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不思議な学校の現象14

 セバスの案内で隠し扉の先に進む。隠し扉の先は長年の間堀り進めたであろう地下道と言った感じだ。地下道の天井は無駄に高いが、横幅はそこまでないので窮屈だ。しかも地下道だから前が暗くて見えない。懐中電灯が無ければ進むことさえできなかっただろう。

 天井が高いのは2メートル近くある案山子達が通るからだろう。セバスは身体を横にして器用に歩み進めている。この地下道が案山子達の手によって堀進められていたと思うとシュールで笑えてくる。


「なんでマヒルは懐中電灯を前に向けないで後ろに向けているの?」

「これは後ろが見えやすいようにだね。もしかしたら後ろから襲われるかもしれないでしょ?」


 タマコが指摘した通り俺が持つ懐中電灯は後ろを照らしている。それは何故か。後方を視界で見ているからだ。タマコに言った通りセバスが俺達を騙してセバスの仲間が後ろから襲うかもしれないので後ろを視界で見はっているわけだが、視界は暗い場所では何も見えないので後方を照らす必要がある。

 侵入者である俺達を自分達の隠し通路まで明かしてまで住処に案内しているのか謎である以上警戒しても足りないである。


「そんな心配は必要ないですよ。私はただ久しぶりの人を歓迎したのです。あなた達を騙す意図なんてないのです」


 そんなことを言うからさらに疑わしい。

 前方と後方を警戒しながら20分から30分ぐらい歩いたところで少し広い空間にたどり着いた。

 その空間は十を超える地下道へと繋がる穴が空いており、それぞれの民家の隠し扉へと繋がっているのだろう。それよりも空間内には数えきれないほどの案山子がいた。

 俺達が懐中電灯を持っていたことで案山子達の視線が一斉に俺達にそそがれた。


「人間だ。人間が来た」

「200年ぶりに見た」

「何故に人がここに?」


 俺達を見ている案山子達はこそこそと話し合っている。


「皆の者聞いてくれ。今ここに人が来た私は彼女達を歓迎したい。それぞれ人に憎しみを抱く者がいるかもしれない。私の顔を立てて今回は客人として迎えたい」


 ざわめく案山子達に向けてセバスは言葉を発した。続けて。


「今日は私は彼女達からセバスと言う名を頂いた。名をくれた彼女達を歓迎してほしい」


 セバスが言い終えると空間内は静まり返った。俺にはそれが何を意味するのか分からない。ただ言えることはセバスは案山子達の中でそれなりの地位を持っているのだろう。


「ささ、お嬢さん方、こちらへ私達の長の元へ」


 俺達はそのままセバスが言う案山子達の長の元へ案内された。

 ドーム状の空間を抜けて地下道の横穴と言うべき穴倉に入った。そこにいたのは竹箒に上半身だけの人形挿しただけの案山子が倒れていた。

 倒れている案山子は着せられている服は虫食いの穴だらけで上半身の人形部分はいろいろとかけていた。なんといっても顔につけた市松人形を彷彿とさせる不気味で割れた陶器の仮面をつけていた。

 案山子達が動く姿を見ていなければ穴の奥で等身大の人形が捨てられているように見えただろう。


「これは久方ぶりの人の子じゃあ。こんなお見苦しい姿で面目ない」


 倒れた案山子は右腕部をあげて俺達を歓迎しているかのように表した。発した声はとても弱々しくまるで死にかけの病人のような人物と感じた。


「ワシの名はモクと言うのじゃ。もう身体を動かすことができないただの人形と変わらない案山子じゃ」


 弱々しく倒れている案山子、モクは名乗った。

 俺達も名乗るべきかとタマコと困っていると。


「長。こちらのお嬢さん方はマヒルさんとタマコさんです。そして彼女達からセバスと言う名を頂きました」


 名乗るべきかと迷っているとセバスが紹介してくれた。


「お主が人の子から名をもらったのだな。ワシが消えゆった後の長はお主じゃ」

「何を不吉なことを言うのですか。長にはまだまだいてもらわなくては困ります」


 セバスとモクのよくわからないやり取りを見送って、いったん落ち着いたところでモクに疑問に思ったことを聞いてみた。

 案山子達の長と言うことはここのことを一番詳しいことだよね。他の案山子達と違い上半身は木材と言うか人形みたいな作りをしているし、なんか特別感を感じる。


「ここは何なの?僕達は学校にいたはずなのにいつの間にかこの街にいたんだけど?」

「ここは忘れ去れらた物、捨てられた物がたどり着く場所の一つ」


 場所の一つ?ここみたいな町が他にもあるのか?それとも世界の裏側の世界?よくわからない。


「かつてここは何もない平野だった。先代の消えゆった物達の話ではここは忘れ去れた物達が静かに消えゆく安らかな場所。我らも静かに消えゆく定めなのじゃ」


 モクのチグハグな説明じゃよくわからないが、俺なりに解釈するとここは元々建物が無い平野な場所で人々が忘れされた物(?)がたどり着く場所なのか?忘れ去られた物は消える場所でもあるわけだな。それにならって案山子達も時間が経てば消えるってことか?ってことは忘れ去られた街と言うことか。

 他にも何らかな条件はありそうだけど、元の場所に戻る方法には関係なさそうだ。

 俺達が着た場所の学校は誰も忘れていないはずなのに何故にあの場所にあったのか気になるけど、モクの様子じゃあ地上がどうなっているのか分からないだろうな。地上の様子を案山子達から聞かされているかもしれないけど、聞くと見るじゃあまったく印象が違うから。


 モクの説明は続く。


「消えゆかないとする物達が現れると街はおかしくなる。頼む。人の子等よ。あの神を壊してくれ」


 ん?この場所について質問をしていたのだけど。子の案山子はボケているのか?案山子だから人と同じ価値観を求めるのはおかしいか。それと何故か神を壊してくれと懇願せれているんだけど。なんで?

 神って壊せるというか倒せるの?神ってもしかして手の化け物こと。セバスも手の化け物を神って言ってたぽいし。神様って倒せるのかな?

 元の場所に戻れる手段も見つかっていないのに、どうすればいいかな。

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