023 青紫の商才(3)道の駅を作ろう
ボクたちは、ギルドのテーブルで話し合っていた。
ルナ
「紅丸と黄庵は、パーティ名について希望はありますか?」
紅丸
「ルナ様が気に入る名前をつけるべきですね。」
黄庵
「ルナさんが御主君ですからね。」
ルナ
「それじゃあ、ボクの夢はみんなで可愛いお茶屋さんをすることなんだ。
【夏みかん】 という名前にしたいなあ。」
紅丸
「果物を呼ばれるたびに振り向くことになりそうですね。」
黄庵
「呼び名は分かりやすく、ほかと区別できることが重要ですから、一般的な名称は良くないと考えますわ。」
ルナ
「たしかに、そうだよね。
青紫に出会ってから4人で決めたいところだよね。」
紅丸
「でも、今、必要なのですよね。」
黄庵
「待ってもらえないか聞いてみませんか?」
ルナ
「そうだね。
そうしよう。」
受付嬢に事情を話すことにした。
受付嬢
「それでしたら、仮名称でも構いません。
ルナ様の夢が 可愛いお茶屋さんを開くことでしたら、それをパーティ名にされてはいかがですか?
あとで変更できますから、安心してくださいね。
ただし、ふざけた名前や誰かの悪口を名前につけた場合は、名前を変えるための料金である改名料が発生します。
【可愛いお茶屋さん】
でしたら、改名料は発生しません。」
紅丸
「じゃあ、それでお願いします。
拙者たちは、ルナ様の夢を叶えたいと思っていますからね。」
黄庵
「そうですね。 そして、幸せそうなルナさんを愛でたいと思います。」
ルナ
「ふたりとも、ありがとう。
じゃあ、【夏みかん】 にしてもいいかなあ?」
受付嬢
「駄目です。
過去に、離宮饅頭と好きな食べ物の名前にした方がいらっしゃいました。
改名する際には改名料に加えて、離宮饅頭を嫌になるまで食べて頂きました。」
ルナ
「【可愛いお茶屋さん】で、お願いします。」
受付嬢
「かしこまりました。
それでは、ギルドマスターを呼んでまいります。
少々お待ちください。」
◇
ギルドマスター
「お待たせしました。
パーティ名: 【可愛いお茶屋さん】
に依頼したいことですが・・・」
ぷくく
受付嬢
「笑ったら失礼ですよ。」
ギルドマスター
「すみません。
可愛いルナ様の夢が
「可愛いお茶屋さん」
だなんて、韻を踏んでいて、おかしくて。」
ルナ
「気にしないでください。 ギルドマスター。
開店したときには、毎日、ご来店してくださいますよね。」
ギルドマスター
「もちろんです。
受付嬢を誘って、お邪魔します。」
受付嬢
「ちょっと、わたしを巻き込まないでくださいよ。」
紅丸
「わたしの友人がルナ様の料理と茶菓子を
「うまい」
と絶賛していたな。」
黄庵
「わたしの友人も
「美味しい」
と喜んでいました。」
受付嬢
「ギルドマスターのおごりですよね。
楽しみですわ。」
ルナ
「うれしいなあ。
頑張って、依頼をこなして夢を実現するぞ!
紅丸、黄庵も協力してくれたら、すぐに必要なお金がたまる気がするよ。」
紅丸
「ご協力いたします。」
黄庵
「わたしもです。」
ギルドマスター
「それでは、ご説明します。
このギルドと次のギルドの中間地点に、
「道の駅」
を作りたい
という商人の企画書をギルドで後援しています。
早い話が、お金を出しています。
となりのギルドと半分づつです。
その商人の護衛と手伝いが依頼内容です。」
ルナ
「拘束期間は、1ヵ月ですか?
長いですね。
報酬は、道の駅を中心としてできた町の一区画の土地ですか?
その間の食費や宿泊費は自前ですか?
無理ですね。
実質的にはタダ働きじゃないですか?
お断りします。」
ギルドマスター
「そうおっしゃらずに、ルナ様には先日の賞金があるではないですか?」
ルナ
「ああ、あれはもう使い切りました。」
受付嬢
「あの金額をなにに使われたのですか?」
ルナ
「えー、言う必要ないですよね。」
ギルドマスター
「そこをなんとか、お願いします。」
ルナ
「だれにも言わないでくださいね。
わたしの故郷にいる二人の姉の治療費に使ったのです。
とても重い病で、超一流のお医者様にしか治せないものでした。
いただいたお金で元気になりました。
報奨金を快く、お支払いくださったギルドマスターさんと受付嬢さんには感謝しています。」
受付嬢
「そうだったのですね。
しばらくお姿を見ないと思ったら、里帰りされていたのですね。
どこの女に無駄金を使ったのかと思ってましたが、お姉さまの命のためでしたか。」
ギルドマスター
「それでしたら、ギルドからルナ様、紅丸様、黄庵様の1か月分の給金を代わって支払います。
もちろん、町の一区画の土地も受け取ってください。」
ルナ
「ありがとうございます。
ギルドマスターさん、受付嬢さん。」
ギルドマスター
「それでは、1週間分を前払いします。
毎週毎週、前払いしますので、ご安心ください。」
ルナ
「紅丸と黄庵も、それでいいよね。」
紅丸
「ああ、問題ない。」
黄庵
「良いと思います。」
ボクたちは、ギルドからの依頼を受けることにした。
依頼の主は、青兵衛という商人だった。
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