表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/197

海7

 ルカ達をナンパしていた男達は俺を知っているようだけど、俺は男達の顔に見覚えが無い。


「そんなことより君達も一緒に遊ぼうよ?」

「やめとけ、その子もメンバーだ。俺達が狙い目は普通のだろう?他の三人も同じだろう」

「声をかけて悪かったね。次行くぞ」


 男達の一人がターゲットをルカから俺に変えてそんなことを言い始めたが、仲間がそれを制止させた。

 もう一人の仲間がルカやタマコに謝罪をして仲間達とすごすごと去っていた。


「いったい何だったのよ?あの人達ってマヒルちゃんの知り合い?向こうは知っているようだったけど?」

「僕だって知らないよ。それよりもジュースを買ってきたよ」


 メンバーってもしかしてスーパーアルティメット団のメンバーって意味か。あの男達もスーパーアルティメット団のメンバーだったから俺の名前を聞いて身を引いたのだろう。

 普通というのは能力を持たない女の人をナンパしたかったようだ。俺と一緒にいたミキミとルカもスーパーアルティメット団のメンバーと勘違いしたのだろう。能力云々の前に相手が嫌がってる素振りをしているならさっさと去ればいいのに。

 組織が大きくなって中にはああいう人が出てくるのは、当然と言うべきか。西村とかメンバーのモラルの教育的なことをしてほしい物だ。モラルの欠片も無い俺が言えたことではないけど。

 ウイルスの一件でスーパーアルティメット団内で有名になってしまったことは置いといて、あの人達のことを知らないのは事実だし、ルカ達に話すことはないので誤魔化すように買ってきたジュースを渡した。


「ジュースを買う為に今まで掛かったいたの?それにしては遅くない?自販機を求めて遠くに行っていたの?」

「いや、これは近くの自販機で変えたけど、知り合いに出くわしたというか。絡まれたというか。長く話し込んじゃって。心配かけたのは謝るけどもう子供じゃないんだから総出で僕を探さなくてよかったんじゃないの」


 ルカになんで時間を過かったのか理由を答えて、もう高校生なんだから迷子になるわけでもないのに心配して探さなくてもいいんじゃないのかと聞いた。ここに着いてから一時間すら経過してないのに過保護すぎる。俺は別に迷子RTAをしているわけではないのに。


「それはミキミちゃんに言ってよ。私は大丈夫って言っているのにミキミちゃんがマヒルちゃんが戻ってこないって心配していたんだよ?それにマヒルちゃんは誘拐とかされたばかりじゃんか、怪しい人に自分から着いて行くしね」


 怪しい人について行くの言葉に首を傾げそうになったが、ミキミ達を放置してウイルスの件で西村に着いて行ったのを思い出した。あの時は自分が死ぬ可能性があった上の緊急事態だったからしょうがなかった。


「あれ?マヒル?いつからいたの?」


 タマコはずっとスマホを弄っていたので俺が来たことに気づかなかったようだ。

 その後、俺達は田中さん準備してくれたビーチボールで遊び、浅めの場所で軽く泳いだり、して海を堪能した。

 俺の場合はスーパーアルティメット団の子供達にバレてしまうのではないかと気が気じゃなかった。数時間経っても誰も来なかったのでアイちゃんやリッカが子供達を説得とかして押さえてくれていたのだろうか?

 友達と遊びに来ていると伝えてよかった。


「次は何して遊ぶ?」

「待って、ちょっと休憩しない?私は限界。疲れた」

「そうだね。思いつきそうなこと一通り遊んだし、ここらへんで休憩にしよう」


 運動音痴なミキミが最初にバテると思ったが、友達と海に来られたのがよほど嬉しかったのか張り切っていた。その反面にタマコはいつまでもスマホを弄ってばかりだったのでルカに「海からかえれば好きなだけ弄れる」と言われて、スマホを取り上げらえて臍をまげて、渋々ミキミとルカに付き合う感じのスタンスで海を強制的に堪能していた。まだ体力に余裕があるはずなのに一番最初に根をあげてスマホを取り返そうとルカの隙を伺っている。あの調子だと休憩中の間も募集されたままだろう。

 俺は最低限楽しんでますよアピールを出しつつ、スーパーアルティメット団のメンバーが来ないか警戒していた。


 時間も丁度お昼ということで遊びはいったんやめて、田中さんお手製のお弁当を食べた。

 お弁当の中身はサンドイッチやおにぎりなどの定番な物から田中さんの地元の漬物が入っていた。その漬物が意外にも美味しく、あまじょっぱさな味わいにコリコリした触感が癖になりそうだった。


「「「「ご馳走様でした!」」」」

「あらあら、綺麗に食べてくれて嬉しいわ。みんなそんなに美味しかったのかしら?」


 残さず綺麗に食べ終えた弁当の容器を見て田中さんは嬉しそうに言葉をこぼした。


「次は砂で何か作ろう!マヒルちゃん」

「なんで僕なの?」

「砂のお城でも作るの?じゃあ私はパスで。三人で楽しんで」

「あんたもやるのよ。それか首から下を埋める?今の私なら砂で貧相な身体をモデリングできそうな気がするわ」


 ルカはタマコを寝かせて体に砂を盛り始めると同時にピチャンと空から滴が落ちてきた。


「ん?雨か?」

「今日は雨降らない予報だったのに」


 豪雨の天然のシャワーが海で濡れた俺達を洗い流すように降り始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ