085 流通が止まる日
ルナたちは、モンテマニー公爵に会うために、【ギルドプレート製造工場】にやってきた。
工場長室に通されると、良太郎の肖像画が壁に掛けられていた。
モンテマニー公爵
「ルナ殿、紅丸殿、黄庵殿、青兵衛殿 良く来てくれた。礼を言う。」
ルナ
「モンテマニー公爵、メクバールさん、ご無沙汰しています。
お元気そうでなによりです。
しかし、何とも言えない悩みがある顔をされていますね。」
モンテマニー公爵
「ルナ殿たちには隠せぬな。 メクバール、説明を頼む。」
メクバール執事
「ルナ様、紅丸様、黄庵様、青兵衛様、状況をご説明します。
おかげさまで、【ギルドプレート製造工場】の支配権を取り戻し、経営の立て直しができました。
領民の失業者500人を雇い入れて、儲けが出るようになりました。
そこまでは良いのですが・・・」
青兵衛
「利益にたかりに来る輩があらわれたのですね。」
メクバール執事
「さすがは青兵衛様。
しかし、300人の失業者が押し寄せたとは予想できないでしょう。」
青兵衛
「赤子を抱えた母親の集団に比べたら、まだマシですね。
男性だったら、兵士とみなして応戦できますからね。」
モンテマニー公爵
「まあ、実際のところ、わが領地の軍隊で制圧は完了した。
ただな、」
モンテマニー公爵はメクバール執事の方を見た。
メクバール執事
「もし、ワイダー公爵のときのように、黒いカタナ、黒い円盤、カミナリ神官のような特殊能力者が来たら、歯が立たないのです。」
紅丸
「もちろん、そのときは助力は惜しみませんが・・・」
紅丸は黄庵を見た。
黄庵
「過ぎたるは及ばざるがごとしだからね。」
黄庵はルナを見た。
ルナ
「そのような常識の範囲を出た敵が現れたときは構いませんが、戦争に助力する気はありませんからね。」
メクバール執事
「それは、モンテマニー公爵に協力する気が無いと言うことですか?」
不機嫌そうだ。
モンテマニー公爵
「いや、そうではない。
ルナ殿たちがその気になれば、ひとつの領地を滅ぼすくらい朝飯前だ。
黄庵殿が言った通り、やりすぎは良くないからな。」
メクバール執事
「し、失礼しました。」
モンテマニー公爵
「ルナ殿、どうか気を悪くしないで欲しい。
メクバールはただただワシを想ってくれているだけなのだ。」
黄庵
「過ぎたるは及ばざるがごとしね。」
メクバール執事
「し、失礼しました。」
紅丸
「主への忠誠心は見習いたいところです。」
モンテマニー公爵
「では、本題に入ろうか。
いまのところ、神がかりな戦力を持つ敵は来ていない。
だが、敵が来てから、ルナ殿たちを呼んでも間に合わないからな。」
黄庵
「産気づいてから産婆を呼ぶようには行きませんからね。」
メクバール執事
「ルナ様たちには、しばらくの間、【ギルドプレート製造工場】に滞在して欲しいのです。
もちろん、わたしたちも滞在します。 公爵様。」
モンテマニー公爵
「というわけで、頼めるだろうか?」
青兵衛
「滞在中もお給金はいただきますよ。 居候のただ飯食い状態でもね。」
モンテマニー公爵
「それは問題ない。 ワシの話し相手になってもらうから、気をつかって疲れるかもしれないぞ。」
ルナ
「公爵様~。 グレープフルーツジュースを飲みたいですう。」
メクバール執事
「ルナ様には、構いませんな。 あれほど重苦しかった空気が一気に明るくなりましたね。
ちょっとお待ちくださいね。」
メクバール執事は、メイドさんに頼んで、グレープフルーツジュースを用意してくれた。
ぼくたちは、グレープフルーツジュースを美味しくいただいていた。
◇
メイドがやってきた。
領地境界の流通監視者が知らせを持ってきた。
流通監視者
「大変です。 カニング公爵領からの物資の流通が止まりました。」
つづく
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