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遠足

徹夜で書くのは今後はやめておこう。

今何を書いているのか理解できなくなる。

「もうすぐ遠足だよ!マヒルちゃん!一緒に回ろうね」


 高校生にもなって遠足にそわそわしているミキミをうんざりしながら弁当のおかずを一つ口にヒョイっと入れた。


「ねえってば。遠足だよ?マヒルちゃんは楽しみじゃないの?」

「高校生にもなって遠足が楽しみって見た目が大人、頭脳は子供かよ。ゴールデンウィークも終わったばかりなのにすぐに遠足かよ」


 俺はまくしたてるミキミに冷たく言い放った。


「まあまあ、ミキミはマヒルと行くのが楽しみなんじゃないかな」

「そうだよ。高校生になってから初のイベントだしワクワクする気持ちも私はわかるよ」

「そんな目先のことよりペナルティーの宿題手伝ってほしいよ。これを明後日の放課後までに終わらせないとまた先生に怒られる」


 菓子パンを頬張るタマコが言って、それを弁当を食べるルカが肯定する。

 ペナルティーとはゴールデンウィークの宿題をやっていなかった生徒への罰として中学の問題をプリントしたただの紙切れの束だ。タマコ以外にもゴールデンウィークを謳歌して宿題をやっていなかった生徒が俺のクラスメイトにもちらほらいた。中学三年間が詰まった物だからめちゃくちゃ分厚かった。

 俺なら小一時間で終わる。

 ゴールデンウィークの宿題を全教科一つも終わらせられなかったタマコがおよよと泣く。

 とても明後日の放課後までに終わることのできない莫大な量の宿題だから来年からはタマコも真面目に宿題をやるだろう。


 すべてはゴールデンウィークの宿題を終わらせなかったタマコの自業自得なので俺とルカはスルーした。


 窓の外を眺めた。

 今は昼休みで外で昼食を食べる生徒がちらほらいる。

 俺達は屋上へ出る階段の踊り場を陣取ってそれぞれ弁当や菓子パンを持ってきて食べている。

 俺は最初、人がいない屋上の隅で食べようとしていたがミキミに掴まってしまったからしょうがなく一緒に食べている。もちろんルカやタマコもいるので女の姿でだ。


 タマコの宿題の話で話しがそれたが、来週行くとされる遠足ではミキミ達と回る気はない。

 ボッチである俺はボッチを楽しむにあたって一人で行動する。学校行事も同様にだ。

 しかし例外はある。今回のようにミキミに掴まったり、クラスメイトと協力しなくてはならないのはやぶさかではない。

 今回の遠足は出席日数を落とさないために遠足先である遊園地までバスで移動するが、大人しく遊園地で遊ぶ気はない。

 着いたらどうするかは考えていないが、無人島で時間を潰すか。別の場所で遊ぶかにしよう。


 ミキミ達の会話を聞きながら弁当を食べている内に昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴った。


「昼休み終わっちゃたね。また放課後に」


 解散になり、それぞれの午後の授業へ向かった。

 その日の放課後は一人で速攻で帰った。ミキミに「急ぎの用事ができた」と帰りのHRが終わると同時にメッセージを送ったから学校で俺を探したりはしないだろう。

 当然のことながら急ぎの用事なんてない。今日はミキミに付きまとわれるのが鬱陶しいと思ったから一人で帰路についた。

 ミキミに付きまとわれるのもタマコのヘルメスさん語らいもルカのお節介も最近良いと思ってきたが、毎日はキツイ。

 俺には友達ができるのはまだ早い。ボッチでいる方が気が楽でいいし。


 ミキミ達は昼休みに話していたが、今日遠足で着ていく服を見てみようと話していた。

 ペナルティーの宿題で首が回らないタマコはいいとして、買い物はミキミとルカと三人で回ることになっただろう。買い物に付き合うのはいいが、ボッチの時間を買い物と言う名の陳腐な行動で浪費させるのは今日の気分で避けた。

 服なんて着れればなんでもいいと思う。

 どうせ俺は遠足の遊園地ではミキミ達とは合わないと思うし。俺の気分次第か。


 ミキミ達を避けたり、ルカに掴まったり、タマコに宿題を手伝わされたりして遠足の日になった。

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