噂の2人
《1週間後》
クイーンズタウンではリュウト達はまた話題のタネになっていた。
「おい聞いたか?」
「何がだ?」
「あの銀騎士、ついに嫁さん見つけたらしいぜ?」
「マジかよ!?あの女殺しのリュウトが!?」
「あぁ……しかも相手はめちゃくちゃ美人らしい!」
「まじか、じゃぁブス専って噂は嘘だったんだな」
「その噂は嘘だったが、他の噂になってた方は当たりだったみたいだ」
「てことは……」
「あぁ……美人は美人なんだが…………幼いんだ」
「リュウト、ロリコン説、大当たりか……」
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そんな噂の飛び交ってるギルドのカウンター席でため息を付くリュウト。
「はぁ…………」
「どぅしたのっ?リュウト?ふかぃため息なんかしてっ」
「お前の事だよ、みや」
「??」
少女『みや』は、わざわざリュウトの隣に座って腕に抱きついている。
「世間では、歳が離れすぎている人を好きになったら気味悪がられるんだよ」
「ぅーん、たしかにっ!私よりずーーっと歳下だもんねっ、リュウトはっ」
「自分の見た目を見て言ってほしい発言だな」
「ぅーんっ?」
「ま、関係ないか、前にも言ったが俺は好きな人がいる」
「ぅんぅん、だからそぃつにぁったら殺すね」
「その時は俺がお前を殺すかもな?」
「リュウトに殺されるならぃぃょっ」
「……お前を見てると鏡を見てるみたいだ」
「それでっ、これからどぅするの?」
「ああ、まずはギルドに登録して正式に俺の__」
「妻?」
「話は最後まで聞け、正式に俺のパーティーになってもらう」
「ぅん、分かった」
そう話していたら頼んでいないのに料理が俺たちの机の上に置かれる。
「頼んでないけど?」
「ギルドからのサービスです、お連れの方も」
ミクラル王国の溶岩地帯に生息する「ラバーフィッシュ」という魔物魚の肉を使ったスープ。
ラバーフィッシュの肉は火に強く、煮込んでも溶けずにぷるぷるとした食感が残る。
「ありがとう」
「いえいえ、ごゆっくりと」
そう言っているがギルドのお姉さんは少し怒ってるように見えた。
「リュウトっ」
「なんだ?」
「それ、めっちゃげきからっ」
そう言うみやの目には蛇のマークの魔眼が輝いていた。
「そうか、その情報は助かるがむやみやたらに『解析』を使うな、見られたらどうする?意外と目立つぞ」
「ぅんっ、わかった」
「……」
よくよく考えるとあのギルドの姉さんはこの前告白を断った相手か……
「だとしたら、食べないとなぁ」
「食べるのっ?」
「俺は恋愛に関しては痛いほど分かるんだ、気持ちがね」
あの人はこう言うことをして自分の心を押さえつけてるんだろう、なら答えねば!
「あむ……んぐ!!」
か、からい!いたい!
味なんて無視!ただただ辛いし舌が痛い!
もう食べたくない!だが…………アオイさんの為に!
気合いで無理やり喉をくぐらせ激闘し喰らい尽くした。
「はぁ……はあ……」
終わった頃にようやく水をギルドのお姉さんは持ってきてくれた。
気が晴れてくれていればいいが……
「辛ぃもの食べるリュウトかっこぃぃ」
「先が思いやられるよ……」
まぁ、何にせよ。
俺は異世界ではテンプレート中のテンプレート。
“美少女魔王”をパーティーにゲットした。
これでまた一歩……アオイさんに近づけた気がする。




