神の尊厳
冥界神を呼び出す最高神。どのような話合いが行われるでしょう。
ヨハンセンは自分が差し向けた者たちの敗北を受け、怒りに打ち震えている。
兄神のレグランドからの招集が来ており、これ以上無視する事は出来ぬと考え天界へとヒィラを連れ赴くことにする。
レグランドは、呼び出しになかなか応じない弟に対し苛立ちを覚えながらも天界の玉座で待っている。
その間も地上での戦の状況が知らされて来ており、またもや冥界から異世界人が地上に戻りヤマトに対し攻撃をしている。
しかも、その異世界人たちは冥界でヨハンセンが集めていた魔物たちの一部を率いていたのだった。
ヨハンセンの関与は明らかであり、何らかの処分を下さねば周りの神々にも示しがつかない。
弟に対しての処分を考えつつ、地上での戦いの行く末を見守っている。
このままでは、ヤマトが弟も封印してしまうだろう。
何とか弟とヤマトの間を取り持つ方法はないだろうか・・・
最高神の頭を悩ませる事柄が多い事に辟易するのだった。
ヤマトの勝利で地上での戦が終わった事を確認し、その旨の報告も受けた。
そろそろ弟はやってくるだろう。
ヨハンセンは妻のヒィラを連れ、儂の下へとやって来た。
「兄上、此度の呼び出しはどのような要件だ?」
ヨハンセンが何食わぬ顔で尋ねる。
「此度の戦にお主の配下である冥界のものたちも参戦していたようだな。それについて、申し開きはあるのか?」
レグランドが弁明をせよと言わんばかりにいう。
「うむ、その件についてなのだが異世界人が裏でずっと工作をしていたようで、それに俺が気づけなかったのだ。それは、俺の不徳の致すところだ。」
ヨハンセンが答える。
「夫の責任は私の責任でもあります。私も見逃してしまって居りました故、何卒よしなに。」
妻のヒィラが口添えする。
「しかしな。此度の事は穏便に済ませる訳にはいかぬ。ヨハンセン、お前に百年の謹慎処分を申し付ける。」
レグランドはヨハンセンに通達する。
「兄上、納得がいかぬ。俺の尊厳を傷つけた奴にも何か処分を下すのだろうな?」
ヨハンセンが食って掛かる。
「ヤマトに関しては、今のところは処分は考えておらぬ。」
「あんまりですわ、義兄さま。夫を貶めた人間に何も処分を下さぬとは私も納得できません。」
ヒィラが異議を申し立てる。
「すべては人の子が神の為した行為に意見し、不遜な行為を行った事に端を発しております。それなのに、夫だけが処分され人の子が処分なしでは他の神々も納得せぬでしょう。」
さらにヒィラが続ける。
「ヤマトが為した事に対しては、すべて私が責任を持つことに決めておる。奴が私怨でヨハンセンを封じたわけではない。したがって、処分はせぬ。」
「「納得がいかぬ(いきませぬ)」」
ヨハンセンとヒィラは聞き入れようとはしない。
「俺の尊厳を貶めた奴は許されぬ。たとえ、兄上が何と言おうとも聞けぬものは聞けぬ。」
ヨハンセンはそう言い、ヒィラを連れ冥界へと戻っていく。
レグランドは他の神々を招聘し、此度の顛末聞かせ冥界神を監視するように申し渡す。
残っていた神は、メルカーナに同情的な感情を持っていた為レグランドに協力する事を約束するのだった。
レグランドの処分に対し、納得がいかない冥界の神。冥界へと引き込もり、次なる一手を打つ事を考えます。誤字脱字等があれば、報告お願いします。




