オアシスの夜 1
今回と次回は15禁くらいの百合えっち回です。お好みでない方はご注意を。
飛ばして頂いても、物語の大筋には影響ありません。
フィルはくすりと笑いながら口を開く。
「驚いたよ…アペプを引き付けるために、ヒクソス領から離れた方がいいんじゃないかって、まさかリネアが言い出すなんてね……わたしの時はあんなに怒ったのに」
「引き付けると言っても、しばらくの時間稼ぎです。戻らないお覚悟だったフィル様の時とは違います」
リネアは、少し拗ねたように言う。
「わかってるよ。もし同じだったら、あの時のリネアみたいに、今度はわたしがリネアを押し倒して、絶対に行かせないもの」
「…どんなふうにですか?」
リネアは、期待するように上目遣いでフィルを見つめた。
「こんなふうに」
フィルはリネアの肩に手を掛け、そっと身体を倒した。そして、重なり合うように砂の上に横たわる。
「それでも止められなかったら…?」
間近に迫ったフィルの顔を見つめるリネアの頬は赤く染まり、胸の鼓動は早く大きく響いている。それはフィルも同じだった。
リネアが何を求めているかは、もちろんフィルにもわかっている。…今夜は、最初からそのつもりだったのだから。
「リネアとひとつになる。何があっても、ずっとリネアと一緒にいられるように…その時は、わたしを食べてくれる?」
耳元で囁くフィルに、リネアは恥ずかしそうに頬を染めて頷く。
「…味見して、いいですか…?」
「うん。好きなだけ味見して…」
魅入られたようにふたりの顔が近づき、目を閉じると同時に唇が深く重なった。互いの舌が絡み合って…ちゅく…ちゅぷ…と、泉の波音ではない、秘めやかな水音が夜のオアシスに響いた。
「…もっと、フィル様が欲しいです」
唇を離した途端、切ない声で言ったリネアに、フィルは身を起こして自ら腰帯を解き、するりと服を地面に落とした。そしてリネアの服も同じように脱がし、一糸まとわぬ姿となって向かい合う。
月の光に惜しげなく素肌を晒し、潤んだ瞳で互いを見つめるふたりの少女の姿は、神秘的なまでに美しかった。
「…抱いて…リネアのしたいこと、全部して…わたしはリネアのものなんだから…」
フィルはリネアに身体を寄せ、耳元で囁いた。リネアの背に回した腕に少しだけ力を込め、甘えるように自分の肌をリネアに擦りつける。
「あぁ…嬉しいです…フィル様…」
フィルの誘惑にリネアの箍が外れる。
…とろとろに蕩かして、全てを独り占めしたい…
離れ離れになっていた間に溜まっていたフィルへの欲求が、堰を切るように溢れ出し、もう抑えきれなかった。
リネアはフィルの首筋に顔を寄せると、肌にそっと口づけをして舌を這わせた。
くすぐったそうに身をよじるフィルの反応を楽しむように、リネアは肌を舐める舌を少しづつずらしていく。
フィルの上に唾液の跡をつけながら、首筋から鎖骨へ…。
「…そんなに舐めちゃ、恥ずかし…ぃよ…まだ…水浴びしてない…」
「……フィル様の味、美味しいです…」
リネアの舌がフィルの胸へと降りてきて、双丘の間を通り、麓を回って少しづつ丘を登っていく。
「あぁっ…!」
リネアの手で小ぶりな膨らみを優しく揉まれ、フィルは高い声を上げた。
フィルは昔から胸の大きさを気にしているが、リネアに言わせれば形の良いとてもきれいな胸だ。
ちょうど手のひらにおさまる大きさ、張りがあるのに柔らかな触り心地、触れる度にぴくんと恥ずかし気に震えるところも可愛らしい。
ふふっと微笑んだリネアは、薄紅色に染まった胸の頂きを口に含み、たっぷりと唾液をまぶして舌でくるむ。舌で転がすたびに、フィルの熱っぽい吐息と掠れた喘ぎ声がリネアの狐耳をくすぐった。
「あ…んっ…」
肌に感じるリネアの温もり、ぬめりを帯びた舌の感触、そしてうっすら汗ばんだリネアの肌から香る林檎のような甘い匂いが、フィルを抗いようのない心地よさに浸らせる。
喘ぎ声とともにフィルの口の端からこぼれた唾液を優しく舐め取り、リネアはフィルの胸に触れていた手をお腹の方へと滑らせていった。
次回予定「オアシスの夜 2」
フィルから誘惑したのに、えっちの時はリネアちゃんが攻め。




