075 【全騎士召喚呪文 レバルト】
ノワール世界で戦っているルナ
ルナ
「いいことを教えてくれてありがとう。
じゃあ、反撃開始するよ。」
ヒーロービクトリー
「ルナは恐怖のあまり、おかしくなったようですね。」
フレグランス
「ふふふふふ。」
ワイダー公爵様
「ハハハハハ」
ルナは、右手の親指と人差し指を伸ばして、ピストルのような形を作って、空に向けた。
ルナ
「【全騎士召喚呪文 レバルト】」
空から丸い光が柱のように降りてきた。 3本の光る円柱ができた。
赤い円柱の側面が円周にそって、開いた。
紅丸
「紅丸、見参。 ルナ様、ご無事ですか。」
黄色い円柱の側面が円周にそって、開いた。
黄庵
「黄庵、往診に来ました。 ルナさん、ご無事ですね。」
青い円柱の側面が円周にそって、開いた。
青兵衛
「青兵衛商店です。 ご注文はございませんか。 ルナ、無事ね。」
ルナ
「みんな、来てくれて、ありがとう。」
紅丸
「呼ぶのが遅いですよ。
今日こそは、その妖刀を砕いてやる。 覚悟しろ。」
黄庵
「病は原因を断つことが大事です。 予防しましょう。」
青兵衛
「悪人から金をむしり取ることは善行です。 つまようじ1本残さずに取り立てます。」
ワイダー公爵たちから余裕の表情が消えた。
ワイダー公爵様
「【黒色円月刀】」
よろいの騎士から斬撃が放たれた。
紅丸
「相殺波。」
紅丸は、見事に打ち消してくれた。
ルナ
「すごいよ。紅丸。」
紅丸
「当然です。」
フレグランス
「【黒色円盤光装飾】」
美しいドレス姿のフレグランスから、怪しい光が放たれた。
青兵衛
「買い取りできません。」
青兵衛は、【音色の算盤】に無価値の1バーシルを弾き入れた。
まばゆい光は、黒い円盤の中に戻された。
ルナ
「すごいよ。 青兵衛。」
青兵衛
「不用品はお持ち帰りいただきましょう。」
ヒーロービクトリー
「静まりなさい。
神の御加護は私たちにあります。
空を見なさい。
あの雷雲を!
神を信じない者たちには、天罰が下ります。」
カミナリが落ちてきた。
ルナ
「【反射呪文 ラミルタ】
今度は間に合ったね。」
カミナリは跳ね返されて、どこか遠くに落ちていった。
ヒーロービクトリー
「なんの、もう一度。」
カミナリが落ちてきた。
ルナ
「【反射呪文 ラミルタ】。」
カミナリは跳ね返されて、どこか遠くに落ちていった。
ヒーロービクトリー
「カミナリを2発も打たされてしまった。 しばらく、打てない。」
紅丸も青兵衛も、応戦で精いっぱいのようだ。
ルナ
「正統使用者は、こんなにも強いのか?
でも、ヒーロービクトリーさんは、2発で限界なんだね。」
ヒーロービクトリー
「なめるな。 あと一発は打てるわ。」
カミナリが落ちてきた。
ルナ
「【反射呪文 ラミルタ】。」
カミナリは跳ね返されて、どこか遠くに落ちていった。
ルナ こころの声
『ボクが跳ね返したカミナリが、どこに落ちたかは分からない。 でも、人々が行き来するために大事な橋、たとえば、渡日橋に落ちていないことを祈ろう。』
ヒーロービクトリー
「くっ、こうなったら、ルナに当てるまで何度でも打ってやるぞ。」
ルナ
「そうは、させないよ。
【空を割る雷を呼ぶ呪文 キュワールサ】」
ボクのいかづちは、ヒーロービクトリーの上に落ちた。
聖職者の帽子だけが残った。
黄庵が、【聴診丸】を【聖職者の帽子】に当てたら、【聖職者の帽子】は見る見るうちにボロ布に変わってしまった。
黄庵
「これで、もう雷は呼べないはずです。」
ルナ
「黄庵、ありがとう。
紅丸ーーー、青兵衛ーーー、加勢しようか?」
紅丸
「ルナ様、もうそろそろ良いですよね。」
青兵衛
「ルナ、何度も同じ会話を続けるって、時間の無駄です。」
ルナ
「えっ? どういう意味?」
紅丸
「簡単に倒したら、兄がどうとか?」
青兵衛
「演劇の台本の見せ場の話です。」
ルナ
「もしかして、兄って、アニメ化のことかな?
紅丸ーーー、青兵衛ーーー。
敵を倒して!」
ワイダー公爵様
「【黒色円月刀】」
よろいの騎士から斬撃が放たれた。
紅丸
「ルナ様、待ちくたびれましたぞ。
【奥義 妖刀斬】」
紅丸のカタナから斬撃が飛んで、【黒色円月刀】が粉々に砕かれて黒い煙が出て、紅丸が持つカタナ【妖刀斬 紅丸】に吸い込まれた。
ワイダー公爵様
「ば、ばかな、ありえない。」
フレグランス
「【黒色円盤光装飾】」
美しいドレス姿のフレグランスから、怪しい光が放たれた。
青兵衛
「もう仕方ないですね。 引き取ってあげますよ。」
青兵衛は、【音色の算盤】に最低価格の10バーシルを弾き入れた。
まばゆい光が3分ほどかけて、【音色の算盤】に吸い込まれた後で、黒い円盤は輝きを失って、粉々になった。
フレグランス
「そ、そんな、ありえないわ。」
ルナ
「すごい、すごい。 楽勝だったね。」
紅丸
「見せ場を作るためとは言え、疲れます。 もちろん、身体よりも気持ちが疲れました。」
青兵衛
「ルナ、こいつらをどうしますか?」
ルナ
「青兵衛、お薦めは?」
青兵衛
「恨みを晴らしたい気持ちもありますが、1バーシルの得にもなりません。」
青兵衛は、ワイダー公爵とフレグランスに向き直った。
青兵衛
「地獄の沙汰も金次第だ。 悪いと思う分だけの金を払えば、配慮してやるぞ。」
ワイダー公爵
「ここには、ない。 だが、我が城に戻れば、いくらでも取らせてやろう。」
フレグランス
「わたしも城にある宝石をあげるわ。」
青兵衛
「えー、そうですかあ。 残念ですねえ。」
ワイダー公爵
「どういうことだ。」
青兵衛
「わたしたちがルナに呼ばれる前に、ワイダー公爵の軍隊は逃げ帰りました。 今頃は、火事場泥棒をしていると思います。 つまり、帰ったころには、城の中にはなにも残っていませんよ。」
フレグランス
「ワタシの宝石も、衣装もですか?」
ワイダー公爵
「わしの剣や武具もか?」
青兵衛
「金目の物を残してくれる泥棒集団がいたら、お会いしたいですね。
ルナ、こいつらはもうなにもできないですから、帰りましょう。」
紅丸
「武士の情けだ、苦しまないように首を一刀両断してやろう。」
ワイダー公爵、フレグランス
「ひいい、お助けを。」
ルナ
「待って、紅丸。 そんな情けは無用だよ。」
黄庵
「ルナさん、どうするつもりですか?」
ルナ
「ボクをノワール世界に置き去りにしたことは、わすれていないからね。
みんな帰ろうか、未来絵星号に乗って。」
ボクたち4人は、未来絵星号に乗り込んだ。
ルナ
「じゃあ、さようなら。」
ボクたちは、ワイダー公爵とフレグランスを、ノワール世界に置き去りにして、元の世界に帰った。
◇
1週間後・・・
第3神 他者支配優先の神 ビグザムが、ノワール世界に置き去りにされた3つの魂を拾い上げていた。
第3神 他者支配優先の神 ビグザム
「ここまで、ゆがんだ精神の魂はスーパーレアだな。
もう一度、人間として転生させたらどうなるか、興味深いな。
300年後が楽しみだ。」
第8章 正義の瓦版は真実なのか? おわり




