018 黄花はどこだ(4)妖刀との闘い
月夜 ルナと、
紅姫 外では紅丸は、
夜ご飯を食べて、食休みをしていた。
月夜 ルナ
「家の中だから、紅姫と呼んでいいよね。
ギルドのクエストお疲れまでした。
クマと戦えるなんて、紅姫は本当に強いね。」
紅姫 外では紅丸
「愛刀の【妖刀斬 紅丸】のおかげです。」
妖刀斬 紅丸
「拙者を振るえる力が有るのは、紅姫だけでござる。
紅姫がいなければ、拙者はただの飾りでござる。」
月夜 ルナ
「お互いに讃え合える関係は素敵だね。」
紅姫、紅丸
「「いやあ、照れる。」」
部屋に、ぴこーん、ピコーンという警報音が流れだした。
紅姫
「なんの音ですか?」
月夜 ルナ
「掲示板に、緊急クエストが入ったみたいだね。」
紅姫
「クエストって、なにですか?」
月夜 ルナ
「神様からの司令かな?」
紅姫
「最優先課題ですね。」
月夜 ルナ
「もう寝たいんだけれどなあ。」
◇
月夜と紅姫は、家の中の掲示板の前に移動した。
<<緊急クエスト>>
黄花はどこだ。
※今夜中に、黄花を探して助け出せ!
月夜 ルナ
「うわあ、今夜中かあ。」
紅姫
「きっと生命の危機が迫っているのですよ。
身支度を整えてきます。
少々《しょうしょう》お待ちください。」
紅姫は、部屋に向かって走り出した。
月夜 ルナ
「こころ強いな。」
イウラ《ガイド音声》
「ルウナ、聞こえますか?」
月夜 ルナ
「イウラ、久しぶりだね。」
イウラ《ガイド音声》
「そうね、本当はもう少し余裕があるはずだったんだけど、事情が変わっちゃったの。
悪いけれど、急いでくださいね。
この家は、黄花のいる町までワープしたわ。
黄花の居場所については、【妖刀斬 紅丸】が探し出せるわ。
ただし、半径10m以内に近づかないとダメだから、聞き込みが必要よ。」
月夜 ルナ
「名前は黄花だと分かっても意味があるのかな?」
イウラ《ガイド音声》
「どうして、そう思うの?」
月夜 ルナ
「紅姫だって、紅丸という偽名を名乗っていたよね。
黄花も偽名を名乗っているから、苦労しそうだね。」
イウラ《ガイド音声》
「ねえ、ルウナ。 今夜は月がきれいよ。 月明かりの散歩を楽しんでね。
じゃあ、がんばってね。」
イウラとの通信が切れてしまった。
月夜 ルナ
「イウラ、その反応って、YESって意味だよね。」
紅姫が戻ってきた。
紅姫 剣士 紅丸モード
「月夜。 待たせたでござる。」
月夜 ルナ
「ありがとう。 紅丸。
よろしく頼むよ。
扉を開けたら、3つ先の黄花がいる町だよ。」
紅丸
「いつのまに? でござるか?」
月夜 ルナ
「紅丸が着替えている間に、かな。」
紅丸
「月夜の屋敷は、不思議でござるな。」
月夜 ルナ
「そうだね。
本当に不思議だよ。
今回は、ひとの方だけでなく、刀の方の紅丸の力”も”必要なんだ。」
妖刀斬 紅丸
「どういうことでござるか?」
月夜
「半径10m、具体的には、ちょっと待ってね。
紅丸、そこに立っていてね。」
月夜は、紅丸から5,6歩はなれた所まで歩いて行った。
月夜
「いまのボクと紅丸くらいの距離が、10mだよ。
このくらいまで、黄花に近づくことが出来たら、刀の方の紅丸が気づけるそうなんだ。」
妖刀斬 紅丸
「なにか気付いたら、お伝えします。」
月夜
「よろしくね。 紅丸。
紅姫、行こうか?」
紅丸
「いまは、紅丸でござる。
まあ、ややこしいですね。」
月夜
「そうだねえ。
じゃあ、よろしくね。」
◇
扉を開けて、町で聞き込みをした結果、黄庵という医者が奉行所に捕まったと分かった。
月夜
「黄花との共通点は、黄色だけだね。」
紅丸
「拙者のときと似ているでござるな。」
月夜
「そうだねえ。 男性でないことを祈るよ。」
紅丸
「月夜殿は、本当に男性が嫌いなのですね。」
月夜
「ひと言で言うと敵だからね。
味方のふりをした敵のこともあるから、気分が悪い。」
紅丸
「男性だったら、どうされますか?」
月夜
「助け出すまでは同じだよ。
だけど、男性の場合は、遠くの安全な町まで連れて行って、おわかれするよ。」
紅丸
「たすけてくださるなら、ほっとします。」
月夜
「わたしやわたしの大事な人たちが同じ立場だったら、助けて欲しいからね。」
紅丸
「そうでござるな。」
◇
ふたりは、奉行所に着いた。
紅丸
「夜分失礼する。
そちらで捕まっている黄庵殿の知り合いでござる。
開門を願いたい。」
門番
「うえの者に聞くので、しばし待たれよ。」
しばらくして、門番が戻ってきた。
門番
「残念ながら、通すわけには行かない。
お帰りください。」
紅丸
「ひと目だけでも会わせて欲しい。
そして、ひとことだけでも話をさせてはくれないか?」
門番
「だめだ、だめだ。 帰れ。
うっ、やられた。」
門番は、とつぜん倒れた。
月夜
「紅丸?
【意識飛ばし】を使ったの?」
紅丸
「いえ、なにもしていません。」
門番
「神よ。 地下牢に閉じ込められた黄庵様を御救いください。」
倒れた門番は小さい声で紅丸に伝えた。
月夜
「ありがとう。
紅丸、忍び込ませてもらおう。」
◇
月夜と紅丸は階段を探して、地下牢に着いた。
月夜、右と左と前と、どれを選ぶべきだろう。
妖刀斬 紅丸
「月夜様、紅丸、左の道の奥からなにかを感じます。」
紅姫 紅丸
「月夜様。」
月夜
「ありがとう。行こう。」
◇
門番が二人いる牢の奥に正座で座っている美男子の姿が見える。
月夜
「男性かあ。 残念。」
紅姫 紅丸
「黄花様につながる情報を得られるかもしれませんよ。」
月夜
「そう願うよ。
じゃあ、門番をひとりずつ倒そうか?」
紅姫 紅丸
「いえ、おまかせくだされ!
【意識飛ばし】 ×2 」
門番のふたりは気を失って、倒れた。
月夜
「すごいよ。 紅丸。」
紅丸
「これくらい、簡単でござる。」
黄庵
「あなたがたは、いったい。」
月夜
「たすけに来たよ。」
黄庵
「わたしに、なにを求めますか?」
紅丸
「黄花殿について知っていることが有れば、教えて頂きたい。」
黄庵
「おうか、というのは、薬草の名前でしょうか?」
月夜
「女性のなまえのはずなんだけど。」
黄庵
「思い出すまで、お時間をいただけますか?」
月夜
「うん、ゆっくりと思い出してね。」
◇
3人は、奉行所の庭まで出てくることが出来た。
悪代官
「おのれ、なにやつじゃ!
者ども、出会え!出会え!
曲者を切り捨てよ。」
月夜
「捕まえよ。
じゃないってことは、黒だね。」
紅丸
「月夜様、黄庵殿、拙者におまかせあれ!」
紅丸は、迫り来る剣士たちを切り伏せた。
紅丸
「峰打ちです。
全員、気を失っているだけです。」
月夜
「紅丸様、素敵です。」
黄庵
「こんなに強い剣士は見たことが有りません。」
とつぜん、月夜の方に、短剣が飛んできた。
月夜
「あまい。」
ボクは、短剣を叩き落した。
紅丸
「月夜殿、申し訳ござらん。
御無事でなによりです。」
月夜
「さすがは奉行所だね。
残心をわすれたら、生きて帰れそうにないね。」
妖刀の剣士
「流石だな。
深酒をしないで良かった。」
紅丸のほほにひとすじの汗が流れた。
紅丸
「月夜様、お気を付けください。
あれは、妖刀です。
わたしの旅の目的は、理性をうしなった妖刀を砕くことです。」
妖刀の剣士
「お前の妖刀の方が少しだけ強いな。
だが、剣士としては、俺の方が少し上だな。」
妖刀斬 紅丸
「月夜様から魔力を頂いていなかったら、拙者に勝ち目は無かった。
月夜様、感謝いたします。」
紅丸
「剣士 紅丸 参る。」
妖刀の剣士
「お前ごときに名乗る気は無いな。」
紅丸
「くっ」
ふたりの戦いが始まろうとしていた。
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