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幼馴染のお家で

「ちょっちょっ、なんで胸に触るんだよ」

「だって胸が!あるんだもん」


 よくわからない主張をするミキミの手を払いのける。


「柔らかった。本物?マヒルちゃんって女の子だった?でも小学校の時は男の子だったのに。マヒルちゃん脱ごうか」

「脱ぐ?」


 触れた感触が本物だったから困惑するミキミはさらに意味不明なことを言い始めた。脳の領量がマックスを超えて無意味なことを口走っていると思いたい。

 ミキミの目がきらりと光った。

 その瞬間俺が着ていた学校指定のブレザーとワイシャツをミキミに取られていた。超能力を持っている俺がこうも簡単に衣服を掠め取られるとは。ミキミも超能力を持っているのか?


「やっぱり女の子。こっちも」

「こんどは下か。下も見るのか。気が済むならいいけど」


 あらわとなった俺の胸の膨らみをガン見する幼馴染の女の子は何かを確信して俺のスカートを捲った。

 ミキミの行動に諦めた俺はミキミにされるがままスカートの中を見せた。

 俺のスカートの中は男物の下着をはいている。


「だめだよ。マヒルちゃんも女の子なんだからブラとショーツつけないとダメだよ。一度私のをつけてみる?」

「それは遠慮しておく。てか僕を連れてきたの?」


 可愛刺繡が施された下着の上下を持ってミキミがギリギリと迫ってくる。このこのままだとブラからパンツをつけさせられるし、はかされる。

 女物の下着をはかない、つけない俺は話題を逸らした。


「忘れてた!マヒルちゃんはクラスメイトのお友達からイジメられているの?それになんで女の子になっているの?」

「あー、その話か」


 ミキミから聞かれると思っていた。

 お昼休みのタマコ達と話してたことを本人達の近くで聞いていたから聞かれるとわかっていた。それに今の俺が女になっていることに疑問を持つことも当然。

 どう説明したもんか。


「これは呪いなんだ」

「のろい?」

「そう。クラスメイトが僕の姿を見られないのも、女になったのも。他にもあるけどすべては呪いのせいなんだ」


 自分が望んで絡まれたくないからクラスメイトから認識されないようにしているし、可愛い服を着たいから女になっているけど、ミキミに本当の理由を話すよりも中二設定を盛り込んで説明したらなんか面白そうなことになりそうだ。


「マヒルちゃんはなんで呪われたの?」

「それは長い話になるけど全部アイツのせいだ。ヘルメスさんが元凶だ。ヘルメスさんが僕にこの呪いをかけたんだ」


 ヘルメスさんは俺だけど。


「ヘルメスさんってタマコちゃんが大好きな人だよね?なんでマヒルちゃんに呪いをかけたの?」

「ヘルメスさんの素顔と本名を知ったからだ。今言うとミキミも呪われるから言えないけど、僕はこの呪いを解くために今超頑張っているから学校では話かけないでね。それとこのことは僕とミキミの二人だけの」

「うん!わかった。それにしてもヘルメスさんって酷い人だね。マヒルちゃんに呪いをかけるなんて、私!マヒルちゃんのために呪いを解くのを手伝うよ」


 ミキミは最後の方の俺の話しを聞いているかわからないけどなんか決意したみたいだ。


「マヒルちゃんは男の子だって誰にも言わないよ。お友達だからね」


 ミキミは俺の右手を両手で握りながら俺が男だって誰にも言わないと約束してくれた。学校にいる間はずっと男の姿だけど。


「ミキミちゃん何しているの?相手を裸にさせて」


 と追加のお菓子とお茶を持ってきた田中さんが俺達を見た。

 俺は上裸の状態で、ミキミの足元には俺が着ていた制服が落ちている。第三者がこの状況を見たらミキミが俺を脱がしたように見える。


「どうしましょう。これをミキミちゃんのお母さんにどう伝えたら、ミキミちゃんが女の子を好きになったのって私のせいだ。でも最近の子は同性愛を、私はどう説明したら」

「田中さん、これは誤解なの!マヒルちゃんがブラをつけないから」


 俺達を見て戸惑う田中さんと何とかこの場を収めようと必死に状況を説明するミキミの図は面白かった。

 なんとか田中さんを納得させたミキミと俺は出かけることになった。

 そう俺の下着を買いに行くことになった。田中さんの愛車に乗って。

 田中さんの愛車は名前はわからないが映画でヤクザとかマフィアとかが乗っている高級車だった。


「なんとかなったよう。もうマヒルちゃんもなんか言ってよ。田中さんに私が変な子だってお母さん達に伝わりそうだったのだから」

「変な子ってのは本当じゃないの?友達もいないし」

「いるよ!タマコちゃんにルカちゃん。マヒルちゃん酷いよ。でもこうして話すのは久しぶりだね」

「そうだね」


 車の中でミキミの話を付き合いながら空を見上げた。

 なんで女物下着を買いに行かなければならないのか。

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