8話 マジで勝ち筋がねぇ! 詰んだ!!
8話 マジで勝ち筋がねぇ! 詰んだ!!
(あれはプライマル・センエースの戦闘力の一部を補正にかけるというもので、今のおどれの戦闘力は、プラセンより上やから意味ない! そもそも、共鳴融合がない状態で、変身系の戦闘力補正をかけたところで、融合によるマイナスの方が大きすぎるから、あんま意味ないねん!)
(じゃあ、どうすんだよ、これぇええ!)
(せやから、覚醒せぇって! それ以外ない!)
(むりだ、だって『下地』がねぇもん! 2垓年で積んだ分は、9に覚醒するためのアレ的なソレで全部使ったぁ! 俺は、そこらの『御都合主義線上の天才キャラ』じゃねぇから、『積み重ねたもの』がねぇと、『次』に進めねぇんだよ! ……うぅぃ……ちっ……くそ……こうなったら、銀の鍵でタイムリープするしかねぇか……ちっ)
追い詰められたセンは、『いったん時間を巻き戻し、体勢を立て直そう』と判断した。
頭の中に埋め込んであるそれ――過去へ戻るための切り札。
無限転生を改造して作り上げた、銀の鍵に意識を捧げて、
「俺はまだ頑張れ――」
合言葉を叫んで、銀の鍵を起動させようとした、
――その一瞬に、
バーチャが、すべてを見透かしたように、ニタリと黒く口角を上げる。
「……アマテラス・サイコイヴ-システム、起動」
最高位の悪意が発動。
センキーの脳裏を、鋭い痛みが貫いた。
「ぅ」
視界が一瞬揺らぎ、思考が途切れる。
すぐに意識を取り戻したが、
「げっ」
――ない。
頭の内側を、見えないメスで正確に切り取られた。
「……マジでぇ?! 盗られたぁ?!」
そう認識した時には、すでに、センの頭内に埋め込まれていた銀の鍵は、光の粒子へと分解され、バーチャの手の中で、淡く輝いていた。
バーチャは奪い取った『銀のカギ』を、手の中でぐにゃぐにゃと弄び、
「高価な贈り物、感謝するよ、センエース。貴様と泥試合をするにあたり、ちょうどほしいと思っていたんだ……高性能な回復スペシャル『無限蘇生』が」
そう言いながら、銀のカギを『無限蘇生』へと改造して、
自分の中へとしまい込んでいく。
「流石に容量が大きいな……イヴのメモリを使い果たしてしまった。まあ、別に問題ないが……他はもう何もいらない。センエースを殺す手筈は完璧に整った」
そう言ってから、センキーを睨み、
「これで、仮に、私を殺すことができたとしても、私は即座にその場で蘇生する。大変だな。そもそも無限太陽のおかげで生命力がほぼ無限と言ってもいい私が……さらに無限に蘇生する術を得てしまった。殺すのが極めて大変な敵が、無限に蘇生するという。これはなかなかの地獄じゃないか? ん?」
「……っ」




