テロ3
次はどこに行くか考えながら歩いていた。ここら辺の銃器を持った少年達を無力化したので、やることは無くなった。今になって四次元空間に入れた銃器は三桁を超えて、爆発物の数も三十を超えている。能力者である俺が銃器なんか持っていても豚に真珠、宝の持ち腐れである。銃なんて飛び道具を使うならば能力を使って行動した方が早い。
目的が決まらず街を練り歩く。狩り過ぎたのか銃を持った少年達の姿が見えなくなった。ただ銃に撃たれて死んだ人がちらほら見えるからまだ持っている少年達がいるはずだ。銃声は聞こえないけど。
もしかすると双眼鏡で俺を見つけては逃げ回っているのかもしれない。スマホと言う便利アイテムで俺の位置を仲間に教えて俺から避けるように離れているのかもな。今の姿はただでさえ目立つ姿だ。高身長のフルフェイスヘルメットを被った女性だ。ここにいると言っているような物だ。
もしくは能力者の組織が対応してもう銃を持った人達はいなくなったかもしれない。
銃を持った人がいないなら、ここにいても意味がない。とりあえず学校へ行こう。
誰かしらいるかもしれないと考えた俺は学校へテレポートをした。
我が校の校門前に立つと凄惨な光景と言っていいほどの物が目の前に広がっていた。というか学校が崩れていた。昨日や一昨日まで普通に通っていた学校が半壊と言っていいほど崩れていた。使った爆発物が高威力だったから学校が半分崩れたのか、それとも爆発物を取り扱ったのが素人だったから半分残ったのか。そんな疑問はどうでもいい。
校門から入ってすぐの花壇には十字架が刺さっており、それに人が磔にされていた。ほとんどが男性教員だ。顔が無かったり、身体中に銃で撃たれた穴が空いている。顔が無くて判別ができていないが、磔にされている男性教員の服装に覚えがあった。生徒に嫌われている教員だ。
恨みつらみを晴らすべく銃の的にされたのだろう。的にされたのは死んだあとか、生きている間にかは俺には知らないことだ。
磔のオブジェの先に進み、校庭の方へ足を進めると校庭にも磔のオブジェが立っていた。制服や学校指定のジャージを着ていることから生徒のようだ。花壇の磔を見るにあの中も生きた人はいないだろう。
惨いことをするな。
「止まれ!」
校庭の方へ足を進めようとしたとき静止の声が聞こえた。しかも聞いたことがある声だ。
フルフェイスを被っているから視界が悪いので声の主が見当たらない。近くで聞こえたから俺の近くにはずだ。ただ俺の周囲には隠れる場所が多いから隠れている状態で声をかけたのならあたりを見回しても当然見つからないだろう。視界で探せばいつかるだろうけど、視界を使って探すのはいいがどのくらいの時間がかかるだろうか?早くても数秒、遅くて一分以上。数秒で体に幾つの銃弾で穴が作れるか。痛いのは嫌だな。
「その先には地雷が埋まっているから行かない方がいい」
声はさらに警告をしてくる。
地雷?校庭には不自然にこんもりと盛り上りと掘りかえしたような跡がある。そこに地雷が埋まっているのだろう。校庭に入った途端爆発する仕掛けだ。
それよりも声の主はどこだと視界を飛ばしてみたらすぐに見つかった。
声の主は地面から首だけを生やしていた。ふと見たら生首が転がっていると見える。周りに複数の亡骸があるから。まあ、声の主はアキラだったのだけど。
この人、地面の中に隠れていたのか?
「わかった。ありがとう」
首だけひょっこり出したアキラに短くだけ返答する。
今は体売りの女だから正体がバレないように声をかけるだけにとどめておく。声もキンキンに高いアニメボイスだから多分バレないと思う。
「そうだ。マヒルちゃん。リンちゃんがなんで来ないの?って寂しがっていたよ?たまには本部に顔を出したら?」
「って、バレていたのかよ。東京でしょ?遠すぎるから無理。僕はいろいろと忙しいの」
フルフェイスのヘルメットを被って、身長や腕の数を変えているのに速攻にバレた。何故だ。変装は完璧なのになぜバレた?
海の事件以来スーパーアルティメット団から距離を置いていた。距離をいていたのは特に理由はないが、海の事件で泣く女に差し出された塊を食べてしまったから化け物みたいな扱いを受けるんじゃないかって距離を置いていた。
スーパーアルティメット団の本部、西村の家はもともと行く気はない。自分の能力を喋ってしまったからスーパーアルティメット団のメンバーとつるんでいるとなんでもかんでも話してしまうかもしれない。
西村は俺の本当の性別を知っているから周りにバラすと脅されたら従うしかないけど。
俺はなんであんなにペラペラと自分の能力を喋ってしまってしまったのだろう。あの場にいた西村の側近の能力に違いない。




