ゴールデンウィークの内の一日
次の日、特にやることが無くて昼近くまで熟睡していた。自分がそこまで疲れていたことに驚きつつも寝ぼけた眼を手で擦りつつリビングに降りた。
昼近くだから両親はすでに仕事に行っているだろう。残っている妹は微かに残っているゴールデンウィークを大切に過ごす為に友達と遊びにでも行っているだろう。
今日は大人しく家で過ごすかと思ったが、ミキミから借りた服を夕方に返す必要があるから結局は家から出る必要があるし、借りた服を一度洗わないといけない。
「家に誰もいないのはありがたいことだな」
「え?私がいるんだけど」
「わああ、びっくりした。おまっ、いたなら言えよ」
リビングのソファーで寛ぐヨルノがいた。
ヨルノはソファーに寝っ転がってスマホを弄っていた。
まさか、ヨルノが出かけていないなんて予想だ。だけど洗濯している物を見られなければいい話だ。
「俺は今から洗面所に籠るから覗くんじゃねえぞ」
と言い残して洗濯機がある洗面所に向かった。
俺がリビングから出ていく際にヨルノは「お兄ちゃん高校生にもなってオネショでもしたのかな?」とボソッと呟いていた。訂正させようも洗う物が女物であるから訂正させるとヨルノが洗面所に来る可能性があるから聞かなかったことにした。
「さてと洗うか。肝心服はどこ行ったんだっけな。そっか」
肝心なミキミから借りた服が見当たらない。
最後に見たのは確か、無人島で着替えた時以来見ていないことに気づいてすぐさま無人島にテレポートしてミキミの服を持ってきて洗濯機に全部入れる。
洗剤もぶち込んでスイッチオンして待つ。
スマホを弄りながら洗濯機が止まるのを待つ。
もしもの為に洗濯機のガタガタと振動する洗濯機の上に座って、今ハマっているスマホゲームを起動してい時間を潰す。
洗濯機が黙り込んだのを合図に中身を取り出して、また無人島へテレポートした。
木と木の間にロープを繋いで、そのロープに洗濯物を干していく。洗濯ばさみで洗濯物が風で飛ばされないように固定しておく。
今日は風が強いから夕方までには渇きそうだ。
「取り忘れが無いか一度戻るか」
一旦家に戻って洗濯機の中を確認して取り忘れが無いことを確認して、ヨルノがいるリビングに行く。
「お兄ちゃん終わったの?」
「ああ」
「そうなんだ。お昼は何食べるの?」
「カップラーメン」
洗面所で何をしていたかは興味が無いのか、ヨルノは俺の肯定の返答を聞いてそれ以上は聞いてこなかった。話題が急に変わりお昼に何を食べるか聞いてきたから適当に答えた。
妹の言葉のキャッチボールが二往復して終わったがいつものことなので冷蔵庫で冷やしていたスポーツドリンクを取り出してヨルノの対面に腰を下ろす。
渇いた喉をスポーツドリンクで潤して、ダラダラとスマホを弄る。
無駄に過ぎていくゆっくりと流れる時間が心地良い。まるで海を眺めている気分になる。
スポーツドリンクの柔らかい甘みの奥になる薄っすらとしたしょっぱさを味わいながら時間が過ぎていくのを感じている。
お昼にはヨルノとカップラーメンを食べて、午後もダラダラとスマホを弄って時間を消費していく。
「もうそろそろか」
時間が15:00を超えたあたりで無人島に干した洗濯物がもうそろそろ乾いた頃合いだろう。
「どうしたの?」
「友達に借りたものを返していく」
「ふーん。出かけるのね」
リビングから出ていくときにヨルノが気だるそうに聞いてきた。特別気になっている感じではなく、俺が立ったからなんとなく聞いてきたのだろう。
適当に答えて、洗濯物を回収するべく無人島へテレポートをした。
干した服を全部回収して、自室にテレポートをした。
自室にて洗濯物を綺麗に畳んだまではいいが、どれに入れればいいか迷った。
レジ袋だと中身が透けて見えるので論外、鞄に入れるのはちょっと違う気がするし、何かいいものがないかと部屋の中を見回した。
部屋の隅に放置された紙袋を発見して中身を全部出して洗濯した物を入れた。
「行ってくるわ!」
「はーい」
ヨルノに一声かけてミキミの家に向かった。
事前にミキミには今から行くとメッセージを飛ばしてある。
ちなみに女の姿に自動販売機の影に隠れて今変えた。
ミキミの家に到着したが、ミキミが玄関先で待っていた。
「なんで待っているんだよ。家の中で待っていろよ。ほら、貸してもらった服」
「だってマヒルちゃんがくるから早く会いたかったもん。そういえば、マヒルちゃんって海の匂いがするよね。返してもらった服も海の匂いがするし、昔はそんな匂いはしなかったのになんで」
ミキミは手渡した紙袋から服を取り出して匂いを嗅いだ。
いくらミキミの家の敷地内とはいえ玄関館前で友達から返してもらった服の匂いを嗅ぐなんてどうかと思うぞ。
なんか恥ずかしい。
「せっかく来たんだからマヒルちゃん上がって」
ミキミに手を引かれ家の中に連れ込まれた。




