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カレーライス事件

暑い日が続くな。


エアコンの掃除をしないとな。

死んでしまう。

 ミキミの家にお泊りすることになった俺は何故かミキミ達と風呂に入ることになった。


「私、ティーカップとお皿洗ってくるね」


 ケーキで使った皿とティーカップを片づけに台所に行った。


「ミキミちゃんありがとう!いやー、ケーキ美味しかったね。今度マヒロくんと会ったらお礼言わないと」

「うんそうだね。言っておくよ」


 お土産として買ってきたケーキを食べ終えた俺達は談笑をしていた。特にやることは無いから話すかスマホを弄るかのどちらかしかないが。ルカはそういう話しが好きなのか、それとも男の姿の俺が気になるのか、マヒロの話をばかりしている。


「マヒルが双子だったとは、マヒロくんだっけ?どこの学校なの?」


 タマコがマヒロ話に食いついた。

 ヘルメスさん語りをされるよりはましだけど、俺からするとどちらも自分についての話なのでこれ以上話したくない。自分がいつ口を滑らせてしまうかもしれないし。

 俺がヘルメスさんだとヘルメスさんの話を無限に話し続けられるタマコに知られた暁にはどうなることやら。


「遠くの街にある高校に通っているよ。近場の学校より遠く離れた学校にあこがれているみたいで電車で一時間半ぐらいかけて通っている」

「うわー、電車で一時間半か。それは確かに遠いね」

「いいな。電車で通学か。電車を待っているのと乗っている間、ヘルメスさんの情報を見放題じゃないの。私も家から遠くの学校にすれば、今の学校でもいいか。遠くに引っ越しをすれば」


 ルカやタマコに適当なことを話して、それぞれコメントを言う。タマコのことは気にしないでおこう。

 遠くの学校に通っているならば顔を合わせることは無くなるよな。って俺は男の姿で学校に通っているんだ!この嘘は俺にとってデメリットでしかないぞ。訂正しないと。


「ていうのは嘘で」

「みんな!早いけどご飯しよう。田中さんがおかずとか作っておいてくれたよ」


 今話した内容は嘘だと言う重なるタイミングでミキミが戻ってきた。


「ご飯?ミキミちゃんがご飯にするには早すぎるよ?」


 とルカがツッコミを入れる。

 時計を見る、現在の時刻は五時になったばかりだ。早すぎるって言わないけど確かに早い気がする。

 お年寄りとか夕方五時に食べている人がいるって聞くけど。


「いいんじゃないか?お腹もすき始めてきたところだし、マヒルもルカもそうだろう?それに他所様の夕飯の時間を細かく言うことはダメと思うよ?うちはうち、よそはよそって親も言うだろう?ミキミの家のお手伝いさんが気を使ってくれたものかもしれないよ?」

「私は早すぎはダメとは言ってない。ケーキを食べたばかりだけどお腹空いたわよ」

「僕は別にお腹は空いていない。ケーキを食べたばかりだしさ。でも田中さんの料理は美味しいから出されたら食べるよ」


 と言ったやりとりをして俺達は台所に向かった。


「大きい家だからキッチンも大きいね」

「うん、この家を買った当初はお母さん、料理を作るのが好きだったから」

「お手伝いさんが作ってくれた料理ってこれ?」


 空気が悪くなりそうなところでタマコが鍋の蓋を開けて中を覗いて言う。

 匂いでわかっていたけど、田中さんがカレーだった。


「ミキミー、戸棚から皿取るけどスプーンはどこに置いてあるの?」

「あー、マヒルちゃん達はお客さんなんだから座っていてよ。お皿とか私がやるから。ルカちゃんもミキミちゃんも座って座って」


 俺が戸棚から人数分の皿を出してスプーンを探しているとミキミに皿を取られてイスに座らせられた。ルカもタマコもミキミに背中を押されてイスに座った。

 ミキミが客人として俺達をもてなしたいなら、大人しくしておくか。

 大人しくミキミを暖かな目で見守っていたが、家事をすべて田中さんがこなしていたみたいで皿によそったカレーライスを危なかしく運んでいる。


「ミキミちゃんって完全にお嬢様なんだね」

「そうだね。一つのカレーライスをよそってテーブルに運ぶだけなのに危なかしくて見ていられないよ。全部田中さんに小さなころから家事をやってもらっていたんだろうね。見ていてわかるよ」

「わあ」

「危ない!」


 両手で震えながらカレーを運んでいるミキミが足を滑らせた。

 俺は咄嗟に身体が動いて、ミキミの身体を支えた。


「おいおい、気負つけろよ」

「マヒルちゃんごめんね。マヒルちゃん!服が!」

「カレーがかかっただけだね。別にいいよ。それよりミキミが転んで怪我をしなくてよかった」


 足を滑らせたミキミは持っていたカレーを俺の服にぶちまけた。出来立てほやほやのカレーだったからすごく熱い。でも火傷してもすぐに治せるから気にしてない。汚れた服は


「マヒルちゃん服脱いで」

「え?」

「洗うから脱いで」


 ミキミの脱がし術が発動してすぐさま着ていた服を取られてしまった。ブラとパンツだけの姿になった。

 この間の制服を脱がされた時もそうだったけど、俺みたいな超能力者から見えない速さで服を脱がすのってすごくない?


「マヒルちゃんまってて、着替えを持ってくるから」


 ミキミは汚れた服を持って行ってしまった。


「ミキミちゃんてもしかしてあわてんぼう?」

「みたいだね。マヒル大丈夫?」

「ああ、カレーは熱かったけど火傷はしてない」


 下着だけの姿になったけど、別にルカやタマコにみられて恥ずかしい気持ちが沸かない。女湯に入って温泉を楽しんでいたし、今の状態の同性に見られても、今更って感じだけど。


「ねえ?タマコちゃん。マヒルちゃんって堂々しているね。恥ずかしくないのかな?」

「ん?何が?ここには女しかいないのに何が恥ずかしいの?」


 ルカとタマコがこそこそと話し合っていたが、気にしないでおこう。

 キッチンに残った俺達は頷き合って、俺はミキミが床に零したカレーを片づけて、ルカはカレーをよそって、タマコが食器を並べる。


 家の主であるミキミがいない今、勝手に準備するのはちょっとダメだと思うけど。家事に慣れていないミキミを見ていられなかったので夕食をテーブルに並べた。

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