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誘拐の裏側

 マヒルが誘拐されて数分前後、事態をうまく呑み込めなかったヨルノとミキミがようやく動きだした。


「お兄ちゃんが連れていかれた。これって誘拐だよね。ミキミちゃん」

「どうしようどうしよう。マヒルちゃんが私の代わりにまずは田中さんに連絡だよね。た、田中さん、私だけどマヒルちゃんが私の代わりに誘拐されちゃった。ど、どうすればいいの?どうすればいいの?」


 オロオロしてお手伝いさんの田中さんに連絡し始めた。友人が誘拐されたらまず警察に通報するのが通常のハズなのだが、ミキミという少女は最も依存する親友であり、恋の感情を向けるマヒルが誘拐されたとあって正常な判断できないでいた。

 そのため彼女が信頼する田中さんに連絡をしたのだ。そんな行動によってマヒルはどんどん知らない場所へ連れていかれいる。時間が経てば経つほど誘拐犯の足取りはつかみにくくなる。


「ミキミちゃん、まずは警察に連絡でしょ?でも今のお兄ちゃんはお姉ちゃんになっているのだった。どうしよう」


 そしてヨルノは迷っていた。

 兄は戸籍上は男であるが、連れ去られた今は女であるから今は警察に兄が保護されたら混乱させられるのではないかと、そして法律上うんたらかんたらとヨルノの中で兄が誘拐された心配よりも保護された後の心配が大きくなった通報する手を止めてしまった。


「もしもし警察ですか?あ、兄が誘拐されました」


 迷いに迷って誘拐が起きてから15分後に決心がついて通報した。警察に兄の名前と誘拐された場所、今、ヨルノ達がいる場所に自身の名前を伝えて、通話を切った。

 パトカーが到着したのは通報してから30分後だ。それが遅いのか分からなかったが、ヨルノの体感として5分も経過してないと感じられた。

 その間にヨルノは両親のスマホに連絡をしたが当然のばかりか両親は電話に出なかったのでメッセージを送った。スマホを見れば飛んで帰るだろう。

 その後到着したパトカーの中で根掘り葉掘り兄が誘拐された状況を聞かれた。

 気づけばパトカーが動き出していた。今は対向車のパトカーがすれ違ったが特に気にすることもなく警察の質問を答えていく内に家の前に到着していた。


 あれ?家の住所行ったっけ?

 どうやら家まで送ってもらったようだ。兄のことは警察に任せた。

 ミキミと一緒に家に入った。ミキミは私の家にいると保護者兼お手伝いさんの田中さんに連絡したみたい。

 安易が誘拐された不安に目を瞑るようにスマホを確認したら、一つのメッセージが送られてきていた。そのメッセージをタップすると「車に乗り換えて街から西方面に向かった海にいる。何とか脱出を試みるから心配はいらない」と兄からのメッセージだった。

 スマホを没収していないのかと兄のスマホにすぐさま電話をかけてみた。

 静かな家のどこかから着信音が聞こえた。音源を家中を探して、発生源が兄の部屋から聞こえたので入っていみる。


「え?スマホ?」


 兄のデスクの上に兄のスマホがあった。私からの着信で音を放っている。

 一体どういうことなのだろうか。


「ヨルノちゃーん、お客さんが来たよ」


 リビングにいるはずのミキミちゃんが玄関に誰かが来たらしく、それで私を呼びに来たみたいだ。

 兄のスマホのことを考えていたからチャイムが鳴ったことに気づかなかった。

 もしかしたら、兄のことで進展があった警察が再び来たのかもしれない。


「はい。今出ます」


 玄関先に待っていたのは私より身長が少し大きい小柄な少年だった。それも兄と同じ高校の制服を着ている。

 しかしおかしい。あの兄に同性の友達を作るわけがない。お姉ちゃんモードの彼氏さんかもしれない。それもあり得ないかもしれないが、兄の友達よりも信憑性がる。


「マヒルちゃんの妹さんかな?マヒルちゃんはいるかな?手伝ってほしいことがあるんだ。いるなら呼んできてもらえるかな」


 兄をちゃん付けで呼ぶから兄を女と思っている。彼氏確定だ。

 しかし、手伝ってほしいことってなんだろう。兄の彼氏に兄が誘拐されたことを言わなくちゃいけないのは心苦しい。


「姉は今家にいません。つい先ほど誘拐されました。警察に通報して家で待っているんです。なので今は姉はいません」

「マヒルちゃんもか!一体どうなっている。アイちゃんも誘拐されたって言っていたし、それに小学生の子も。マヒルちゃんも誘拐された。ごめん。これ僕の連絡先。お姉さんのことで進展があったらそこに連絡してほしい。僕の名前はアキラ、連絡してね」


 兄の彼氏は走り出していってしまった。そういえば、今の人この間兄のことを迎えに来ていた人だなと場違いなことを考えて玄関を閉めた。

 アキラと名乗った人は兄以外も誘拐されたと言っていた。アイちゃんというのは兄の学校の知り合いだろう。彼氏がいるのだからアイちゃんは彼女ではないと思う。

 一日で誘拐事件が複数起きるなんて奇妙なことだ。

 ヨルノはマヒルが何もなくいつも通りに帰ってくることを願った。あの兄のことだから普通に帰ってくるに違いない。なんだって不思議な力を持っているのだから。


「ヨルノちゃん、誰だったの?」

「お兄ちゃんの彼氏みたい」

「え?マヒルちゃんの彼氏!?」


 アキラに対してヨルノは勘違いをして、そのままミキミに伝えた。ミキミ達の間にアキラとマヒルは付き合っていると噂が出ることになった。

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