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コスプレ大会

 沈黙が十分ほど続いて、シズクが沈黙を壊した。


「もうそろそろ上がるわ」


 そういって風呂場からフラフラと出て行った。

 湯船から立ち上がる際、クラッときて俺に体重をかけてきた。のぼせたのだろうけど、その時にシズクの胸が俺の二の腕に押し付けられた。その後に俺の胸をわし掴みしていった。


 リッカはシズクが出て行ったと言うのにまだ黙ったままだ。話し出すタイミングを完全に見失ったように見える。

 あうあうと言わないものの、声をかけようか俺の方を見つめて迷っているように見えるが、最終的に声をかけずにまた俯いた。

 リッカは黙っているようだし、リンちゃん達の様子を見るために視界を飛ばした。

 リンちゃんとアイちゃんは先ほどまで説教を受ける側とする側だったのに立場が逆転したのか。リンちゃんがアイちゃんに対して何かを訴えている。

 訴えている話を聞いてみるとここに服を俺に着せようと不穏な話している。

 何故かアイちゃんはメイド服を着ていた。

 視界で部屋のクローゼットやタンスの中を調べたら、やたらとフリフリと服がある。どの服も埃をかぶっているから長年この部屋で眠っていたようだ。

 それらを俺に着せようと話しているようだ。いつの間にかリンちゃんは見たことがあるような可愛らしい魔法少女チックな衣装を着ていた。

 それから「マヒルちゃんとリッカを連れてくる」とアイちゃんに言い残して視界から消えた。

 どうやらリンちゃんはまたテレポートをしたようだ。


「マヒルちゃん?脱衣所の方から物音が聞こえたよ?シズクじゃあないよね?アイちゃんとリンちゃんが戻ってきたんだよね」

「それか別の誰かが来たかもよ?見てこようか?」

「う、うん。お願いします」


 百パーセント脱衣所にいるのはリンちゃんだろうけど。

 縋るような眼を向けるリッカに頼まれて、脱衣所のドアを開けた。

 向こうもドアを開けるような動きを薄っすらとドア越し感じ取って、二歩後ろに下がった。


「マヒルちゃん、リッカちゃん!お待たせ!うわっ!」


 勢いよく風呂場に入ってきたリンちゃんは濡れていた風呂場の床に足を滑らせた。急に身長が高くなって距離感がうまくつかめなかったり、体が思い通りに動かせなかったりするのだろう。


 俺はリンちゃんを胸で受け止めた。背中を念力で支えていたからリンちゃんを受け止めて倒れることはなかった。


「マヒルちゃんありがとう」


 支えてくれたことを感謝されたその後、俺とリッカはリンちゃんがアイちゃんに説教されていた部屋にリンちゃんのテレポートで移動した。

 テレポートする前にリッカがリンちゃんにシズクが来たことをシトシトと愚痴をこぼした。


 テレポート先の部屋で濡れた体をタオルで拭いたり、アイちゃんにドライヤーで乾かしてもらったりした。


「よし!」

「よし!じゃないわよ。まずは二人にごめんなさいでしょ?」

「うー。お洋服を洗濯してごめんなさい」

「服を洗濯機で洗われたのはこの際いいけど。この部屋はいったいに何の部屋?」


 メイド服姿のアイちゃんの一喝が入り、リンちゃんがぺこりと謝罪が入って本題に入った。

 衣装部屋兼物置見えるが、何故に魔法少女などのマニアックな服があるのか不思議でならない。

 誰かの趣味の部屋だと言われたらそれで終わりだけど。


「あ、あのこの部屋はカノンちゃん達の部屋で、夏と冬のイベントの為に使うの」


 俺の問いにリッカが一生懸命に頑張って説明しようとしているが、何を言おうとしているのか分からない。

 カノンちゃんと言う人物が知らないが、そいつの私的に使っている部屋ってことだろう。達というからほかにも使っている人達もいるのかもな。

 てか、夏と冬のイベントってなんなんだ。って夏と冬でコスプレするイベントってコミケしかないか。カノンと言う人はコスプレイヤーなのかもしれない。


「それで服が渇くまでコスプレで遊ぼうと言うことか」


 ようやくリンちゃんの意図に気づいた俺は口に言う。


「そうだよ。マヒルちゃん!ハナちゃんはここにある服はもう使わないから好きに使っていいって言っていたの!最初はこのフリフリの服を着てみて」


 俺に着せる為にクローゼットから出したと思われる服を差し出された。

 その服は股間部分がスクール水着のようなブイ時状で腹と背中に大きな穴が開いていた。その上胸と手首と足首にふんだんにフリルが付いている。

 布面積が少なくて裸とそう変わらないが、裸体を晒すよりはマシなので来て見ることにした。


「似合うよ!マヒルちゃん!可愛いよ」

「うん。凄く可愛い」


 別の魔法少女衣装に着替えたリンちゃんと胸にサラシを巻いてボタンが無い学ランを着たリッカが可愛いと口々に言う。

 その後もコスプレは続いた。

 いつの間にか一人、また一人と増えていた。

 徐々にヒートアップされて、数えきれないほどスマホでコスプレした姿を撮影された。


「リッカ!その子にこれを着せてみて」

「うん。マヒルちゃん次はこれだって」


 次々と服が飛び回る中で渡さる衣装を着て、増えた人の指示に従ってポーズを取る。

 服が飛び回るのは増えた人の中の能力だろう。見たところ念力であろう。


「おーい、新入り!トオル達が送るから帰る準備をしろってさ」


 あと何時間もコスプレ大会が続くのだろうと思い始めたころにシズクが顔を出した。

 ようやく帰れるようだ。

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