表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/197

マンション3

「おー!高ーい!見て見てアイちゃん天井に届くよ!」

「はいはい凄い凄い」


 突如、リンちゃんに懇願されて仕方なくその願いを叶てあげた。それも複数を。

 その願いとは大人になりたいとか、とおる~んみたいにムキムキのマッチョになりたいという無邪気な願いだった。

 とおる~んとは無意識に見てしまうマッチョのことだ。

 俺はリンちゃんのそんな願いを言われたまま叶えた。


 そして今目の前にリンちゃんは元の身長、百二十ぐらいのだったのが百八十を超えた高身長で天井に触れたり、自身が映った鏡を見て楽しんでいる。


「後でもとに戻してあげなさいよ?」

「わかっているよ」


 小学低学年くらいの子が急に百八十の身長で家や学校に現れたら大問題だ。

 ニュースの取材とかが来て大騒ぎになるだろう。そうなることは彼らも望まないだろう。

 リンちゃんが気が済んだら元に戻すつもりだったわけだし、アイちゃんが言わなくてもそうした。


「あのー。マヒルちゃん?でいいんだよね?私もリンちゃんみたいに身体を変えてほしいの。お願いできる?」


 巨女のリッカが気が引けた感じで言い出した。

 身体が大きいけど気が弱いの人なのだろう。でも目の前で自分のコンプレックスを解消させられる相手が現れたから勇気を出して口を開いたのだろう。


「おっけっ。どんな風にしたいの?」


 根っからの陰キャな彼女の勇気に免じてその願いを聞くことにした。

 ちなみに彼女の身長は今のリンちゃんよりもずっと高い。ぱっと見て二メートルくらいはありそうだ。日本一デカい女と言われていそうだ。

 高身長にコンプレックスを抱えても仕方ないだろう。


「お願いします。あ、身長を少し縮めるだけでいいので」


 そう言われたので彼女の身体に触れてそのまま今のリンちゃんくらいの身長にしてやった。サービスとして胸の大きさはそのままにして全体的に細くしてあげた。

 彼女は控え目に言ったつもりなのか。それとも大きく縮めるのは変に注目を集めるから嫌ったのか。彼女の心境はわからないが。


「さっきより低くなった。気がする」

「それはそうでしょ。小さくしたからね」


 身長が縮まったことで彼女はほっこりと口元を緩めた。

 細くしてあげたことでモデル体型になったリッカは後日、雑誌の表紙を飾ったとアイちゃんから聞かされた。


「マヒルちゃんありがとう。えーと、待ってね」


 リッカはお礼を口にして、何かを探す素振りをして、何かを思いついた表情をしたと思えば洗面台の蛇口を捻った。蛇口から出る水を両手の手の平で受け止めて貯める。

 何かを始めたのだろうと彼女の行動を見ていると水を受け止めていた彼女の両手の掌から一輪の花が咲いた。


「え?」


 彼女のことをよく見ていなかったからどうやって花が現れたのか分からない。水が花に変わったと言うのか。

 何故に水が花にかわった原理は、超能力だと言えばそれまでだ。

 ここは超能力者が集まって言っている場所で、彼女も能力者と言うだけのこと。

 これが彼女の能力で、俺の先ほどまでの彼女の能力はただの憶測だった。


「まっ、マジック。と言うのは嘘。これが私の能力。物質を植物に変えられるの。この花上げる」


 凄いものを見せてもらった。

 自分の願いを叶えてもらったからそのお礼として見せたのだろう。とりあえず花を受け取った。


「おいおい、素裸で何やっているんだ。ストリップなマジックショーか?風呂からあがったのなら早く出てってくれ」


 声がした方を向くと頬に汗を流したタンクトップ姿の少女がそこにいた。

 彼女が現れた瞬間にリンちゃんとリッカが俺の後ろに隠れた。リンちゃんとリッカは俺より身体が大きいからはみ出しているけども。

 彼女達はタンクトップの少女が苦手らしい。


「あら、シズクじゃないの。久しぶりね。ここに来るなんて珍しいじゃないの」

「私が来ちゃいけないのかよ?私はただシャワーを浴びに寄っただけだ」


 アイちゃんとシズクと呼ばれた少女は普通に話しているが、リンちゃん達は息を潜めている。多分タンクトップの少女ことシズクにはバレていると思う。

 二人は隠れているが、アイちゃんと話しているから悪い子ではないだろう。馬が合わないから隠れているのかもしれない。


「それとデカ女が一人増えていると思ったら、ロリっ子か。それが噂の新入りの能力か。アイの胸もそいつに盛ってもらったわけか」

「盛るって言わないでよ。パッドとかじゃないんだから。揉んでみる?」

「いい。私はそういう趣味はない。早く出ってくれないか?汗でベトベトなんだ」


 そういって彼女はタンクトップと短パンを脱ぎ始めた。

 ふむふむ。何がとは言わないが、白とスポーツか。

 女の姿で運動する時はスポーツタイプをつけよう。動きやすそうだ。


「私達もこれから入ろうとしていたところよ。シズクも一緒に入る?」


 アイちゃんがそう言ったら、リンちゃんとリッカが信じられない物を見たかのようにアイちゃんを見ていた。

 二人はとことんシズクが苦手なようだ。


「まだなのかよ。それなら早く言えよ。クソ、トオルの奴にシーブリーズでも借りるか」


 ブツブツと呟きながらシズクは脱いだタンクトップと短パンを着直して脱衣所から出て行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ