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水着選び

 その放課後、とは言っても14時前には学校が終わった。

 世界がこんな状況になっても俺の回りはそんなに変わっていない気がする。街で見かける男性の姿が皆無になった感じなだけで俺の日常はいつも通りに回る。近くのコンビニは普通に営業しているし、テレビに映るニュースもいつも通りに放送している。問題が起きているかもしれないけど、実感するのはしばらく経った後だと思う。それでも俺は感じないかもしれない。ただ俺が周りに無関心なだけかもしれない。


 今度の休みに海に行くことになったので、その時に身に着ける水着を買うことになったが、この世の中まともにやっている店はないかと思っていた俺とミキミ達三人が向かっているショッピングモールもいつも通り営業しているらしいので四人で向かうことになった。

 俺はヨルノの水着を借りればいいのではないかと思った。兄に水着を借りられる妹は嫌かもしれないが、俺の能力でヨルノの水着とぴったりと着られるが、ふと思ったがヨルノが持っている水着はスクール水着しか持っていなかったのを思い出した。しかも小学校の時のものだ。

 能力で体格を自由自在にできるからと言って女子小学生の水着を着られるほど体格を縮めるのはまずい。

 俺一人だけで着るならいいが、ミキミ達がいるわけで、ミキミ達の前で体格を縮めるわけにはいかない。

 そういうわけで諦めて水着を買うことにした。


「この水着マヒルちゃんに似合うと思うよ。試着してみて」

「こっちの青のビキニの方がいいかな」

「マヒルはこのきわどいセクシーな方がいい。絶対に似合う」


 水着を買う為に来たのに俺は何故かミキミ達の三人が選んだ水着を持って試着室に押し込められた。俺にこれを着ろって言うのか?ミキミやルカが選んだ水着はグラビア雑誌で見るようなノーマルなビキニでいいが、タマコが選んだ水着は布面積が小さすぎる。下はTバックなんですけど。これは俺にとって早すぎる水着だ。これは試着しないで戻しておこう。


「着たら言って、見るから」

「次はこっちを着てもらほしい」

「待って!僕のよりも自分のを選んだ方がいいんじゃないのか?」

「だって、マヒルちゃんに可愛くて似合うを着てほしいんだもん」


 とミキミが漏らす。

 あれ?ミキミは終えが元男ってことを知っているのになんでビキニを着せようとするのか謎である。

 着る水着は棚にある中で最初に触れた手に触れた水着を買うのに、何故選ぶ必要があるのか。


「私達はただマヒルちゃんの水着を見たいだけ」

「え?私は真面目にマヒルに似合いそうなのを選んでいたんだけど」


 ルカが悪びれずにそんなことを言うとタマコが少し驚いたように言う。

 真面目に選んであんなきわどい水着を選ぶとかありえない。いつもの調子でミキミとルカが選んでいたから空気を読んで面白そうな物をチョイスしていたと思っていた。これで悪意が無いから質が悪い。


「着たぞ。これで満足か?」

「じゃあこれを」

「その次はこれで」

「もういい加減にして、僕のはいいから自分の水着を選べ!僕は僕で選ぶから」


 ルカとミキミが調子に乗って次々と水着を渡してくるもんだから少し強めの口調で言ってやった。

 二人はシュンとしおらしくなって自分の水着を選び始める。やっと静かになった感じだ。

 なので俺は自分が着る水着を選ぶ。ミキミ達に付き合って海にはいくけど海に入るのも泳ぐものもつもりはないから水着の上にパーカーでも羽織るか。

 しかし、いろいろ種類があるな。淡いピンクでフリルが付いたのは遠慮したい。一番いいのは地味目な色で布面積が多い奴がいいのだが、そうなるとスクール水着みたいな水着になってしまうな。次に布面積が多いのはフリルが付いていないセパレートタイプの水着だ。

 一目だとスクール水着と見分け付かないデザインだが、上下に別れている。色合いも藍色で派手な色合いではない。いいデザインの水着だ。胸のサイズは苦しそうだが、そこは能力で調整すれば問題なく着られるだろう。


 ルカやミキミが言われる前にこっそりとレジに持っていき買う。


「あら、マヒルちゃんもう買ったの?どういうの買ったの?」

「ああ、それは秘密。お楽しみにしてくれ」


 買って、店員に水着が入った紙袋を持って後ろを振り向くとカラフルな水着を持ったルカがいた。少しびっくりしたが、水着のことは誤魔化せたと思う。水着を買う為にレジに並ばなければいけないからそりゃあ並ぶよな。


 ミキミもタマコも買い終わって、帰路についた。

 でもミキミはまたどこかに行ってしまうとか行って一緒に帰ることになった。

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