姉妹でお出かけ2
「お姉ちゃんありがとうね」
ヨルノの言葉を聞き流した。数分前にお願いを聞いて叶えてやって自室に戻ってきた。
そのお願いというのは胸を大きくしてほしいと言われた。能力のことを秘密にするからと言われたからには叶えるしか選択肢が無かった。巨乳とは言わずともワンカップアップさせた。急に巨乳になったら回りが騒ぐと説明付きで。それでも胸が大きくなったことでヨルノはご機嫌になった。
あれで両親には言わないだろう。もし言ったのなら元の大きさどころか、元よりも小さくすればいいだろう。
しかし女と言う生き物は胸が大きいければいいのだろうか?前にアイちゃんの胸を大きくしてやって凄く喜んでいた。ルカも自身の小さな胸にコンプレックスを抱いていた。
俺は大きな胸より手に収まるサイズの方が好きだけどな。だから女の姿でも大きくもない小さくもないサイズにしている部分が大きい。
たまに意図的に巨乳にしている時があるが、それは気分的だ。それで学校が終わった時間帯に銭湯に行って俺と同じくらいの女の子達の羨む視線を浴びるのも気分がいい。だが、巨乳は胸が重くてかなわない。適度なサイズが一番いい。
ヨルノに打ち明けて気分が晴れた。
体売りの女ロールを再開しようと自室のパソコンを起動してSNSのDMを見ようとしたら。
「お姉ちゃんどうにかして!」
急にヨルノが先ほどまでの嬉しさ満点の表情とは反転して困った表情で泣きついてきた。
「お姉ちゃん言うな。で?どうしたんだ?」
泣きつくヨルノに何が起きたか聞いたみた。
「聞いてよお姉ちゃん。サイズが合うブラが無いよう」
しょうもない内容だった。
「お姉ちゃん言うな。そうか新しい物を買えばいいじゃんか。俺に泣きつく必要なかったな」
呆れた俺はパソコンの操作に戻る。自分からお願いしてきてサイズが合う下着が無いと言うのはお門違いではないか。今の俺は重荷が落ちて晴れやかな気分なんだ。妹のワガママに耳を傾けている場合じゃない。体売りの女ロールをやめていた間にDMが山ほど届いている。ヨルノに構っている間も増え続けている。
俺がいろいろと暗躍したおかげで体売りの女の噂がたちまち広がったようだ。インターネットの拡散率はとても恐ろしいことだ。
半分以上はふざけた内容と面白みのない依頼で受けるつもりはないけど。これから精査して受けてもいいと思える依頼と分けるつもりいたのにヨルノが来たから集中できないじゃないか。
「だって明日つけて行くブラが無いんだもん」
「じゃあ、元の大きさに戻すか?」
「それは嫌」
「どうすればいいんだよ」
ヨルノのワガママに困って最適解を言っても嫌がる。あと他に何があるっていうんだよ。
「明日新しいブラ買いに行こうよ。お姉ちゃん」
「お姉ちゃん言うな。明日学校だろう?ノーブラで行くのか?元の大きさに戻すか?」
おニューのブラを買いに行こうとヨルノが提案するが、明日は平日であるがためにヨルノは明日つけていくブラが無いはずだ。買い物するにも放課後になる。それまで困るんじゃないか。
「じゃあお姉ちゃんのブラ貸してよ」
急にとんでもないことを言いだした。
「男の俺にそんなことを聞くんだ?」
先ほど男の姿に戻ったばかりだ。
ブラは一応それなりの数は持っているが、ヨルノの今のサイズに合うかどうかわからない。
「お姉ちゃんはブラ付けてないの?ノーブラでいるの?」
「だからお姉ちゃん言うな。お母さん達に聞かれたらどうするんだ?一応持っている。漁るな。ミキミに選んでもらった物が何着かあるから待て!」
パソコンを操作しながらヨルノの話に答えていたら急にヨルノがクローゼットを漁り始めたのでミキミに選んでもらった下着を口にする。
俺の部屋のクローゼットには外国の金や遊びに出かけた時に拾った空の薬莢などが隠してある。それらを見られると非常に困る。
「あるじゃん。それかしてよって、ミキミちゃんもこのこと知っているの!?」
「ああ、先月話した」
「それは気の毒にお姉ちゃんが女の子になっているなんて」
だからお姉ちゃんって言うな。何が気の毒なんだよ。ミキミのヤツ、俺が女になれることを知って普通に受け入れていたぞ。なぜだか「秘密の共有」みたいなことを言って喜んでいた。
あれのどこが気の毒やら。
ベッドの下に隠していた箱からブラを取り出して、ヨルノに渡した。
「そんなところに隠していたんだ。エッチな本みたいに隠すね」
「用は済んだんだしもういいだろう。それはちゃんと洗って返せよ」
ブラを持ったヨルノを部屋から追い出した。
ちなみにブラは使ったらちゃんと洗濯している。コインランドリーで。
「お姉ちゃん明日の件はよろしくね」
追い出したと思ったら、扉から顔を出してそんなことを言い残した。
明日ヨルノと出かけることとなった。




