不思議な学校の現象
タマコの手を引いて教室に向かう中、不思議な違和感を感じた。平日の学校に誰もいないのは不思議な感覚で違和感はそんな物だと思った。この時間なら生徒や教師とすれ違うのに誰もいなくて今学校にいるのは俺とタマコしかいないと勘違いしてしまう。教室や職員室に視界を飛ばせば誰かしらいると思うけど。
タマコは俺の手を気持ち悪いくらいキュっと握り、とても嬉しそうに微笑んでいる。なんだコイツ気持ち悪。
「外が暗い」
ポツリと呟いたタマコの声に反応して俺は窓の外見ると、昼間の時間帯のはずなのに外が薄暗くなっていた。外を見ていると不気味さと気持ち悪さを混ぜたような感じが胸の奥があふれていた。
これから悪いことが起きるように物語っているような気がしてきた。
「雨でも降るのだろう。さっさと行くよ」
見たくなかったので視線を外して、外が暗いのはただ単に空が曇っているだけだろうと結論を出して歩みを進めた。
心なしか学校内がさっきよりも静かになったような気がするが、生徒が誰もいないから気のせいだろう。さっさとミキミ達の戻らないとうるさくなる。
ん?誰もいない?物音もしない。上に俺達の足音が廊下内で反響している。不思議だ。
いや、不思議と言うよりも明らかにおかしい。おかしい部分は上手く説明できないけど学校内の雰囲気が変だ。
「マヒル、何か変だよ。引きかえした方がいいんじゃ」
「引きかえしても変わらないだろう。早く行くよ」
「ちょっと待って、背中に何かが押されて!」
異変を感じて小走りで教室に向かう。向かう間念力でタマコの背中を押す。目に見えない物に背中を押されているのが不快だったのかタマコが少しうるさかった。
それから急いで教室に戻ったけど、教室には誰もいなかった。さっきまでミキミ達がおしゃべりしていたはずなのに誰もいなくてガランとしていた。その上ミキミ達の私物もなくなっていた。
俺達がいない間に教師が来て生徒は帰るように連絡したのか?それだったら、放送で言った方がいい。ただ帰るように連絡したのならミキミ達は待つはずだ。それなのに俺達を待たずに帰るのか?
ポッケに入れていたスマホを取り出してミキミかルカから連絡が着てないか確認すると。
「マヒル、電波が無いみたい」
「そうみたいだね」
俺よりも先にスマホを見ていたタマコがスマホの画面俺に見せて言う。スマホの電波の表示が圏外になっていた。これじゃ、ミキミ達から連絡来ていても分からない。
てか、今の状況って海の時みたいだ。街が変な雨が降って電波が繋がらなくなるって。
一週間前に起きたのに今週もそんなことなる?テロ事件が起きた翌日に。
「どうする?」
「どうするってここにいてもしょうがないだろう。学校内を探せば誰かいるだろう」
この状況で歩き回るのは正しいのか分からない。前はスーパーアルティメット団がいて、スーパーアルティメット団の亜空間で安全に過ごすことができていた。スーパーアルティメット団がいなければ影の化け物や動く人形とかに襲われていただろう。聞いた話だと他にも化け物がいたとか。
あの時みたいに学校内に化け物が徘徊しているかもしれないから一か所にとどまるのは危険だと思う。もしかしたら学校内にミキミ達、今日登校した生徒や教師がいるかもしれない。
化け物に襲われても俺には命の護符が二つもある。スーパーアルティメット団が言っていることが正しければ一枚で一回死ぬことをキャンセルできる代物だ。
死ぬのは嫌だからできるだけ死なないようにタマコを守ってみよう。
「とりあえず行こう」
「どこに?」
「どこだろうね?僕達の他に誰かがいればいいのだけど」
さっきから視界を飛ばして学校内を散策しているけど誰もいない。本当に俺とタマコの二人だけのようだ。窓の外に念力で飛んで脱出したけどそれはやめておこう。窓は開くけど外の方が危険なような気がする。
キーンコーンカーンコーンとチャイム音が静まり返った校内に広がって、放送が始まった。
『時間になりましたので、今から体育館に集まってください。繰り返します。時間になりましたので、今から体育館に集まってください。送れず集まってください』
男のか女なのかわからない中性的な声でそう放送された。
「体育館?行ってみる?」
「いや、行かな方がいい」
放送終わり、タマコと見合わせると放送の指示に従ってみるかと問いかけるタマコに対して俺は拒否した。今しがた誰か放送室に誰かがいるのかと期待を込めて視界で確認したが、放送室には誰もいなかった。しかも放送室の機材は稼働していなかった。放送室じゃないと放送が行えないはずだから放送室の外ではできない。
体育館に何かしらあるかもしれないけど、放送の通りに従えば何が起きるかわからない。視界で体育館を調べているが今は何にもないが、海の街にいた影の化け物がいたように透明な化け物がいるかもしれない。廊下にもそんな化け物がいるかもしれないけど。




