テロ5
腕や背中に走った痛みを我慢して振り向くと振るえる手で銃口を向ける少女がいた。そして能力を使い傷を治して身体に残った銃弾を手にテレポートさせる。
「化け物!」
少女はそう叫び、引き金を引いた。
銃口から出る弾丸はどこにもあたることはなく、宙にとどまった。飛んできた弾丸を念力で止めた。
「なんで?」
少女は惚けたように呟く。
そんな少女に対して俺は念力で止めた弾丸を手で摘まみ取って少女に近づく。俺が近づくことに気づいた少女は逃げようとするが逃げられない。俺が念力で足を固定しているから。
彼女はパニックになっていて自分が何故動けないのか理解してないっぽい。
「こっちに来ないで!」
威嚇するように引き金を引く少女の表情は恐怖に染まっていたが、人に向かって銃を撃つ悪い子の罰はこれくらいでいいだろう。銃を持っているのは男子だけだと思っていたけど、女の子も持っているとは思わなかった。
銃を手に震えるところを見るに誰かから銃を奪ったのだろう。ただ人を撃つのは怖いだろうが、今の俺みたいな怪物の姿は怖がりながらも撃てるみたいだ。自衛のために持っているだろうけど他の人に向けて撃つと本当に死人が出るから彼女の為にも没収したほうがよさそうだ。
保健室の中に連発で銃声が響く中で俺は怯むことなく彼女に近づく。彼女は近づけさせまいと当たることは無い銃弾を放ち続ける。
てかその銃って幾つ弾丸入っているの?さっきからリロードなしで二十発ぐらい撃っているけど弾切れないの。ゲームみたいに無限に弾丸を出せるの。その銃だけ特別な仕様なのかな?とあるゾンビゲームの無限ハンドガン的な物かな。これはレアなブツだな。
手が届きそうな距離に近づいた。さてとこの銃は没収だ。
横から爆発するような音と共に右半身に突き刺さる痛みを感じた。
右半身を見ると小さな穴が出来上がっていた。テレポートで穴を作った物だしながら治して、右側に視線を向けるとライフルを構えた男子がいた。
構えた銃は一発で複数の弾丸が出るショットガンというヤツだろう。
「痛い、どうして?」
少女はそうつぶやく。少女を見ると少女にも穴ができていた。弾丸は少女にも当ったようで穴から痛々しく血が滴る。
「怪物が!アサコから離れろ!」
男子はアサコと呼ばれた少女に弾丸が当っていることを知らずに俺に銃口向けて一発引き金を引く。
爆発音と共に拡散した弾丸が俺と少女を襲う。当たる前に念力で止めたけど。
止めた弾丸を落として、少女に触れて傷を治療すると同時に彼女が持っていた無限ハンドガンを没収する。
そして四次元空間に無限ハンドガンを入れる。
スーパーアルティメット団に無限に出る銃が欲しいと言えば準備してくれそうだけど。
すぐに男子の真横にテレポートしてショットガンも没収する。
「いつの間に!」
男子が驚愕している間に男子を屋上にテレポートした。少女と知り合いみたいたったけど銃を持っていたしな。校庭で磔にされている生徒や先生をやったのはこの学校の生徒だろうし、離れさせた方がいいだろう。数分ぐらいで屋上から保健室に来れるだろうから意味がないのかもしれないけど。
少女は流れ弾に当たった痛みで気を失ったようで、床に寝させるのは可愛そうだったので空いているベッドに寝かせた。その内目が覚めるだろう。
その後の俺は学校の中を探索した。
学校の中は街と状況は変わらず、酷いありさまだ。校門や校庭の磔の死体を見るに中も悲惨なことがなっているのは予想していたけど。廊下には生徒や教師の死体が転がっているし、置くだけのセンサー式の地雷、指向性対人地雷が廊下の角に設置してあるから角を曲がろうとしたらドカンと爆発するようになっている。
争った跡もいくつかある。ラッキーなことに生徒の死体の近くに銃も落ちていた。ブービートラップ付きだけど。
ブービートラップが作動する前に銃をテレポートで手元に引き寄せてブービートラップを無力化させる。もしくはわざとブービートラップを作動させてから銃を回収する。
爆発で銃が使えなくなるのを恐れたのか知らないが、手榴弾を使ったトラップは少なかった。ほとんどワイヤーやピアノ線を使って体の部位を再起不能にするためのトラップがほとんどだった。
ブービートラップに引っかかった首の無い死体やワイヤーに絡まった腕がちらほらあった。痛々しくて見ていられない。よくエグイことをするな。
俺にとって爆発で即死するよりはワイヤートラップの方がありがたいけど。
いくつかトラップの解除(作動)をさせて四次元空間に入れた銃の数もそれなりの数になった。
いくつかの教室を巡って来たけど、死体しかない。生き残りはもう保健室に残して来た三人と屋上に飛ばした男子しかいないのか。だけど死体の中にミキミやルカがいないのは安心した。二人とも安全な場所に避難しているだろう。
おや?学校内に飛ばしている視界に人を見つけた。だいぶ生き残りいるようだ。
全員体育館にいるのか。行っていみるか。




