ゴールデンウィークの最終日
「明日からまた学校が始まるな。だるいな」
と呟きながら雲が一つない空を見上げた。
木々の間にハンモックを掛けて、その上に座る俺はゆっくりと流れる時間を噛みしめながら暇な時間を過ぎていくのを感じていた。
今年のゴールデンウィークはいろいろあった。しかも前半がすごかった。
俺がこの無人島に居座ってから初めての来客が来た。最初は俺に銃で発砲をしたものの俺の遊びに付き合ってくれた。
向こうは最後らへん泣いて謝っているようだったが、相手は日本語が話せなくて何を言っているのか分からなかった。
でも意外と楽しかっていい暇つぶしになった。最終的に俺は飽きて初めての来客を本土の砂浜に捨ててきた。その後はゲーセンに行ったので知らない。無事に保護されているだろう。
それからゲーセンで楽しんでいたら、ミキミから急な連絡で遊ぼうって来た。
別に用事が無くて暇だったが、やっていたメダルゲームが中断できないいいところだったからミキミの連絡無視していた。無視をしていたけどミキミからの連絡がしつこすぎて行くことにした。
散々、無視したからご機嫌取りのお土産としてケーキも買って、ミキミの場所向かったが、そこにルカとタマコがいるとは思わなかった。
あれこれあってミキミの家に泊まることになった。
そして泊まった日の夜、ミキミの家に空き巣が侵入した。その空き巣に少しイタズラをして警察に差し出した。
その次の日、タマコの要望で観覧車に乗ったが、乗ったゴンドラがメンテナンス不足で落ちた。俺が頑張ったおかげで怪我人はゼロに収めた。
ミキミは心に高所恐怖症の傷を負ったけど。
その影響でか、次の日の夕方、ミキミの家に泊まった際に借りた服を返しに訪れたら無理矢理家の中に連れ込まれて服をすべて剥ぎ取られた。俺は泣く泣く全裸で窓から逃走。
前半に印象的なイベントがあったから後半は身体を癒すべく無人島でゆったりと海を眺めたり、観光で遠くへ遊びに行ったりとひっそりゴールデンウィークを楽しんだ。
今日はそのゴールデンウィーク最終日。
憂鬱な感情が俺の中で渦巻く。
しかも学校から出され宿題が終わっていないことに憂鬱度が増した。
「少ししたら宿題をやろう」
ハンモックの上に横たわった。
ハンモックはギシギシと軋み、気落ちのいい潮風が吹いている。もう少しこの時間を噛みしめても罰は当たらないだろう。
とそこにズボンのポケットに入れていたスマホが鳴った。
「気づかなかったことにしとこう」
取り出してみて鳴った原因を確認した。ミキミからの電話だったのでそのままポケットにしまい込んだ。
電話番号を教えていないルカやタマコからも着信やメッセージが来たが、犯人はミキミだろう。電話番号とメアド変えようかな。
ルカやタマコはミキミのように鬼のように電話を掛けない。電話に出なかったら一言二言メッセージを残すだけでそれ以上かけてこない。
ミキミも見習ってほしいが、行っても聞かないだろうから諦めている。
回りくどいやりかたで、ミキミにメッセージを送る。
それはルカやタマコにメッセージを送ってそれをミキミに伝えてもらう方法だ。
その方法で俺の平穏な時間を守ってきた。
今回も電話に出ろーと鳴り続けるスマホをまたポケットから取り出してルカとタマコに「宿題をしているから遊べないってミキミに伝えて」とメッセージを送った。
スマホを腹の上に置いた。
これでもう来ないだろう。
と思っていた。
スマホが鳴り止まり、数秒後に鳴った。
見てみると今度はルカからのメッセージだった。
それを読んですぐに自室にテレポートをした。
『なんで電話に出ないの?ちゃんと出ていい加減しないと怒るよ。それと今お家にいるの。マヒルちゃんが電話に出ないから、みんなで今マヒルちゃんの家に向かっているよ』
メッセージに書かれていた。
ミキミは俺の家を知っている。ミキミの案内でルカとタマコの三人が内に来るのは予想外だった。
最終日にしてその平穏な時間が壊されて行った。
家には両親がいるはずだ。ヨルノはゴールデンウィーク最終日と言うことで友達と遊びに行っているから家にいない。
両親にミキミ達を会わせたくない。両親はミキミを知っているが、両親は俺が女になって遊んでいることは知らない。俺が女になれることはミキミしか知らない。
ルカとタマコは俺を女と思って接しているから両親と食い違い起きる。それと女の姿で両親の前に出られない。
まだ、ミキミ達は俺の家に着いていないことを確認して。
とりあえず、宿題と筆記用具入れをトートバックに入れて出かけた。




