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幼馴染

ストリームデックを買いました。

友達に便利と言われて買ってみたが、どう便利なのかわからねえ。

 昨日は変な子達に絡まれたな。そして晩御飯に嫌いな野菜が入っていて昨日の放課後は最悪だった。妹もうるさかったしな。

 とそんなことを思いながら教室でラノベを読んでいた。

 今は昼時、昼休みろいう長い休み時間だ。

 クラスメイト達は人それぞれ各々で過ごしている。弁当を食べたり、スマホを弄ったり、友達とおしゃべりしたりとそれぞれ昼休みを過ごしている。


「いて」


 クラスメイトの一人が俺にぶつかってきた。そのクラスメイトは不思議そうに俺の机を見ている。クラスメイトは少し考えて自分の席へ戻っていった。

 これで何回目だよ。ぶつかって来たのなら謝りの一つぐらい言えよと一回だけ思ったが、クラスメイト達には俺の姿は見えていない。

 超能力で俺が透明人間になっているわけではなく、超能力でクラスメイトの目には見えないように、感知されないようにクラスメイトの意識を操作しているのだ。

 これで誰にも絡まれないように昼休みを過ごせるが、デメリットもあって俺の姿を認識できないからこうしてクラスメイトがぶつかってくるのが鬱陶しくてうんざりする。


 昼休みになって五回もクラスメイトがぶつかって来た。昼休みが始まってから十分ほどが経過している。

 いつもは昼休みが始まりから終わりまでマックス五回なのだが、今日に関してはまだ十分しか経っていないのにも関わらず、五回ぶつかった。

 今日はクラスメイトとぶつかる記録を塗り替えられようとしているからどこかに移動して昼休みの時間を潰そうと考えている。とそこに。


「君隣のクラスの子だよね?誰か探しているの?」

「はぃ、う、ううううう」

「ちょっと何?泣いているのよ?」

「どうしたの?」

「急にこの子が泣き始めちゃって」


 教室の扉の前でもぞもぞと教室の様子を窺う影をクラスメイトの女の子が発見した。

 クラスメイトの女の子が陰に何やら話しかけると影が急に泣き始めた。

 影が泣き始めたから話しかけたクラスメイトの女の子がオロオロしだす。

 そんな騒ぎを聞いたクラスメイト達(ほとんど女子)が影の回りに集めっていく。


「ま、マヒルちゃんはいますか!」


 影は勇気を振り縛って大声で俺の名前を叫んだ。

 俺は自分には関係ことだと思って陰がクラスメイトの注意を引いている間、屋上に行こうとしたが名前を呼ばれた瞬間足が止まった。

 人と生き物は不思議なもので自分の名前を呼ばれたら、耳を傾けてしまう生き物だ。


 俺は陰の素顔を見た。

 俺は影のことをよく知っていた。泣き虫で友達を作るのが下手な女の子だ。

 小学生のころは6年間同じクラスでいわゆる幼馴染だ。名前は幹美(ミキミ)


「まひるちゃん?そんな子クラスにいたっけ?あんた知っている?」

「私は名前は見たことあるけど本人は入学して一度も見てないよ。不登校じゃないかな?」

「え?でも出席確認の時、全員いるって先生が言っているからいつも保健室にいるんじゃないかな。君その子って身体弱かったりするの?」

「うえーん」

「っえ!?君どこ行くの?」


 ミキミはさらに泣き出してどこかへ走り出していった。

 理由はさっぱり分からないが、理由がてらミキミを追いかけることにした。教室から出て数十メートル先にミキミが尻もちをついていた。

 どうやらミキミは角で誰かにぶつかったようだ。


「ごめんなさい。あなたは同じクラスの、ってあれ、泣いている」

「ぐすん、ごめんね。私もよく見てなかったの」

「私にぶつかって泣いているわけではなさそうね。どうしたの?」

「タマコどうしたの?その子泣いているの?」


 ぶつかった相手はタマコだ。ついでとばかりにルカも一緒にいるようだ。

 二人はお昼休みを二人で過ごすようだった。昨日会ったばかりでそこまで仲良くなったのか。

 女子は凄いな。まるで二人は旧友の中のように見えた。

 こうしてつるむのはそれぞれのクラスに友達ができなかったのだろう。


「今私達お昼を食べるところだったの。君もどう?」

「一緒に食べよう。そしてなんで泣いているのか聞かせてほしいな」


 泣いているミキミがほっとけないのか二人はミキミを昼食に誘っている。

 俺はさっきまで気づかなかったが、ミキミは手に何か持っている。可愛らしい二つのランチバックを二人に隠すように持っていた。

 人の誘いに断ることができないミキミは二人の誘いにコクンと頷いた。二人の後を追うようにミキミはついていく。俺もその後に続く。

 そして三人は屋上に向かっているようだ。この学校は屋上に行くのは禁止になっている。当然生徒である三人は屋上に行くことはできない。


「とうちゃーく!ここ私が見つけた穴場なんだよ」


 三人は屋上へ出れる扉の前に立ち止まった。

 そこには六人ぐらい座れるスペースがあり、学校の備品が入っていると思われる段ボールがあり、ここを見つけたと自慢するルカは段ボールをスペースの中央に運んだ。

 段ボールをテーブル代わりにするようだ。

 ルカとタマコはそれぞれ持ってきた弁当を段ボールの上に置いた。

 ルカはお弁当箱を広げて、タマコはコンビニで買ったと思われる菓子パンをレジ袋から取り出した。


「どうしたの?座りなよ?」


 座らないミキミが気になったタマコが座るように勧める。

 よそよそしく腰を下ろしたミキミは二つのランチバックを段ボールに置いた。


「二つ?君が食いしん坊じゃなければ、彼氏さんに作ってきたのかな?これは別にからかっているわけではないよ」

「もしかして彼氏が浮気してたの?」

「彼氏じゃない?友達なの」


 ルカとタマコがミキミが話しやすいように空気を読んで話を弾ませようと頑張るが、ミキミが弱々しく返答するだけで会話が続かない。

 タマコはミキミに対する気遣いでヘルメスさんの話はしないようだ。


「じゃあどうして泣いていたの?その友達がどうしたの?その友達と喧嘩したの?」

「喧嘩じゃない。虐められてた」


 これから女子三人による勘違いが始まった。

次はいつになるかな。

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