041 監察官(9)正しい場所に連れていく仕事
応接室に、モンテマニー侯爵が戻ってきた。
モンテマニー侯爵
「お待たせしてしまったな。
わたしが父上の跡を継いだと話したら、こころよく色々と話してくれた。」
便秘が治ったかのような、清々《すがすが》しい笑顔だった。
メクバール執事
「これもひとえに、侯爵様の話術が優れているからですね。」
含みがある笑顔に見えたが、ボクは気付かないふりをした。
モンテマニー侯爵
「ルナ殿、紅丸殿、黄庵殿、青兵衛殿。
すでにお分かりいただいたと思うが、
監察官の仕事は、虐げられた者たちを正しい場所に連れて行く仕事だ。
これからも続けて欲しいと思っている。
おっと、その前に、メクバール。」
メクバール執事
「はっ、御用意しております。
税引き後の手取り額で、20万バーシルずつ4人分です。」
モンテマニー侯爵
「一般人が、ひと月働いて得る金額だ。
ルナ殿たちの技量と成果を考えると少ないかもしれないが、わたしとしても何度も依頼したいので、その金額で納得して欲しい。」
ルナ
「ありがたく頂戴します。」
紅丸
「生活費や武具代の足しに致します。」
黄庵
「医術の研究費の足しに致します。」
青兵衛
「商売の元手の足しに致します。」
モンテマニー侯爵
「今後の相談をしたいのだが・・・」
ドアがいきなり開けられた。
衛兵
「失礼します。
外に、【勝利の旗】の軍勢が来ています。」
メクバール執事
「軍勢の数は?」
衛兵
「約500名。」
メクバール執事
「それなら、こちらの6分の1くらいだが?
強力な武器を持っているということですか?」
衛兵
「【黒い円月刀】と【黒い円盤】です。」
モンテマニー侯爵
「ルナ殿、紅丸殿、黄庵殿、青兵衛殿。
お疲れのところ、申し訳ないが一緒に来ていただきたい。」
ルナ
「みんなもいいね。」
紅丸、黄庵、青兵衛
「「「はい。」」」
◇
ボクは戦場を見て、目を疑った。
多くの兵が、吹っ飛ばされている。
衛兵
「侯爵様、あれが黒い円月刀です。」
黒い円月刀を持った鎧の騎士は、鞘から剣を半分だけ抜いた。
よろいの騎士
「黒色円月刀。」
剣の刀身が光を放つと、100人くらいが吹き飛んだ。
紅丸
「あれは、閃光斬の一種なのか?」
ルナ
「紅丸? 相殺できそう?」
紅丸
「タイミングを合わせて、相殺波を打つことができればですが。」
衛兵
「侯爵様、あれが黒い円盤です。」
美しいドレスの女性
「黒色円盤光装飾。」
美しいドレスの女性がポーズを決めると、まばゆい光が放射されて、100人くらいが吹き飛んだ。
紅丸
「あれを跳ね返す手段はありません。」
ルナ
「ボクも無いよ。
どうしようかな?」
イウラ《ガイド音声》
「もしかして、ピンチですか?」
ルナ
「うん、コモンルーンだけでは苦戦するね。
マインルーンを使えれば良いんだけれど、まだ使えないと思う。」
イウラ《ガイド音声》
「ルウナ、時間を稼いでくれる。
待っててね。
戻ってくるからね。」
青兵衛
「黄庵先生は、どうですか?」
黄庵
「あの光を夜間の医療に使えれば、役に立つだろうけれど。
譲ってくれるとは思えないわ。」
青兵衛
「じゃあ、不用品ということですね。」
ルナ
「そうなるね。」
モンテマニー侯爵
「ルナ殿たちに無茶振りをするが、勝てそうか?
いや、勝てなくても共に戦ってくれるか?」
ルナ
「みんな乗りかかった船だ。
覚悟はいい!」
紅丸、黄庵、青兵衛
「「「はい。」」」
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