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同族殺しは愚者である  作者: 三月弥生
第三章 偽幸現壊
35/111

02  蠢くモノ(1)


「お帰りなさいませ、ナナキ様」


 日が完全に落ち、満点の星空が写る時間。宿の受付で名無達の帰りを待っていた深く頭を下げ出迎えた。


「第三区画でのお食事は…………芳しくなかったようですね」


 顔を上げて二人の様子を見た執事は眉を寄せる。

 名無の表情は硬く色違いの双眸には苛立ちが滲み、料理が包まれている布を乱雑に掴んでいた。接客を生業とする者であれば名無達の様子を見れば目的を果たせなかったと容易に分かるだろう。


「実力差も分からない小物にかかられてな、無駄な手間を取らされた」


「そうですか、心中お察しいたします。見たところ持ち帰られた品は冷めている様子、少しお時間を頂ければそちらを処分して新しい物を出す事が出来ますが」


「構わなくて良い、食事も持ち帰った物を食べる。自業自得とは言え時間を取られた、食事を取り次第休むことにする……何より今から待たされるのは中々癇に障る」


「承知しました、では気分を落ち着かせるお香などは如何でしょう? そのままお休みになるより疲れはとれ――」


「構うなと言ったが」


 疲れた様子の名無を気遣う執事ではあったが、名無は棘のある言葉でそれを遮った。


「もう一度言わなければ分からないか?」


「差し出がましい進言、申し訳ありませんでした」


 宿の従業員として客人を持てなす心配りではあったが今の名無には逆効果だったことを悟り、執事は深々と頭を下げ謝罪の言葉を述べる。しかし、第三区画の者であれば及び腰になったであろう名無の態度に素早く対応してみせる様は、培ってきた経験によるものなのか怯えた様子はない。

 これ以上は下手に出ても逆に相手を刺激しかねない事を知っての潔い引き際だ。


「何かご用があればお呼びください、いつ何時でも対応させて頂きます。当宿での就寝が心安まる物であることを祈っております」


「ああ、俺も心から祈っている」


 低い声で執事の言葉に同意した名無は、そのまま彼の横をお通り過ぎ自室へと続く階段へと進みレラも小さく頭を下げその後を追う。

 宿の階数は全部で五、その中で名無達が借り受けたのは三階の一番奥の部屋だ。何事も無く部屋の中へ入る二人を出迎えるように部屋に備え付けられている魔法灯が部屋を照らす。

「……マクスウェル」


『隣の部屋に人間の反応はありません、荷物や部屋の内部も手を加えられた痕跡は発見できません』


「分かった」


 苛ただしげな雰囲気を霧散させた名無はそのまま部屋の窓へと歩み寄りカーテンを閉めた。


「ここまで来れば後は心配ない、早速あの子を休ませてやろう。ベッドに寝かせてやってくれ」


「は、はい!」


 名無に言われるままベッドへと近づきローブのしたから何かを包み隠すように重ねている両手を出すレラ。思いの外力が篭もっているようで、重なっている部分は少しだけ白くなっている。


「そーっと……そーっと……」


 一応の安全地帯に戻ってきたと言うのにレラの表情は硬く真剣そのもの。両手に隠し持っていた何かをベッドの上に優しく乗せ、その何かを刺激しないようにそっとベッドから離れるのだった。


「……『拡縮扱納(グレーセ・トリート)』解除」


 名無の呟きと共にベッドに寝かされたそれは淡い輝きを放ち本来の姿を取り戻す。


「……すぅ………………すぅ…………」


「……よく眠ってますね」


「ああ、俺では無く君が運んでくれたおかげだろう」


 消えていく光と引き替えに姿を現したのは路地裏で出会い保護した少女。

 対象とした物質の体積、容積、分量を自在に操作する『拡縮扱納(グレーセ・トリート)』で名無は少女の大きさをレラの手に隠すことが出来るまでに小さくし、今まで通りローブを纏って歩く事で少女の隠蔽を為したのだ。

 この能力であれば『霧隠不思(ネーベル・ストラーノ)』よりも確実に、かつ安全に少女をこの部屋まで連れてくることが可能だ。勿論、不可視化でも変わらぬ結果を出す事は出来たる。しかし、それには少女が今の様に眠ること無く自分の意志で二人に着いてきてくれることが前提である。

 常に少女の位置を把握し的確な範囲制御が出来れば問題はないが、突発的に名無達から離れ様とした際や人混みの中での能力発動はかなりの重労働になる。眠っている場合も少女を運ぶ方法が横抱きやおんぶ、肩に担ぐ等どの方法に置いても不可視化だけでは少女を運ぶ名無の体勢の不自然さまでは隠すことが出来ない。

 その両方の問題を解消して堂々と検問所を抜け、執事にも三人目の宿泊者の存在を気取られずに部屋に辿り着く。その為の手段と策としては単純なものではあったが、その効果は見ての通りである。


「追っ手の気配は無いとは言え念の為だ、用心に用心を重ねておくか――『振無波断(ネアン・ウェイヴ)』」


「…………? 今度は何の魔法を使ったんですか??」


 能力を発動させても何の変化も無い事に首を傾げるレラ。

 今までは名無かレラ、第三者に少女と能力にしろ魔法にしろ眼に見える変化がある物ばかりだった。けれど、今回は名無達に何かが作用した様子はなく、部屋の中を見てもそれらしい変化も見られない。


 だが、眼に見える変化は無くとも名無の能力は確かにその効果を発揮していた。


「今使った魔法は俺達の声や動く事で出る音、光が部屋の外に漏れ出ないようにする為のものだ」


 音の源は物体の振動。振動が物体の周りの空気を押し出し、そこだけ空気の圧力がたかくなり、その圧力の高い地点がまた近くの空気を押し出していく。簡単に言えば行けに小石を投げ込んだときに出来る細波が分かり易い例だろう。

 この圧力の変化量を音圧というが、『振無波断』はその変化量をゼロにする。光に関しても同じく基本的には人間の眼を刺激して明るさを感じさせるものだ。その要因である光の粒子、波、量子の伝達を遮断する事で、能力で範囲指定された部屋の外に音と光を出さないようにしたのだ。

 自分達はこうして起きているが、この部屋の外から見れば音は聞こえず灯りも消えている状況だ。これなら宿の従業員や給仕達に眠っていると勘違いさせ、気兼ねなくレラ達と話す事が出来る。


 追跡者達に対しても、こちらが気を抜いていると誤認させる事が出来る。ターゲットが起きている時と起きていないときでは間違いなく起きている場合の方が警戒と注意力が高い。しかしながら眠っている相手であれば少なからず身体の運びが雑になり、計画も幾分か簡略化を図って来るだろう。

 レラに余計な心配をさせないよう努めなくてはならないとは言え、常に警戒を怠るわけにはいかなくなった側としては敵の気の緩みは付け入る事の出来る隙だ。能力による偽装工作で油断を誘い、ある程度でも状況を操れるようになるのだからやらない道理は無い。

 これも保護した少女だけで無くレラの安全を保証する為に必要な対策だった。


「これで一安心だろう……レラ、君に頼みたい事があるんだが」


「はい、何ですか?」


「この子の着替えを頼む、身体の方は心配ないとは言え何時までもこの格好だと衛生的に良くない」


「分かりました、任せてください!」


「ああ、着替えが終わったら声を掛けてくれ。それまでは浴室の方にいる」


 力強く返事を返すレラに少女を任せ、名無は浴室へと向かうのだった。





「……よし、頑張ってお手伝いです!」


 名無が浴室の中へ入っていくのを見届けたレラはローブを椅子に掛け服の袖をまくり、やる気に満ちたガッツポーズを作る。それでも眠っている少女を起こさないよう小声で張り切る所は彼女の優しさが垣間見えた。


「えっと、この子が着られそうな服は……」


 部屋に持ち込んだ自分のまだ使っていない着替えが入った袋を手に取って中身を確認するレラ、同じ女子とは言えさすがに体型の違いまではカバー仕切れない。

 彼女が見ている袋の中には下着の替えとルクイ村で着ていたものが一式、今着ている橙色のコートの下に着る白いワンピースが三枚にスカートが一枚。スカートは腰回りと裾の部分を捲ることで調節できるものの、上のシャツに関しては色々と問題があるものばかりだ。

 襟ぐりの広いパフスリーブ調のブラウスでは黒のミーデルで押さえても肩からずり落ちて胸元の露出が激しくなってしまう、ワンピースもサイズの違いから難しい。名無の前でそれが起きてしまったらどちらにとっても大惨事である。

 華奢とは言え起伏有る体つきのレラの服では子供が身に纏うには適さないのは、工夫して使うにしてもやはり無理があった。


「う~ん……私の服だと無理そうですね。でも、ナナキさんのなら大丈夫かも」


 さすがに着ずらい服を着させる訳にはいかず、今度は名無の着替えに手を伸ばすレラ。何度か袋の中をあさって少女が着れそうなものを見繕う中、レラが袋の中から取りだしたのは深い赤と黒の二色で色づけされたベースウェア。

 生地の感触としては麻綿のようにさらっとした肌触りでは有るが伸縮性もある。サイズはレラのものと比べても当然大きいものの前を胸元までしっかりとファスナーで閉じることが出来る、少女が着ればダボダボとした格好になってしまうがずり落ちて肌を晒してしまうよりは良いだろう。


「ナナキさんのなら大丈夫そうですね」


 少女が身につけられるものを見つけたレラは、血や泥などで汚れている身体を拭く為のタオルと名無のシャツを手に眠る少女の傍に膝をつき服を脱がしていく。グノーの手伝いをしていた事もあってか慣れ手つきで顔や身体に着いた汚れを手早く拭き取っていく。

 そんな中、部屋に戻ってきても堅かったレラの表情が漸く安堵の色に染まる。


「酷い怪我をしていたみたいでしたけど……傷痕が無くて良かった」


 血に濡れボロボロになった服はもう着られない。

 それは、そうなるほど傷つけられたと言う事……廃墟での取り乱す様子は今思い出しても胸が痛くなる。

 安堵が浮かんだばかりのレラの顔にまた影が差し始める。それでもレラは手を止めること無く少女の身体を労るように拭いていき、名無のベースウェアを着せ着替えを無事終わらせた。


「ふぅ、これで一段落です。でも、着られなくなった服はどうしましょう。このまま捨てるわけにはいきませんよね……」


 捨てずに持っていては部屋に血の匂いが漂ってきて気分的にあまり良くない。何か血がにじみにくい布等で服を包んで捨てるしか無いけれど、宿屋の人に頼むのも危ないかも知れないし……こう言う事はやはり彼と相談した方が良い。

 レラは少女の着替えが終わるのを待っている名無を呼ぼうと浴室へ向かおうとベッドを下りるも、




 ――くしゅん




 と、可愛らしいくしゃみの音と一緒に少女の瞼が微かに揺れゆっくりと翡翠色の瞳が露わになっていく。


「……ここ…………?」


 重い瞼を開きながら起きる少女。まだ意識がハッキリとしていないものの、自分がどんな状況に置かれているのか理解しているのだろう。少女の瞳は不安げながらもレラを捉えていた。


「ここは私達がお借りしている宿屋の一室です、ここまで誰にも見つからないよう貴女を連れてきたので心配いりません……………………多分」


「………………っ」


「あ、その、今のは私だけだとと言う意味で心配いらないのは本当なんですよ!? でも、戦えない私が決めつけて良いことじゃなかったので……うぅ……」


 名無のように戦う事が出来ないレラにしてみれば正直に話しただけの事なのだが、さすがに心配無いと言いながら断言できないとなれば誰でも安心できないだろう。

 現にレラの言葉に少女の顔色はどんどん悪くなっていき、レラもそんな少女の不安に引っ張られ何を言えば良いのか分からずあたふたしてしまっていた。


「レラ……大丈夫か?」


 少女の不安をかき立ててしまい焦るレラの声が浴室まで聞こえたのか、浴室へと続く扉を少しだけ開いて二人に声を掛ける名無。


「だ、大丈夫です。でも、私が弱気な事を言ってしまって」


「安全面については俺から話そう……その前に俺が顔をだしても問題無いか彼女に確かめて欲しい」


「は、はい」


「手間を掛けさせてすまない」


 助け船を出したものの廃墟での自分に対しての怯え方はただ事では無い、このまま姿を見せてしまってはあの時の二の舞になってしまうだろう。能力で無理矢理起こした時とは違い自然と眼を覚ましたと言う事は、ある程度だが体力は戻ってきている筈だ。

 封印の限定解放による戦闘能力の増強、能力による状況の隠蔽。更にマクスウェルの索敵と取れる安全対策は打った。精神的な負担を掛けてしまうのは悪いと思うが、今話すことが出来るのであれば、追跡者に対してこちらから動く事も出来るよう準備しておかなくては。


「私はブルーリッドのレラと言います、貴女の名前を教えてくれますか?」


「…………ティ、ティニー……」


「ティニーちゃんですか、可愛い名前ですね」


 最初の掴みは上々、これが名無であれば彼の自己紹介すら聞き入れてくれなかったかも知れない。


「ティニーちゃん、私の他に人間のお兄さんがいるのは知ってますよね?」


「……うん……」


「そのお兄さんはナナキさんといって、ティニーちゃんが誰にも見つからないようここまで連れてきてくれた人です。ナナキさんもティニーちゃんの事を凄く心配していて今もティニーちゃんを怖がらせないように、あのお部屋にいてくれる優しいお兄さんですよ」


 ティニーが気を失うように眠ってから何があったのか含め、自分達に害意が無い事を柔らかな声でティニーに伝えるレラ。決して理解を急がせる事はせずゆっくりと、ティニーが自身を取り巻く状況を飲み込めるように。


「ティニーちゃんが眠る前……ナナキさんの事を怖がっていましたよね?」


「ご、ごめん……なさい……」


「謝らなくて大丈夫です、ナナキさんは怖がられて怒る人じゃ無いですから。でも、ナナキさんはティニーちゃんとお話しがしたいそうです」


「……ティニー、と?」


「はい」


 名無を呼ぼうとベッドから立ち上がってはいたものの、ティニーを刺激しないように努めながらもう一度腰を下ろすレラ。

 ギシッ……と微かに軋む音が出てしまったがティニーからの反応は無かった。

 少なくともレラには強い警戒心を抱いていない様だ、魔族とはいえ同じ女。表情や声音だけで無く物腰も柔らかく穏やかだからだろう。

 逆に言えば子供でも相手は人間、魔族に取っての天敵である事に変わりは無い。そんな存在を前にしてレラの方も警戒心をまったく抱いていない事がティニーの警戒心を弱めている要因になっていた。


「……レラ、お姉ちゃんは……いたいことされてないの?」


 だからだろう、ティニーの本心が溢れ出たのは。


「はい、痛い事も怖い事も、酷い事は何も。むしろ、ずっと助けてもらってばかりです」


「ずっと……?」


「そうですよ、ティニーちゃんを見つける少し前にも私に酷い事をしようとした人達を懲らしめてくれました。この街に着く前も……私の大切な人達を助けてくれました、ナナキさんが居なかったらこうしてティニーちゃんとお話しする事も出来なかったと思います」


「にんげんなのに……レラお姉ちゃんを、まぞくの人達を助けてくれたの?」


「助けてくれたんです、他の人間から沢山怒られたり、魔族の人達に嫌われたりしても『自分が』助けたいと思ったから助けた……そんな事を言ってくれる人なんです」


「………………」


 名無との間にあった事を語るレラは柔らかくも悲しく、辛そうでありながら前向きで、どっちつかずな悩ましげな笑みが浮かべる。

 怖々と本音を口にしたティニーの言葉に対する答えとしては不安を煽りかねないものだった……が、子供としての感受性か恐怖から鋭敏となった直感か。レラの話を聞いていたティニーの眼は、レラを越え浴室に身を隠している名無へと注がれた。


「ティニーちゃん……ナナキさんと、お話ししてくれますか?」


「……………………………………うん」


 レラと話す事が出来てもティニーが名無を怖がっている事に変わりは無い。だが、ティニーは長い葛藤の末に名無との対話を選び、レラはティニーの歩み寄りに口元を綻ばせる。


「それじゃ呼びますね。ナナキさん、ティニーちゃんが話をしてくれるそうですよ」


「……分かった、今行く」


 ティニーの許しを得た名無は極力音も立てないように浴室の扉を開きレラ達がいる部屋へと戻った。


「っ!」


 名無の姿が見えると同時にティニーはレラの背中へと隠れてしまう。声を上げられる事は無かったが、それでも幼い子供の心に刻まれた傷は大きい。


「俺と話すのは難しいようだな……レラ、今日は――」



 ――きゅう~



「……話をする前に食事にしようか」


「そうですね、私達もそうですけどティニーちゃんもお腹がすいてるみたいですし」


「……うぅ……」


 重苦しい空気を壊したのはレラの背に隠れるティニーの腹の音、思い返せば名無達は昼から食事を取っていない。ティニーも状況が状況だったのだ、食事を取る暇も無かっただろう。


「少しですけどまだ乾燥肉と果物、それに固くなってしまったパンが残ってます。持ち帰ったお料理とは別に、パンとお肉は湯がいてスープにしましょう…………でも、このお部屋で火を使っても大丈夫でしょうか?」


「何かあれば俺が対処する。匂いその物は魔法で外に漏れ出ることは無いから他の客達を不快にさせる心配もない。後は部屋と調度品に少々匂いが移るかもしれないが……其所まで気にしなくても良いだろう、元々この部屋で食事を取る許可も出ているしな」


「そうでした。ならすぐに準備しますね……お手伝いしてくれますか、ティニーちゃん?」


「…………うん」


「ありがとうございます、ナナキさんは」


「ああ、出来るまで部屋の隅で待たせてもらう事にする」


 調理に関してはレラに一任しているとは言え、なにかしろ手伝いはしていた。

 だが、ティニーも一緒に料理をするのであれば自分が加わるわけにはいかない。一緒に作業をする事で今以上にレラと打ち解けてもらった方が怖がられている身としては、まだその方が希望が持てる流れになるだろう。


「それじゃ、まずは乾燥肉とパンを――」


 材料の他にも必要な器具を取り出し、テキパキと調理を始めるレラ。それでもティニーが落ち着いて動けるよう気遣いを忘れず、柔らかな声音で何をして欲しいか伝えていく。

 ティニーも表情や動きに硬さはあるが、名無から意識がそれ料理に集中していることもあって先程までとは違った硬さ。

 そんな二人の邪魔にならないように名無はすぐ近くにあった椅子に腰掛け、二人の様子を見守りながら料理の完成を待つのだった。





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