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俺はどういう状況なんだ?

 ミキミに家の中に引き込まれた俺は何が起きているのか思考を停止した。

 ミキミの奇行は今に始まったことではない。今日はミキミに借りた服を返しに来ただけなのにミキミの家にお邪魔するつもりは毛ほどもなかった。家の中に引き込まれた俺は服を剥がされてパンイチの状態にされていた。


「マヒルちゃん昨日はつけていたのにまたブラしていていない。しないと形が崩れちゃうんだぞ。男の子のパンツも履いちゃって」

「なあ?これはどういう状況なんだ?」

「どういう状況って、あ、ごめんね。片づけしている時に去年田中さんに買ってきてもらった服が出てきてね。丁度、マヒルちゃんからメッセージがきたから」


 ミキミの服と俺にどんな因果関係があるって言うんだ。そもそもいくら知り合いが訪ねて来たからって家の中に引き入れて服を剥ぎ取るのもおかしいが、あのまま家の前で返した服を嗅いでいられるのも困る。

 さしずめ、田中さんの手伝いをしていたが、それが飽きたから息抜きと称して俺の相手をしているのだろう。

 俺はとんでもないタイミングで来てしまった。


「ミキミちゃん友達に来たのってあら、私はお邪魔だったわね」


 田中さんがひょっこり顔を出したのですぐにミキミの後ろに隠れた。なんで俺は人様の玄関でパンイチの姿になっているんだよ。どう考えてもおかしいだろう。

 めちゃくちゃ恥ずかしいからミキミ服を返してくれよ。


「田中さんごめんね。今日手伝うって言っときながらマヒルちゃんがどうしてもって言うから」

「いいのよ。朝も言ったけどミキミちゃんは私の手伝だわないで遊んできてもいいよ。でもお友達に玄関で脱ぎだすのは言っておいた方がいいよ。この家には私達しかいないけどよそ様の家には男の人もいるからね」

「言とくね。私達は部屋に行くね」


 ?!

 俺はそんなことも一言も言っていないぞ。片づけに飽きたなら正直に言ってよ。

 それだと俺が友達の家に急に脱ぎだす変態になるだろう。

 田中さんに変な誤解を持たれてしまった。

 田中さんは作業に戻っていった。俺は弁明できずにミキミの陰に隠れることしかできなかった。


「おい、ミキミ。田中さんが変な誤解しただろう。俺は脱ぎだしてない。お前に服を剥ぎ取られたんだ。帰るから服を返してくれ」

「待ってよ。マヒルちゃんこれは、ちゃんとした下着を付けてこなかったマヒルちゃんが悪いんだよ?おれにせっかく来たのだからゆっくりしてよ」


 へんなことを言いだすミキミと俺がさっきまで来ていた服を取り合うように綱引きする。

 服が伸びても新しいの買えばいいし、早く帰らせてほしい。


「もういい!用は済んだから俺は帰る」


 ミキミから服を奪い返すのを諦めた俺は帰ることにした。

 目的だった服も返したし、ミキミの家にいる理由は無くなった。ほぼ裸同然のパンイチ姿でも家から出た瞬間にテレポートすれば問題ない。今ミキミの家の前には通行人がいないのでこのチャンスを逃せられない。


「まってマヒルちゃん。怒ったのなら謝るから部屋に来てよ。お願い」


 ミキミが回りこんで玄関のドアノブに伸ばした俺の手を掴んで止めた。

 人の服を剥ぎ取っておいてよく言うよ。

 俺は手を掴まれたままミキミの自室に連行された。


「やっぱり似合うと思ったの!次はこれを着てみて」


 服が散乱したミキミの自室に連れ込まれた俺はドレスみたいなフリルがいっぱいつけらえた可愛らしい服を着させられた。下着もつけられて。

 ちなみに今つけられたブラは緩い。昨日、ミキミがつけていたブラはピッタリなサイズだったのに今日のはワンカップ大きい。

 昨日のはミキミが昔使っていた物だったのだろう。少し使われた形跡があったからそうだろう。あれが新品だったら怖い。

 ミキミに下着を選んでもらった時に胸のサイズを教えたけど、胸のサイズなんて大きくしたり、小さくしたり、自由できる。

 胸にコンプレックスを抱いているルカが聞いたら泣くだろうけど。

 次にミキミはクローゼットの奥から取り出した服を着てほしいと懇願してきた。


「フリフリな服は勘弁してくれ。ベッドの上にある服はなんだ。見たことがあるな」

「その服はね。私が小学生の時に着てた服でね。ってマヒルちゃん?」


 ミキミをベッドの上にあった服に興味を逸らした。その間に電光石火の如くの素早さで来ていたドレスや下着を脱ぎ捨て、足元にあったトランクスを握りしめて、窓を開けて身を窓の外に投げた。

 着ていた服はミキミの近くにあったため回収できなかったが、ミキミの隙を突いて脱出に成功した。

 身体が重力に引っ張られる間に無人島にテレポートした。

 テレポートでも重力に引っ張られる力は消しきれないので海にダイブするような形でばしゃんと水しぶきをあげて海に落ちた。

 服は着てないので裸の姿で陸に上がりコンテナからタオルを取りだしながらもうミキミの家に行くのはやめようと心の中で誓った。

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