84話 お母さんに、こんなこと聞くかぁ。
84話 お母さんに、こんなこと聞くかぁ。
「――ということや。わかったか?」
膨大な展開を、一気に聞かされたセンは、心底しんどそうに、眉間にしわをよせ、
「頭痛いぃ……情報量が多すぎるぅ……それなのに、端折りすぎているせいか、ところどころ曖昧でもやもやするぅ……」
「まあ、ちゃんと全部を描写したら、ラノベ10巻分ぐらいに相当するボリュームの内容やからな……」
「えっと……ようするに、あいつは、外見上、俺のTS版のゴートだが……中身は、天国の箱の中にいた『バーチャ』で、存在値は8000京。ゼンドウと合体して完璧になろうとしている……という理解でいいか?」
「それで、なんの問題もない」
「つまり、どっちも殺せばオールオッケーだな?」
「バーチャとゼンドウは死んでええけど、テラスは殺したらあかん。あいつが無限太陽にならな、どっちみち、世界は枯渇する」
「じゃあ、俺はどうすれば?」
「そんなん自分で考えぇ。ワシはおどれのお母さんやない」
「お母さんに、こんなこと、聞くかぁ。お母さんをなんだと思ってんだ、てめぇ」
などとしゃべっていると、
『テラス(バーチャ)』が、ゼンドウの顔面にだいぶいい一撃をぶち込んだ。
ゼンドウも相当えげつない強さを誇っているが、
テラスの方も、爆裂にえげつない。
基本、テラスの方が優勢で、このまま放っておけば、最終的にはテラスが勝ちそう。
その様子を尻目に、
センがトウシに、
「おい、マジで教えろ。これはどうすればいい? 俺はどうすればいいんだ?! 脱げばいいのか?!」
「バーチャとゼンドウを殺した上で、テラスとシグレを合体させる……というのが理想」
「オッケー、グ〇グル! で、それは、どうやればいいんだ?!」
「ぜんぜんわからない。ワシは雰囲気で状況を説明しとる」
「一番大事なところがわかってねぇじゃねぇか! ボケてる場合じゃねぇだろ、いい加減にしろ! おい、ガチでどうすんだ! このままだと、主役の俺が蚊帳の外だぞ! それでいいと思ってんのか!」
「ホンマの主役は、バーチャに食われたテラスの方やけどな」
「どうでもいい、そんなもん。どうすんだって聞いてんだ!!」
「知らんて、だから。隠しとるとかやなく、マジで、ここからどうしたらええか分からんねん。ワシはここまでの事情を多少知っとるというだけで、未来の全部を知っとるわけやないし、問題に対する解法の全部を熟知しとるわけやない」
などとしゃべっていると、
そこで、テラスのボルテージが上がっていく。
どうやら、そろそろフィニッシュを決める頃合いらしい。




