまで破壊されたら、第6神 医療治癒の女神 イヤーシーアでも治せないわ。」
ルウナ
「そんな! 紅姫、黄花、青紫。 こんなひどいことって無いよ。
そうだ、それぞれのご両親は? どうして助けようとしないの? 毒親なの?」
ミサキ
「いいえ、両親を人質に取られたから、身動きできなかったのよ。」
ルウナ
「じゃあ、どうすればいいの。
そうだ、イウラ? イウラなら解決策が有るんじゃない。」
イウラ
「その解決策が見つかったから、ミサキが来てくれたのよ。」
ミサキ
「未来のギアムと未来のルウナに感謝しましょう。
たったひとつの解決策を贈ってくれたことに。」
つづく
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