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テイマー転生  作者: 結城凛
第3章 転生者たち
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公国軍の侵攻

いよいよ、公国軍が動きだします。

アークトゥルス公国の首都にある城の執務室に4師団長をルナは集めた。



「大河横断のための巨大戦艦が完成するに至った。4師団の兵員をすべて乗せることが可能な軍船である。ルナ・エレガントの名において命ずる。各師団長は、万全の準備を行い渡河し王国の所領を奪ってくるのじゃ。」



ルナは、師団長に命令を出す。


昔のルナを知る者は、こういう事をする性格ではなかったと口をそろえて言うだろう。


ある時期より、ルナの性格が変わり王国に対する憎悪を見せるようになったのだ。


従来のルナは、温和で思慮深く公国民を大事にする女性であったがそういう部分はなくなった訳ではないのだが王国の侵攻に関しては性急に事を進めようとしている。



召喚された師団長は、ルナのために助力することを誓い彼女に反目するものがあればコジロウ率いる隠密部隊が粛清する。


ある意味、ルナだけの意向で公国の行く末が決まるようになってしまったのだ。


今までは、家臣の意見も聞き入れ誠実に対応していたのだったが・・・



「数日前に、首都より巨大戦艦が大河に向け出発している。それに遅れず、軍備を整えるように。」



ルナは、再度軍備に関して口を出し話を締めくくった。



各師団長は、例の事件よりギクシャクしており最低限の連絡しか取っていない。



ロトは、他の3人ともっと密に連携を取り侵攻作戦に関し万全を期そうと意見をするもうまくいっていない。


コジロウは、各師団長や副師団長に隠密部隊を張り付かせいつでも寝首をかけるような準備をしている。



デスバーン、ノブナガにしても他の師団長を心から信頼することは出来なくなり同じ転生者どうしでありながらも一定の線を引いて接するようになっている。



このような状況こそヤマトが意図したものだった。


彼らは、まんまとヤマトの策にはまってしまっているのだ。



各師団長は、自軍の準備を整え順次首都を出ていく。


軍船を守りながら、大河へと進んでいきいよいよ明日到着するといったところまでやってきていた。



最後の野営地でロトは、他の師団長に再度声をかけた。



「このまま連携がちぐはぐであれば、勝てる戦も勝てなくなる。せめて、反目し合う事だけは避けたい。」


「俺を殺そうとしたお前がそれを言うのか?まだ、本調子でないのはお前のせいだぞ。」


「僕は、君を襲っていない。僕に化けた何かであるんじゃないか?」


「お前の得意技ばかり使ってきたのだぞ?お前のスキルは他人が取得できるものなのか?」


「確かに勇者スキルは、僕だけのものだと思う。しかし、他国に僕以外の勇者がいないという証明もされていない。」



二人の話は、やはり平行線である。



「君が調査しているヤマトという者は、そういう能力はないのか?彼がこの事態を狙っているとは考えられないか?」


「ヤマトについては謎が多い。がわかっているのはテイマーであり、ワイバーンなどを使役している事だけだな。そして、奴と敵対したものが王国から姿を消したという噂はある。」



コジロウが現段階でわかっている情報を開示する。


情報不足のためヤマトが何かをしたという確証もなく、危険を感じ情報を聞き出す前にヴァイスたちを暗殺した為コジロウに切り札となる証拠がなかった。


あくまで、コジロウの勘で2師団の副団長を暗殺している。


そのため、残されたヴァイス傭兵団の士気もあまり高くはない。



暗殺は、悪手だったのである。


結局、連携の完全回復はならず不安の種を取り除くことは叶わなかった。



大河に大型軍艦ゼーガバインが浮かぶ。


そこに乗り込む師団兵たち、最後に師団長たちが船に乗りタラップがあげられる。



ザーガバインは、侵攻の為大量の兵士を乗せ大河の横断を開始するのだった。

ヤマトの弄した策に嵌っている師団長たち、そこに付け入る隙を狙っているヤマトです。 誤字脱字等があれば、報告お願いします。

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