不思議な学校の現象4
屋上からグラウンドを見下ろしていると。
「マヒル・・・」
とタマコが色っぽく俺の名前を呼んだ。そして俺をフェンスに押しつけた。
向き合う形でお互いを見つめ合った。それもキスをしてしまいそうなぐらいに近い。
「タマコ?いきなりどうした?」
この状況下でおかしくなったのかと思い、タマコが次にどんな行動するのか様子を見ることにした。
一応どんな心境な変化が起きたのか確認するためにどういう了見なのか問いかけた。
「ここには私とマヒルしかいないじゃない。二人っきりでしかできないことをしよう」
二人しかできないことって何をするんだ?今は同性同士でやれることは限られるけど、タマコは普通とかけ離れている子だから俺が考えられないことを俺に求めているのだろうけど何をしてほしいのか最初に言ってもらわないと俺が困る。
視界や二人で見回った結果、この異空間的な場所には俺達以外誰もいないことが分かったけど、何をおっぱじめるのか。普段の学校ではできない悪い事をしようと悪だくみ的な物なのか。それともエッチなことをしようとしているのか。タマコならエッチなことを誘っているのなら保健室に誘導しようとするだろう。
「二人でしかできないこと?それは?」
「何って。本当はわかっているくせに焦らすのが好きなの?それとも私が積極的にすればいいの?でも今はこっちがいいな」
俺とタマコの間にコミュニケーションが取れていない。何を求めているのか見当もつかないから聞いているのにわかってもらえない。どう言ったらわかってもらえるか。思考するが何も思いつかない。
タマコは俺の手を取り自身の膨らみに近づける。自身の胸の膨らみに俺の手に当てて自分の手は俺の臀部に回す。
これは本当にどういう状況なんだ。
フヨフヨと制服越しに伝わる形のいい柔らかな膨らみを揉むたびに「ン・・」と喘ぐように息を漏らすタマコは俺のスカートの上から形をなぞるように尻を撫でる。
少し状況を考えてもやっぱり状況がよくわかんね。女同士でこうしてイチャイチャしても意味が無いと思うけど。いやタマコにとってあるのか。ヘルメスさんの正体を知っているから。
今の状況を整理していると上空から影が舞い降りてくるのが見えた。それは俺達に近づいているようだった。それは大きく広がった。
俺は咄嗟にタマコを横へ押し飛ばした。
「マヒル・・・?」
タマコはひどく傷つけられたような寂しげな表情で俺を見上げた。その目で見た情景は陶器のような滑らかな白い大きな手が俺の身体を掴んでいるのが見れただろうか。
手首が無い手オンリーな手は宙に浮かんでいた。まるで不思議な力で浮かんでいるように見える。大きさは俺を易々と掴めるほど大きい。指や掌の滑らかな曲線の輪郭は女性的な物と感じさせた。
「マヒル。なんで?」
「早く僕のことはどうでもいいから校舎の中へ逃げろ!見捨てろ!」
「・・・でも」
いつまでも手に掴まった俺を見て行動に移らないタマコに怒鳴り上げた。俺の声が届いていないのか蒼白な顔のままのタマコはオロオロするばかりで行動に移らない。
上空には新たに手が舞い降りてきていた。俺を掴んでいるのが右手で降りてきているのが左手だと思うけど、このままだとタマコも捕まるのも時間の問題だ。
「早く行けー」
俺はタマコを念力で屋上のドアに押し込んでドアを閉めた。手の大きさからは校舎内に入ることはできないだろう。ひとまず安全な校舎内にタマコを避難させた。
やはり外に出るのは危険だ。
「っぐ!」
手は俺一人で満足なのか降りてきたもう片方の手はタマコに目もくれずに俺の太ももを摘まんだ。摘まんだのはねじるためなのかカニの足を取るような力の入れ方で太ももを捻る。舞い降りた左手は幼い子供が虫の足をねじり取るように俺の足をむしり取った。
屋上の床には俺の太ももから零れ落ちた血で汚れた。その上にボトリと今しがたむしり取った俺の足を捨てた。今度は頭なのか左手は俺の頭を摘まんだ。
これ以上ねじり取られるわけにはいかないので未だに状況がつかめていないタマコの元へテレポートをした。頭を潰されたら流石の俺も死ぬ。
「痛った。なんなんだ?あの手は?胴体とかなかった。本体的な物は別な場所にあるのか」
「え?マヒル!」
屋上に出るか迷っていたタマコが縋るように抱き着いてきた。
ねじり取られた足は能力で生やした。けど零れ落ちた血で下半身が汚れた。後で水道で洗おう。




