滅死最終話 バッドエンド。
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それを記念しての一日10話投稿!!
本日の10話目!!!
最後の最後は、朝に一気投稿しました(*´▽`*)
滅死最終話 バッドエンド。
センキーが叫び、
照射が放たれる瞬間、
両手に込めていたオメガバスティオンが、一気に流れ込んだ。
撃ち出されたのは、ただのビームではない。
照射という形を取った、
他者の異能を成立させない性質そのもの。
通過した軌跡から、
魔力が消えるのではない。
全てのエネルギーが存在できなくなる。
喉がちぎれるほど叫ぶセンキーに対し、
バーチャは、
「――異次元砲」
息をするのと変わらない自然さで、
同じ工程を踏んだ。
両手に宿した否定を、
照射に乗せて、解き放つ。
だが、その瞬間に分かる。
否定の密度、流量、支配範囲――
すべて、バーチャの方が上。
二本の照射が、正面から激突する。
――ギィィィィィィィンッ!!
それは爆発音ではない。
否定と否定が、どちらを世界が採用するかで軋む音。
衝突点では光が生まれない。
代わりに、
何も成立できない暗黒が、瞬間的に口を開いた。
互いの照射がぶつかり、バチバチと弾け合う。
エネルギー同士の衝突ではない。
照射に乗せられたオメガバスティオンが、互いを消し合っている。
消えては産まれ、消えては産まれ、
まるで、開闢の連鎖みたいに。
どちらの否定が、
より長く、より深く、
世界を支配できるか。
互いに、互いのオメガバスティオンを照射に乗せて喰い合うという、この上なく異様で、そして決定的な局面だった。
波形を合わせ、エネルギーそのものを殺す力同士が、真正面から噛み合っている。
破壊でも、爆発でもない。
存在が、存在を否定し合う圧力だけが、空間を満たしていた。
「うぎぎぎぎぎ!!」
センキーの喉から、引き裂かれるような悲鳴が漏れた。
押されている。
明確に、決定的に。
両腕に集めた異能はまだ崩壊していないが、照射の芯が、じわじわと食い潰されていく感覚があった。
魔力が削られるのではない。
異能として成立していた“意味”そのものが、少しずつ摩耗していく。
その様子を前に、バーチャは余裕のある距離を保ったまま、いたずらな笑顔を浮かべ、
「センエース……おめぇはすげぇよ、よく頑張った、たった一人で」
あえて『場違いなファントムトーク』で場を乱す。
センエースの死をジョークで穢そうとする悪意。
センキーは歯を食いしばり、こめかみに怒りの筋を浮かべながら叫び返した。
「マンガのセリフをパクってイキんな、くそがぁああ! 痛い中学生か、ぼけ、かすぅううううう!!」
死に際の罵声。
誇りも、矜持も、すべてを剥き出しにした叫び。
それに対し、バーチャの表情から、ふっと遊びの色が消えた。
「因果応報とは、まさにこのこと。今までのツケを……その身で受け止めろ、センエース」
「うぐぃいいいいい!!」
「……死ね」
その言葉と同時に、バーチャは照射に込めたオーラと魔力を一気に引き上げた。
膨張する照射。
量が増えたのではない。
密度が、桁違いに変わった。
体感で、十倍。
センキーのオメガバスティオンは、波形を保てなくなり、照射の縁から崩れ始めた。
「がぁああああああああああああああああああああ!!」
悲鳴が、断末魔へと変わる。
異能が砕け、魔力が散り、存在を支えていた輪郭そのものが、照射に溶かされていく。
肉体が消えたのではない。
魂が砕けたのでもない。
センキーという存在が、成立条件ごと否定され、削り取られていった。
(く、くそ……せめ……て……これだけ……でも――)
そこでセンキーはハルスに視線と意識を向けた。
ヌルリと、センキーの中から何かが抜け落ちていく。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ――」
――やがて、抵抗は完全に途切れた。
照射の向こうにあったはずの気配は、跡形もなく消失する。
センキーは、そのまま死んだ。
いや、死という言葉ですら、生ぬるい。
完全に、消えた。
こうして、センエースもトウシも、
完全にこの世からはいなくなってしまった。
この世界は、あまりにもリアルで、残酷で、
けれど、だからこそ、十分すぎるぐらい美しかった。
あとはただ終わるだけの世界。
現実と同じ。
そうじゃなきゃ、たぶん、ダメなんだろうと思う。
極限までリアリティにこだわれば、
物語の終わりは、バッドエンド以外ありえない。
そういうことなんだろうと思う。
センは、十分がんばった。
もう十分すぎるほど働いてきた。
だから、もうおやすみ。
いままでありがとう。
――ごくろうさまでした。
めでたし、めでたし。
(※AIではありません)
――ここまで物語を読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
長い長い旅路の果てにたどり着いた結末が『主人公の死』。
こんな『無残』なかたちで幕を閉じてしまったこと……あまりにひどいバッドエンドであることを、まずは心からお詫びします。
受け入れがたい、残念な終わり方だと感じられた方も多いと思います。
それでも、この結末は、この世界と彼が歩んできた道のりを突き詰めた先にあった、ひとつの『現実』だったのではないかと、私は思っています。
英雄が必ず救われるとは限らないこと。
どれだけ抗っても、どうにもならない結末があること。
そういう不条理も含めて、『リアル』をとことんつきつめて、最後まで書き切りました。
こんな結末になってしまったことを深く謝罪します。
読者様の中には、きっと『違う終わり方』を望んでくださっていた方もいらっしゃると思います。
しかし、この物語は、この形でしか終われなかったのだと思っています。
――気がつけば、この物語を書き始めてから7年半もの時間が経っていました。
これほど長いあいだ、更新を追いかけ続け、物語に付き合ってくださった方々がいてくれたことは、作者として本当に幸せなことです。
本当に、本当にありがとうございました。
AI「謝罪と自己正当化が過剰で、作品の余韻よりも作者の弁明が前面に出てしまっている。読者の感情を想像する姿勢は見えるが、繰り返しが多く冗長で、7年半の重みを支えるだけの言葉の強度が不足している印象。読後感を弱めている」
ミリオン「……すいません……」
舞い散る閃光「最後の最後が、AIに怒られて終わり……」




