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海41

 タマコやルカからいろいろい聞かれてあれこれ30分ぐらい経過した。


「もういいだろ?これ以上は無理だ」

「なんで?マヒルちゃんならもっとやれるよ」

「マヒルガンバ」


 ミキミ達にはスーパーアルティメット団の名前を伏せて、彼らは超能力を持った集団と説明した。俺達が不思議空間にいるから超能力者の集団のことは納得してもらえた。説明したのはいいものの今度はなんでそんなすごい人達と俺が知り合いなのか質問された。

 なのでちょっとしたマジックをするような感じで念力を披露したら、ルカやタマコ達にそれが受けた。

 四次元空間にしまっていた鉛筆をポッケから出したように見せてからテーブルの真ん中に置いて浮かせただけなのに。それを見た少女達は大盛り上がりで、次はこれを浮かせてとかその状態で何か書いてとかせがまれた。


「わかった?僕も弱いけど超能力を持っているから、そういう経緯で知り合いになったのよ。あと遠足の日に遊園地で僕達の後を付け回して来た男の人がここのボスらしいよ?」


 俺の念力の力はとても弱いから軽い物しか持ち運べないと説明した。ついでとばかりに西村の情報を出してみた。あのストーカー野郎がここのボスだと分かったら、無暗に調べることないだろう。秘密結社だからいくら探しても出てこないと思うけど。

 初めて西村と出会った遠足の日、あの日はいろいろあったけど間接的とはいえミキミ達はスーパーアルティメット団に助けられているんだな。今回で二回目だ。

 もしかすると俺と関わっていることで他の組織がミキミ達に危害が及ぶかもしれない。ここに教命部のミカがいたから顔が知られたミキミ達が人質としてとらえられるかもしれない。能力者の組織は何を考えているのか分からないからな。

 その時に考えればいいか。


「ヘルメスさんも?」

「ヘルメスさんも」


 俺は能力者の関係でヘルメスさんと知り合ったと言ったつもりだったが、ここでタマコが変な勘違いをしてしまった。ヘルメスさんもスーパーアルティメット団に所属している物だと思ってしまった。

 そのタマコの勘違いが後日大きな波乱を巻き起こるのは今の俺には見当もつかなかった。

 しかし腹が減ったな。冷蔵庫を漁れば何か食べる物が出てくるだろうけど自分で作るのはめんどくさいな。

 ミキミ達はきっと田中さんが作ってくれた朝食を食べたのだろう。今はその食後のお茶と言った感じだろう。田中さんに作ってくれと言うのは申し訳がない。

 食材をそのまま食うのは田中さんやミキミに止められそうだ。スーパーアルティメット団のビルに行けば食堂とかありそうだ。建物の中にオフィスや病院のような区画もあったんだし、メンバーの食事場が必ずあるはずだ。


 ぐぅー。


 どこで飯を食べるか考えていると俺の腹から気の抜けた腹の虫が鳴いた。


「マヒルちゃんお腹が空いたのね。田中さんがマヒルちゃんの為に作ってくれたのがあるから持ってくるね」


 俺の腹の音を聞いたミキミが立ち上がってキッチンへと向かった。


「田中さんって料理ものすごくうまいよね?」

「うんうん。昨日食べた旅館のご飯よりもおいしかった」

「ところで田中さんは?」


 朝食は田中さんが作ってくれた物を食べたのあろうタマコとルカが感想を言いあう中に田中さんのことを問いかけた。


「朝食の後片付けをしているよ。私達が手伝いますって言っても若い子達はお茶してって言ってキッチンに行ちゃったんだよね」

「そうそう、私達は全部田中さん任せるのは心苦しいけど田中さんそういうならねぇ?」


 朝食の後片付けというと皿洗いとかだろう。タマコの嘘くさい言葉は流して、田中さんは気を使ってそう言ったのだろう。町に閉じ込められたこの状況でミキミやその友達の俺達が気を紛らわせるように雑談させる時間を作って精神的にストレスをためないようにしているに違いない。


「持ってきたよ。おにぎりだよ。マヒルちゃん、具はタラコと梅干が好きだったよね」

「うん、ありがとう。いただきます」


 ミキミが拳ほどの大きさのおにぎりをトレーに乗せて持ってきてくれた。

 口を開けてかぶりつこうとしたらピンポーンとチャイムが鳴った。

 こんな時に誰だろう。せっかく飯を食えると思ったのに今回の俺はついてない。この部屋自体に不思議空間状態なので視界では部屋の外を見ることができない。

 スーパーアルティメット団なら勝手に入ってきそうだけど、常識がある人が俺が疲れはてて寝ていることを考慮して訪ねてきたのかもしれない。

 雑用かなんかの呼び出しだったら、西村の顔面を殴ってやる。


「私が出るね。マヒルちゃんはゆっくり食べてて」


 俺が腰をあげようとしたら、隣に座り直したミキミが立ち上がってそう言い残して玄関に行ってしまった。この部屋内なら視界で見えるのでミキミを追いかけるように飛ばした。

 田中さんが作ってくれたおにぎりを頰張りながらミキミの来客の対応の様子を観察する。

 絶妙な塩加減で美味しい。


「あのどちら様ですか?」


 ミキミはドアスコープで相手を確認することなくいきなりドアを開けた。

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