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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
裏・最終章 センエース死す。

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1話 権限をよこせ。

今日は遅くなるかもしれないので、朝に2話投稿します。

本日の1話目です。


 1話 裏。


 センキーは、

 歯を食いしばりながら、


「交渉って……何をするつもりだ……」


 と尋ねるが、


「質問も妨害だとみなすぞ」


 冷ややかな一言。

 感情の起伏すら感じさせない声音が、空気を切り裂いた。


 それ以上の言葉は許されないと、

 理屈ではなく、本能で理解させる圧。


 センキーの喉は、そこで完全に塞がれた。

 歯を食いしばり、拳を震わせながらも、次の一音を出せない。


 バーチャは、そこで一度、

 周囲を満たしていた殺気を、すっと引っ込めた。


 空気が軽くなる。

 だが、それは安心ではなく、

 刃を喉元から外されたあとの、より深い恐怖だった。


 そのまま、バーチャはセイラへと向き直る。


 視線が合った瞬間、

 セイラの肩が小さく跳ねる。


「シンプルな提案だ。……貴様の権限を全てよこせ。そうすれば、そこの男を蘇生してやる。生かし続けるとも約束しよう」


 淡々とした口調。

 まるで、取引条件を読み上げるだけのように。


「……権限……?」


 聞き返した声は、掠れていた。

 意味を理解できないというより、

 理解する余裕が残っていない。


「何も考えなくていい。答えだけよこせ。私に権限を渡して、その男を生き返らせるか、死ぬか。どっちだ? へたなディールはやめておけ。私は譲歩しない。最悪、貴様が死ぬことになったとしても、そこまで困らない」


 選択肢を示すようでいて、

 実質的には、一本道。


 セイラの視界が揺れる。

 倒れ伏したハルスの姿が、視野の端に入り続ける。


「……本当に……ハルを……」


 縋るような声。

 確証を求める言葉。


「次、余計なことを一言でも喋れば交渉は決裂とみなす」


 即座の遮断。

 感情を挟む余地は与えられない。


「……」


 セイラは、口を閉じる。

 唇が震え、歯が鳴るのを、必死に抑える。


「どっちだ? イエスかノーか」


「……ハルを……助けて」


 絞り出した言葉。

 それは懇願であり、同時に、祈りでもあった。

 無力な者は、神に願うことしかできない。

 その先でどんな悲劇がまっていようと、

 奈落に落ち続ける間であろうと、祈る事しか出来ない。


 それが弱さ。

 命の罪。


 ――強さと賢さを切り捨てた代償。


「交渉成立だ、『タナカ・イス・ウラヨシ』よ。もらうぞ。貴様の全部」


 確定を告げる宣言。

 その瞬間、何かが奪われる予感が、背筋を貫く。


「たな……ぇ? だれのこと……人違い――」


 理解が追いつかない。

 拒絶するための言葉が、途中で詰まる。


「暴露のアリア・ギアス追加。貴様は、田中家におけるバックナンバー個体であり、同時にバックドアでもある『田中裏吉』の転生体だ。裏吉は本来、肉体は男で、心は女として生まれた存在だった。だが転生の過程で、心も体も女として再構成された。それが貴様だ」



――唐突な展開だと思われた読者様へ。

セイラの正体に関しては3436話「セイラ・アカナティス・インサイドギル」あたりで示唆されていた感じです(*´▽`*)


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自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『廃神~ぼくのループものクトゥルフ高校生活もついに100周目突入~』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
衝撃の展開に鳥肌が立ちました! まさかここで「田中裏吉」という名前が出てくるとは……。 ただの転生ではない、バックドアとしての存在意義や性別の再構成など、設定の密度が凄すぎて一気に物語の深淵に引きずり…
えっ、最終章!? ずっと、永遠に続くと思ってたセンエースが終わってしまうとはっ…! しかも「センエース死す」とギャグっぽくして、湿っぽく深刻にならないような配慮つき。 このあくまで軽やかさを装う泥まみ…
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