ワイバーン討伐完了
苦戦している冒険者たちの元に現れるヤマト。精霊女王の圧倒的な強さを目の当たりにする。
ラッシュドアッシュと疾風怒濤の連合パーティーにだいぶ疲労の色が濃くなってきている。
残るワイバーンは、5匹。
仲間を倒され、ワイバーンの怒気が上がって攻撃が徐々に激しくなっている。
ブレス攻撃は、障壁の魔法で防ぎ急降下攻撃は盾の防御で防いでるがかなりの威力がある。
そこにもう1匹ワイバーンが近づいてくるのが見える。
この状況で増えるのは、厳しいを通り越して死の危険を感じる。
撤退の選択もあるが、その場合は人的被害が出るのを考えないといけない。
ワイバーンの上から声をかけるものがいる。
「おーい。援軍に来たぞ!残りはさっくり倒してしまうが構わないよな?」
『援軍って言っても一人じゃねーかよ?期待させておいて、がっかりさせるなよ・・・』
「まぁ、いいや。エアル殲滅よろしく。」
後方から、精霊女王のエアルが姿を現し一気に残りの5匹を瞬殺。
「とかげごとき、精霊女王の我の敵ではないわ。」
エアルが言う。
「ふぅ・・・助かったぜ。にしても、精霊女王を連れてワイバーンに乗ってるお前は何者だよ?」
「俺は、ヤマト。しがないテイマーだよ。」
「しがないって・・・ ワイバーンを瞬殺する精霊女王連れている時点でおかしいだろ。」
「いや。ただのテイマーです。それ以上でもそれ以下でもないよ。」
「まぁ、いい助かったぜ。」
スラッシュがお礼を言う。
「私は、ラッシュドアッシュのラングーズ・フォン・ルーベルドだ。助かったよ。そのワイバーンを見たときは、死を覚悟したよ。」
「すいません。救援に回るなら、ガルドに乗ったほうが早く移動できると思ったもんで。全部でワイバーンは、20匹でした。そのうち2匹はテイムしました。」
「20匹だって?巣穴はどうした?」
「巣穴は、♀のワイバーンのシルドが卵を孵すためにいましたね。巣穴は、俺が確保して現在持ってます。」
「残りの10匹のワイバーンはどうしたんだい?」
「麓に来ている騎士団に襲い掛かってたので、殲滅してきましたよ。俺は、指示しただけで何もしてないんですけどね。すべて、エアルの力ですね。」
こんな強いテイマー?精霊使いじゃないのか?これって・・・
今まで知られてないなかったのは、異常だ。
「えっと、皆さんお疲れみたいですね。回復ポーションとMPポーションがあるので、提供させて貰いますね。えっと、エアルの倒したワイバーン2匹だけ貰っていいですかね?横取りみたいな感じになって気が引けますが・・・」
「もちろん構わないさ。しかし、君が倒したのに素材と核をもらっていいのかい?」
「ええ。構いませんよ。必要な素材は集まったので懐がホクホクですよ。」
そう言うと、エアルが倒したワイバーンを2匹マジックバッグにしまう。
「え?マジックバッグ持ちだったのか・・・しかも、かなりの容量がありそうだな。」
「そこそこ入りますよ?皆さんは、ワイバーンをどうやって運びますか?」
「ちょっと待ってくれ。相談する。」
二組のパーティーは集めって相談を始める。
ワイバーンを現金化して分配することになったのだがどう運ぶかが問題になった。
「俺たちの持ってるマジックバッグだと6匹は運びきれないな・・・。しかし、捨てていくのは持ったないな。」
「ちょっと待っててくださいね。」
ヤマトは口出すことにした。
『まずは、ワイバーンを1匹出して解体してみよう。皮さえ手に入れれば、大容量のマジックバッグが出来るはずだしな。』
ワイバーンを袋からだし、短剣で解体を始める。
ギルドの書庫で読んだ解体スキルが役に立つようだ。
数十分で解体を終了。
ワイバーンの皮を適当な大きさに切り取り、マジックバッグを作成。
「えっと、これをお貸ししますのでワイバーンを全部入れちゃってください。王都のギルドの受付嬢にヤマト宛で袋は預けてください。」
「こんな高価なものを借りていいのか?この容量なら、プラチナ貨10枚はするだろう・・・」
「ええ。構いません。その気になればまだ素材があるので、作ることも出来ますしね。そのうち、店も作るつもりでいます。その素材集めの一環でしたから。」
ヤマトには、とんでもないことを言ってる自覚はない。
彼にしたら、スキルを使えば量産できるものだったから。
「すまない。それでは、好意に甘えさせてもらう。ルーベルド侯爵家の名において、必ずこのバッグは返すことを約束する。」
「わかりました。あと、討伐クエストは皆さんが達成した事にしてください。俺は目立ちたくないので、巣穴を発見して卵を持ち帰ったとだけ報告させてもらいます。」
「俺たちに嘘を付けと?」
「いえいえ、あながち嘘でもないでしょう。あなたたちは、俺が来る前にワイバーンを倒してるんですからね。」
スラッシュたちは納得いかない感じではいたが、ヤマトは面倒なのでガルドに乗って村に向かう。
「では、また王都で会いましょう。」
ワイバーンに乗り、村の前に到着するヤマト。
村人は、ワイバーンを見た瞬間に家に入り込んでしまった。
「ガルド、シルドをここに連れてきてくれるかな?」
『了解した。』
ワイバーンから降り、村人たちに向けて叫ぶ。
「ワイバーンは、騎士団と冒険者たちによって討伐されましたよ~。あのワイバーンは、俺がテイムしたので危険はありません。」
村長が出てきて、
「そうであったか。しかし、ワイバーンを使役するものがいようとは・・・」
「ワイバーンがもう1匹連れて戻ってきますが驚かないでくださいね。明日には、俺は王都に帰りますから。」
村人たちは、怯えながらも脅威が去ったことに対し安堵する。
ヤマトは、ワイバーンたちを村の外に待機させることにした。
その夜、騎士団の一行と冒険者たちが村に到着。
騎士団長と姫は、村長宅を訪ねるのであった。
「この村の村長宅はここか?姫様が泊まる場所を用意してもらいたい。」
騎士団長が村長に言う。
「こんな村ですじゃけん、お姫様が泊まるような立派な部屋はないのじゃが・・・」
「構わぬ。粗末であっても寝具があれば十分だ。部屋を用意してくれ。」
「わかりましたですのじゃ。こちらの部屋をおつかいくださるのじゃ。そちらの部屋には、別のお方が泊まってるがお許しくだされ。ワイバーンを討伐しに来てくれた冒険者じゃ。」
「ほう。冒険者か。外にいた冒険者たちとは、違う冒険者なのだな、彼らはワイバーンを討伐してきたみたいだぞ。」
「それは、そちらの冒険者からお聞きしておりますのじゃ。外にいるワイバーンは彼の従魔らしいのじゃ。」
村長は、騎士団長と姫様に説明する。
「その冒険者に会ってみたいですね。もしかすると、先ほどのお方かもしれません。」
姫が言う。
騎士団長は、ドアをノックして
「冒険者殿、少しお話をお聞きしたいのがドアを開けて貰えないか?」
「ええ。今、そちらに行きますね。」
ヤマトが部屋から出てくる。
「やはり、ワイバーンに乗ってたお方ですね。私は、ローゼライト王国シュタイム・エズ・ローゼライトの長女のマリア・エズ・ローゼライトと申します。先ほどのご助力ありがとうございました。」
「へ?この国のお姫様??? 俺・・・いや、僕はヤマト。アイキナイトの冒険者ギルドの冒険者です。冒険者ゆえ、礼儀作法には疎いのでご容赦願います。」
「構いませんわ。あなたは、きっとすごい冒険者でいらっしゃるのね。竜騎士なのでしょうか?」
「いえいえ、僕はお荷物と言われているテイマーですよ。偶々、運がよく精霊女王を使役することが出来ため強く見えるだけです。」
「精霊女王でございますか・・・」
俺は、精霊女王を使役するに至った過程をマリア姫に説明する。
「精霊女王さまのお姿を見させていただくことは叶いますでしょうか?」
「はい。エアル、マリア姫さまに姿を見せてあげてくれ。」
『かしこまりました。』
精霊女王のエアルが姿を見せる。
「これが精霊の女王・・・ 素晴らしく気高く美しいですわ・・・」
「マリア姫さま、そろそろ僕は眠りたいのでこんな所でよろしいですか?」
「ええ。王都に戻りましたら、父に話しヤマトさまを王宮に呼ばせていただきますね。楽しみにしておいてくださいませ。」
姫に挨拶をし、ヤマトは部屋に戻り眠りつくのであった。
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