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誘拐7

 ハルとヒトミの手を引いて逃げている最中俺はあることを思いついた。


「アイちゃん、僕を置いて行ってくれ」

「マヒルちゃん何を」

「後ろはまだ一人しかいない。僕一人で十分何とかできる。二人のことは任せたよ」


 俺はアイちゃんを三人で逃げるように促した。

 だが、そう簡単に了承できるもなく、アイちゃんは食い下がるようにヒトミの手を握る手を被せるように握った。あたかも一緒に逃げるのよと言っているようだ。

 だが、ここは船の上で隠れる場所はいくつかはあると思うが、逃げる場所はいない。

 アイちゃんは息が切れかかっていて長く走れなさそうだ。捕まるのも時間の問題だろう。


「大丈夫。僕もすぐに合流するさ」


 俺は偶然開いていたコンテナに三人の少女達を入れて走った。


「さっきの場所で合流だよー」


 見張りの注意を引くために大声で叫ぶ。見張りはアイちゃん達が入ったコンテナの前を素通りして俺を追ってきてくれた。

 さてと、見張りもアイちゃんから離れたから今からヘルメスさんタイムだ。

 すぐさまヘルメスさん衣装に着替える為に無人島へテレポートをした。


 着替えて船の上に戻る。戻ったのはいいが、さてまずは何をしようか。

 視界で確認して、アイちゃん達は息を潜めて大人しくコンテナに隠れてくれているから残りの子供達を助けに行くか。


 ハイドモードで子供達が捕まっている場所までいく。

 その場所は厳重に鍵などかかっている部屋だが、俺にとって鍵など無意味なものでテレポートで簡単に中へ入ることができる。

 部屋の中は家具などのインテリアが無い。生活感もなく寂しく無機質な部屋だ。そこに子供達が角に身を寄せ合っている。自分達の身を守るための行動だろう。

 誘拐されてこんなどこへ行くかもわからない船に乗せられた上に銃を突き付けられた状況にさらされた現状に角っこに固まりたくなるだろう。


「やあやあ、君達助けに来たよ」


 子供達に電子音な声をかけたが、誰一人反応する子はいなかった。

 そういえばハイドモードを切るのを忘れていた。俺が見えていなかったから誰も反応しなかったのか。

 改めて、ハイドモードをやめて、子供達の前に姿を現す。


「やあやあ、君達助けに来たよ」

「急に現れたぞ。こいつは誰だ!」

「わあっ」

「きゃああ、やめて」


 予想通り俺に驚いてくれたが、驚かし過ぎたのか血の気が多い子が自身の能力を使って俺に攻撃を仕掛けてきた。

 その子が俺に向けて手を翳すと、その手から電流がバチバチと出た。電流をコントロールをうまくできていないのか電流が部屋の中を照らしていた電灯を壊し、部屋の中がさらにカオスな状態になった。


 せっかく助けに来たのになんという扱いだよ。助ける気が無くなったよ。


 時間をかけて子供達を落ち着かせて、俺は君達を助けに来た胸を説明した。

 ただ説明しただけじゃあ、子供達は俺を信用しない。のでこの部屋の入口を開けてやった。


「これで逃げられるよ。好きしていいよ」


 さっきの仕打ちで助ける気は全くなくなったから扉だけをあけてあとは好きさせるだけにした。

 現在の動ける誘拐犯の仲間はアイちゃん達を探す為に船の中を探し回っているから今の内に海に飛び込めば運が良ければ本土にたどり着けるだろう。生きて帰れることは保証しないけど。その道を選んだこの子達の運命だ。


「アナタは誰?もしかしてスーパーアルティメット団の人?」


 部屋から出ていこうとしたら恐る恐る女の子が問いかけてきた。

 アイちゃん以外からその組織の名が出るとは思わなかった。そしてこの子達には自己紹介はしない。俺は資料を見てこの子達の名前を知っているし、俺をなんて呼ぶかは対して調味はない。勝手にヘルメット男でも呼べばいいさ。


「お?君も西村にスカウトされたの?」

「に、西村?そんな人知らないけど近所に住むリッカ姉さんがそこのメンバーで、一緒に基地に行ったの」


 女の子の質問を質問で返したらすんなり答えてくれた。

 リッカにスカウトされた口か。


「ふーん。リッカとあのタワーマンションに行ったんだ。俺も行ったことはあるけど俺はメンバーじゃないんだ。一匹オオカミみたいなフリーな男さ。君達を助けに来たのも気まぐれの一つ。それじゃあバイバイ」


 俺は言い残して部屋を後にした。

 子供達は俺が出てってから数分後に俺の後をついてきていた。

 子供達が船の上だと気づいているかはわからないけど誘拐犯の仲間ではないことはわかってもらえたようだ。自分達が置かれた状況を考えて俺の後について行くことに決めたようだ。

 俺は子供達を引き連れる形でアイちゃん達が隠れているコンテナへと足を進めた。

 そのコンテナには誘拐犯の仲間達が集まっていた。

 どうやら見つかってしまったようで、危機的状況のようだ。


「こんばんわ、俺は巷でヘルメスさんと呼ばれている者だ。まあ、自己紹介しても意味はないだろうけど。もう会うことはなからね」


 コンテナの前で銃を握りしめた男達に向かって名乗りを上げた。

 男達は俺という闖入者に困惑した表情を現し、そして俺の後ろに目を向けると捕らえて部屋にいるはずの子供達までいるということで状況が読めないと言った顔だ。


「新たな来客か。まったくこんな時に」


 海の向こうから複数のヘリが船に近づいてきていた。

 俺はいち早く気づいてヘリを視界で調べてげんなりした。

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